子育てまちづくり参画促進による大規模小売店及び地場産業の振興に関する研究 ―自己形成と社会形成の一体化・個人内完結型から社会に開かれた子育て観への転換― 源流から市場へ 西村美東士(聖徳大学) 1. 研究の趣旨 @ 親、事業者、学生、教員、行政の参画を得て、子育て商品及び子育てサービスの開発を行う。 A この実践により、親としての自己形成や親子関係、未来の母親としての学生の自己形成、事業者としての子育て支援意識に及ぼす参画及びネットワークの効果を検証する。 B 同時に「子育てまちづくり」を中核理念として明確に位置づけた子育て産業振興の方法論を明らかにする。 2. 参画主体と開発成果  親、事業者、学生、教員、行政の参画を得て、子育て商品及び子育てサービスの開発を行う。  期待される成果は次のとおりである。 @ 必要性に基づいた共同開発過程の妥当性の検証 A 販売による「喜ばれる商品」の検証 B 開発から検証までの手法の確立    図1 参画主体 図2 開発成果 3. 研究目的  この実践により、親としての自己形成や親子関係、未来の母親としての学生の自己形成、事業者としての子育て支援意識に及ぼす参画及びネットワークの効果を検証する。また、「子育てまちづくり」を中核理念として明確に位置づけた子育て産業振興の方法論を明らかにする 4. 研究計画と方法 @ クドバスワークショップによる商品開発 A 子育て商品開発における暗黙知の解明 B 子育て産業振興への参画による親の子育て意識の解放と拡大 C バーチャル・ネットワークとリアル・ネットワークの一体化 【参考】  平成19年度に文科省に提出した「研究進捗状況報告書」では、とくに「第1PJ:地域連鎖の形成支援プロジェクト」について、「@子育て支援センターにおける市民ボランティア活動の推進」のほか、「A子ども・親子・子育て地場産業モデルイベントの開拓」及び「B五感開発、フード、ヘルス面での子育てサポート産業創出」を掲げた。今回の研究は、上のAとBについて、参加者の連鎖的参画によって具現化しようとするものである。 5. アクションリサーチのコンセプト @ バーチャル+リアル:専用ホームページを立ち上げる、実際の会場で動く、拠点カメラで随時中継、子育て支援センターでコントロール A イベント・サービス:販売、商品検証調査→結果の公開・商品宣伝に活用、子育てまつりイベント B ヨーカドーとフィットネスクラブと大学と母親・こどもを結ぶ:販売拠点、イベント拠点 C 商品開発:開発自体を公開する、イベントにする、結果を公開する、プロセスをモデル化して定式化 6. 研究プロセス 【2008年度】 アイテム2ケース、小規模エリアでトライアル実施、室内を中心に活動 【2009年度】 アイテム6ケース、大規模エリアに拡大して本格実施、河川及び野外活動を含む ※ 2009年度に実施報告書作成 当面の予定 2008年 8月〜 9月 組織及び体制をつくる 10月〜12月 開発を行う・ライブでデータ収集する・イベント実施 2009年 1月〜 3月 商品性能の検証・実験及び販売・イベント実施 4月〜 5月 子育て支援の連関を検証・報告書作成 7. 研究体制 下図のとおり、産学民の研究参画体制を実現する。                         図5 研究体制 8. 計画中の商品およびイベント @ 五感開発  親子でつくろう五感開発グッズ、親子五感開発イベント (五感を評価できるグッズ、表情と人形・こけし、百体の日常人形、顔の分類・感情認識グッズなど) A フード  親子で楽しむお菓子づくりツール、親子料理教室 (見て楽しく、食べておいしい、文化を味わう、創作の喜びなど) B ヘルス  親子ヘルスアップビデオ、親子で楽しくストリートダンス教室 (健康づくりやダンスの必要能力の構造的把握に基づく動画教材など) C その他  子育て「見える化」ビデオ、講習会など (子育てに関する必要能力の構造的把握に基づく動画教材など) 9. 商品開発段階の参画教育効果の検討  今後の研究課題「消費者ニーズ重視の方法と効果について」