佐野JC及び柏JCにおける青少年育成活動の研究 西村美東士 1.目的 佐野及び柏のJC(青年会議所)の行う青少年育成活動に対して、「子育てまちづくり」の観点の導入を働きかけ、その効果を検討する。 2.方法 研究1:社団法人佐野青年会議所「心あるひと育成委員会」による「夏の冒険・鉢の木むら〜つたえよう わたしのたから〜」事業に対する準備段階からの関与観察。 研究2:社団法人柏青年会議所「心あるひと育成委員会」による「地域安全マップ作り」事業に対する準備段階からの関与観察。 3.経過 3-1 研究1  佐野青年会議所3月第一例会講演の機会を得たので、打合せの段階から、当該事業に対して「子育てまちづくり」の観点を導入するよう働きかけた。 3-2研究2  柏青年会議所3月度例会講演の機会を得たので、打合せの段階から、当該事業に対して「子育てまちづくり」の観点を導入するよう働きかけた。 4.結果 4-1研究1  佐野青年会議所「心あるひと育成委員会」は、3月第一例会において、同事業に向けて資料1のとおりプレゼンテーションを行った。資料には、子どもたち自身が参画活動をとの重視が示されている。  また、同プレゼンテーションで発表された「本事業の概念」において、「保護者説明会」、「親の参画」が新たに取り入れられた。  この点については、講演会席上で、本委員会委員長から次のとおり口頭説明が行われた。  夏の冒険鉢の木むらでは、佐野市内に通う小学生4年生から6年生を募集し、子どもと大人がまじった仮想の村をつくり、子どもたちが、佐野市を探検し自然や歴史を学び、思いやりや、郷土愛を伝えていきたいと思っています。  この鉢の木むらは、私達と地域の方と、先程の西村さん(注:筆者)のご講演にもありましたが、保護者の方と一体となって、子どもを育てていくことが大切だと思いますので、保護者説明会をし、その中で保護者の方ができることは、こ協力をお願いし、子どもたちとも事前に顔合わせをしたいと思います。(下線引用者) 4-2 研究2  柏青年会議所「未来(あす)のまちデザイン創造委員会」の当初の事業方針においては、「団堀世代の地域デビュー」などが重視されていた。  しかし、講師との打合せにより、青年会議所の会員自らの意識調査を行うことになった。  調査結果からは、被調査者である青年会議所会員が、「わが子の子育て」に取り組もうとする気持ちから、「団塊世代」への呼びかけ以上に、自分たち自身の課題として、青少年育成活動に取り組もうとする姿勢が表れていると推察された。 5.課題  本事業が実施段階に入ったのちも、準備段階からの関与を継続し、参画活動としての発展を期するとともに、事業者団体が行う「子育てまちづくり参画活動」の意義と方法について実践的に確かめていきたい。 資料1 佐野青年会議所「心あるひと育成委員会」のプレゼンテーション 「どきどき・わくわく」の機会を創ろう 感性を育もう・・・ 大人であれば誰しも子どもたちに人生において社会の中で幸せになってもらいたいと考えた事が一度はあると思います。私たち大人は子どもたちにどんな成長を望むのでしょうか。 子どもにはいろいろな可能性が宿っていることでしょう。 その可能性を上手に引き出し、子どもたちが自分自身で思う気持ち=感性を大事に育てながら、豊かな心をずっと宿し続けてほしいと思います。 その為にも私たち大人は子どもたちに対し、どんな見守り方ができるのでしょうか。 子どもたちの感性に、私たち大人は心で返してあげることが大切であると思います。そして、子どもたちに豊かな心が宿るためにも「どきどき・わくわく」の機会を創りましよう。 自分たちの子どもの頃を思い浮かべてみてください。 そこには、夢中になって何かを追い求める姿が浮かびませんでしょうか ただひたすら一つの事を好きになり、思い悩む日々、うれしくてたまらない日々 憧れが夢になりわくわく・どきどきと不安の繰り返し、そんな中にも、自分にも周りにも微笑があふれ、幸せを心で感じたこと・・・ありませんか。 今振り返れば、そんな時こそ喜びに満ち溢れ、豊かな心で居られた瞬間ではないでしようか。