本文へスキップ

若者文化研究所は若者の文化・キャリア・支援を専門とする研究所です。

TEL. メールでお問い合わせください

〒165 東京都中野区・・詳細はメールでお問い合わせください

若者論のトレンドCONCEPT

書評

ワークショップのPDCAでは、AからPへの循環に限定するのではなく、もっと実践的なモデルが想定されている。適切な評価による修正が、分析、設計、開発、実施のすべてのプロセスに対して迅速に、直接的に行われる


ワークショップでは、PDCAサイクルにおいて、適切な評価による修正が、分析、設計、開発、実施のすべてのプロセスに対して迅速に、直接的に行われる。これが、「笑いが絶えない」というワークショップののびのびとした自由と楽しさを作り出しているのであろう。


書評

ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ
山内祐平, 森玲奈, 安斎勇樹
1,890円(税込)
発売日:2013年06月07日
慶応義塾大学出版会

 筆者らは、「これからの社会のために、よりよい学びとは何かを考え、学びの場を自ら創りだし、増やしていく」というコンセプトのもと、NPOのスタッフとして、ワークショップの理論と実践を往復しながら学ぶ大学生向けの勉強会をネット上で展開している。
 筆者は述べる。「学術の世界においては、様々な人が改善できるように研究の問題・目的・方法・結果を公開することが大切にされている。新しいアイデアを持つ人々がその知見を利用し、イノベーションを起こすことができるからである」。本書でも、あくまでも教育の視点から、一見「遊び」に見えるような活動も許容されるワークショップについて、活動目標と学習目標を設定し、これを達成するための「P企画‐D運営‐C評価」の各段階の展開について、既存の理論を援用して実践的に解説する。
 ここで、相対的評価から診断的評価への転換が重視され、新しい評価手法が紹介される。とくに、「予期されていなかった学習」を見落とさず、次のA改善に反映させる、いわばPDCAサイクルの実現が目指される。このとき、一般的な論では、AからPに循環するのであるが、ワークショップではもっと実践的なモデルが想定されている。適切な評価による修正が、分析、設計、開発、実施のすべてのプロセスに対して迅速に、直接的に行われるのである。
 フィールドに出て、地域で暮らし、働く人々に接しながら学ぶことができない場合でも、このような実践的PDCAサイクルに基づいたワークショップの展開によって、自由で柔軟な教育活動としての可能性はより高まるものと考えられる。


ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ
山内祐平, 森玲奈, 安斎勇樹
1,890円(税込)
発売日:2013年06月07日
慶応義塾大学出版会

内容説明より
FLEDGE(Future Learning Environment Design GEneration) とは「これからの社会のために、よりよい学びとは何かを考え、学びの場を自ら創りだし、増やしていく」というコンセプトのもと、ワークショップやカフェイベントのデザインについて理論と実践を行き来しながら学ぶ大学生向けの勉強会です。半年を1期とし、修了生の中からディレクター数名が次の期をファシリテートする形で進んでいます。
(企画担当理事:山内祐平)
大学生にワークショップの可能性を伝えるための社会貢献活動
ワークショップ等のデザインについて理論と実践を行き来しながら学ぶ大学生向けの勉強会 FLEDGEについての紹介です。

Educe Technologies(エデュース・テクノロジーズ)は、情報化社会における学習環境について研究開発・普及啓発を行うために設立されたNPO(特定非営利活動法人)です。情報革命により、大量の情報が流通するようになりました。しかし、これらの情報を生きた知識として活性化させ、変革につなげていくためには、学習社会へのパラダイムシフトが必要です。

Educe(エデュース)は、「Education」の語源にあたる言葉で、隠された人の才能を引き出すという意味があります。

Educe Technologiesは、人間がその可能性を最大限に発揮できる学習環境のデザインについて、教育工学の立場から、大学・企業・教育現場をつないだ実践的研究プロジェクトを展開していきます。また、研究会やシンポジウムなどを通じて、その成果を広く社会に訴えかけていく活動も進めていきます。

Educe Technologiesは、情報化社会における学習環境にご関心をお持ちの皆様のご参加をお待ちしております。

ワークショップの研究や教育に関わってきて感じるのは、奥の深さである。デザインのわずかな違いが最終的な作品や学びに大きな影響を与え、同じデザインでも参加者によって全く違った意味を持つこともある。デザインと活動の関係は複雑であり、唯一の正解があるわけではない。実践を繰り返しながら反省的に対話し、より望ましいと合意された方向に向かって努力を続けるしかない。

学術の世界においては、様々な人が改善できるように研究の問題・目的・方法・結果を公開することが大切にされている。新しいアイデアを持つ人々がその知見を利用し、イノベーションを起こすことができるからである。

内容紹介
「ワークショップ」に携わる全ての人に贈る一冊。

企業や学校・文化施設など、近年さまざまな場で活用される「学びと創造の技法」=ワークショップ。このワークショップとは、どのようにデザインされるものなのか、またその活動を持続可能なものとするにはどうすればいいのか。本書ではワークショップのデザイン過程を「企画―運営―評価」というサイクルで捉え、それぞれの段階を、理論をもとにわかりやすく解説。ワークショップを企画し運営する人のための必携書。

内容(「BOOK」データベースより)
近年さまざまな場面で注目されている「ワークショップ」。このワークショップを、どのようにデザインすればいいのか。その活動を持続可能なものにするにはどうすればいいのか。本書ではワークショップのデザイン過程を「企画‐運営‐評価」という視点で捉え、それぞれの段階で留意すべきことについて、理論をもとにわかりやすく解説。

著者について
山内 祐平(やまうち・ゆうへい)
東京大学大学院情報学環 准教授。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程中退後、茨城大学人文学部助教授を経て現職。博士(人間科学)。情報化社会における学びのあり方とそれを支える学習環境のデザインについてプロジェクト型の研究を展開している。特定非営利活動法人Educe Technologies代表理事。2003年度日本教育工学会論文賞受賞。2008年度グッドデザイン賞受賞。

森 玲奈(もり・れいな)
東京大学大学院情報学環 特任助教。東京大学大学院学際情報学府博士課程満期退学。博士(学際情報学)。情報学環・福武ホール主催のカフェイベント「UTalk」の立ち上げから企画・運営に従事。産学連携の研究活動にも積極的に取り組んでいる。特定非営利活動法人Educe Technologies理事。2008年度日本教育工学会研究奨励賞受賞。2010年度日本教育工学会論文賞受賞。

安斎 勇樹(あんざい・ゆうき)
東京大学大学院学際情報学府 博士課程。商品開発、人材育成、組織開発などの産学連携プロジェクトに取り組みながら、創造性育成のためのワークショップの実践と評価の方法について研究している。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山内/祐平
東京大学大学院情報学環准教授。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程中退後、茨城大学人文学部助教授を経て現職。博士(人間科学)。情報化社会における学びのあり方とそれを支える学習環境のデザインについてプロジェクト型の研究を展開している。特定非営利活動法人Educe Technologies代表理事。2003年度日本教育工学会論文賞受賞。2008年度グッドデザイン賞受賞

森/玲奈
東京大学大学院情報学環特任助教。東京大学大学院学際情報学府博士課程満期退学。博士(学際情報学)。情報学環・福武ホール主催のカフェイベント「UTalk」の立ち上げから企画・運営に従事。産学連携の研究活動にも積極的に取り組んでいる。特定非営利活動法人Educe Technologies理事。2008年度日本教育工学会研究奨励賞受賞。2010年度日本教育工学会論文賞受賞

安斎/勇樹
東京大学大学院学際情報学府博士課程。商品開発、人材育成、組織開発などの産学連携プロジェクトに取り組みながら、創造性育成のためのワークショップの実践と評価の方法について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

この本は6章構成で作られています。第1章ワークショップと学習、第2章ワークショップを企画する、第3章ワークショップを運営する、第4章ワークショップを評価する、第5章ワークショップ実践者を育てる、第6章ワークショップと学習環境と続いています。ワークショップの過程を企画から運営、そして評価というサイクルで捉え、それぞれの段階に応じた理論をもとに解説されおり、始めから終わり、そして次へ、というワークショップの一連の流れを書籍の中で構成されています。

本書ではワークショップのデザイン過程を「企画?運営?評価」というサイクルで捉え、それぞれの段階を、理論をもとにわかりやすく解説しました。
企業や学校・文化施設など、近年さまざまな場で活用される「学びと創造の技法」=ワークショップ。このワークショップとは、どのようにデザインされるものなのか、またその活動を持続可能なものとするにはどうすればいいのか。

企業や学校・文化施設など、近年さまざまな場で活用される「学びと創造の技法」=ワークショップ。このワークショップとは、どのようにデザインされるものなのか、またその活動を持続可能なものとするにはどうすればいいのか。本書ではワークショップのデザイン過程を「企画―運営―評価」というサイクルで捉え、それぞれの段階を、理論をもとにわかりやすく解説。ワークショップを企画し運営する人のための必携書。
目次

第1章 ワークショップと学習
第2章 ワークショップを企画する
第3章 ワークショップを運営する
第4章 ワークショップを評価する
第5章 ワークショップ実践者を育てる
第6章 ワークショップと学習環境





バナースペース

若者文化研究所

〒165-0000
詳細はメールでお問い合わせください

TEL 詳細はメールでお問い合わせください

学習目標に社会的要請を組み込む