「狛江の教育」 狛江市教育委員会  480字 狛プーにおいでよ −癒しの生涯学習− 昭和音楽大学短期大学部助教授 西村美東士 (狛江市中央公民館青年教室「狛江プータロー教室(狛プー)」年間講師) (未定稿のため転載厳禁)  狛プーには全国各地から見学者が来る。そういう人たちをメンバーは「気楽に遊びにおいでよ」と歓迎する。「来る者拒まず、去る者追わず」のネットワークである。最近はMXテレビの取材まであった。各地の一般の青年教室が思いもつかなかった新しい学習テーマに取り組んでいるわけではない。むしろ、「活動内容なんて、楽しければいいじゃない」と居直ってしまっているところに狛プーの特徴がある。一人ひとりの自由なプータロー精神と、今あるがままの自他を認め合う肯定的な雰囲気が、狛プーの特徴である。これが魅力なのだ。  それはそうだろう。狛プーの「一年に一回来ればメンバーだ」、「いい加減はよい加減」という「お約束」を聞けば、多くの人は「それなら行ってみたい」と思うはずだ。これに対して、従来の教育は、成長ばかりに関心をもち、人びとをガンバリズムに追いやってきた。いま、若者や現代人が求めているのは、自分らしくいられるときと場、すなわち居場所であり、これを創り出すひとのネットワーク、すなわち異質同士の水平な交流である。それがあってこそ、自発的に成長に向かう元気だってわいてくる。ぼくはこれを「癒しのサンマ」(心を開いて交流できる時間・空間・仲間の3つの「マ」)と呼んで、いま、そのサンマづくりに夢中になっている。(参考 自著『癒しの生涯学習−ネットワークのあじわい方とはぐくみ方−』学文社)