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若者文化研究所は若者の文化・キャリア・支援を専門とする研究所です。

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子育て支援CONCEPT

高校生・大学生の母親による子育て学習の成果−親による子育て学体系化ワークショップより

子育て支援の何が問題なのか

子育て支援の何が問題なのか
    若者文化研究所 西村美東士

二度とない「子育て時代」・・・、子育て主体としての親たちは、互いに学び合い、助け合って、子育ての時代をいつくしみ、はぐくみたいと思っている。
参画型まちづくりによる「社会開放型子育て観」への転換を
「参画型子育てまちづくり」から見た社会開放型子育て支援研究の展望

子育て暗黙知オンライン教材

    若者文化研究所 西村美東士
技術・技能教育研究所との協働により、次の子育て支援暗黙知教材を作成しました。
子育て暗黙知オンライン教材「子育て支援のポイント」

子育てブログ等調査

    若者文化研究所 西村美東士

親は何を求め、何を知りたいと思っているのだろうか。
今までの子育て支援学では、これらのニーズに応えきれていない。
心理学、社会学、教育学の垣根を超える学際的な研究と、その体系化が必要なのである。そこで子育ての現場からのニーズを表わすいくつかの子育てブログ等の記事を抽出したい。
そこから臨床的、帰納的に今日の特徴を見いだし、子育てブログの量的調査に結びつけたい。

OKWAVEより「6ヵ月の自分の子供が嫌いになりそうです…。」

OKWAVEより「子供の人見知りについて」

パパコミより「パパはどうして娘に甘くなってしまうのか??」

パパコミより「妻にディスられるのが嫌なのです?居酒屋アドラー第1章 共感と同意の違い」

上の二件は、同じ子育て当事者からのアドバイスとなっています。
下の二件は、ブログではなく、臨床心理学の知見からの回答となっています。
これらの情報に、他の学問領域の知見も体系的に紐付けされていれば、有益だと思います。

日本子育て学会第12回大会話題提供



日時 2020年11月18日〜24日(コンテンツ開示期間)
日本子育て学会第12回大会:大会テーマ「地域にひらかれた子育て〜人をつなぎ、世代をつむぐ、そして地域と地域をむすぶ〜」
日本子育て学会企画講演・シンポジウム(企画 日本子育て学会研究プロジェクト推進委員会・研究交流委員会合同)
「テーマ:コロナ危機における臨床教育相談および子育て体系化への構想ー「子育てとケアの原理」を求めて」
話題提供 西村美東士 若者文化研究所

「コロナ危機におけるICTと子育て学習・子育て支援学の体系化」




母親に子育てを任せるのではなく、「集団で育てる」のが教育の基本

この言葉は、還暦から10年間、ライフネット生命の経営者として部下をマネジメントし、古希を迎えた2018年からは、立命館アジア太平洋大学(APU)の学長として教育の現場に身を置いている出口治明の本からの引用です。
表紙
「教える」ということ−日本を救う、[尖った人]を増やすには
2020/5/1
出口治明

出口は、社会(サービス産業)においては、[尖った人]が必要で、そのための子育てのあり方を、次のように提唱しています。

 「根拠なき精神論が教育をダメにする」では、組み体操について、1年間で数千人がケガをしているというファクトがあり、国連の「子どもの権利条約」委員会も問題視しているのに、「チームワークが養成できる」とか「伝統だ」と組み体操を肯定する教育者がいることについて、非科学的と批判する。「幼児教育がもっとも教育投資効果が高い」では、大人になってからの経済状態や生活の質を高める上で、就学前教育が有効であることが実証されているとして、とくに、幼児期に適切な教育を受けた子どもは、物事をやり抜く力、集中力、コミュニケーションカといった非認知能力が向上・持続すると言う。社会人になっても学び続ける人は、単純にいえば、上司からかわいがられるので出世しやすく、生涯給与も普通の人よりずっと高くなるとし、また、高校生から大学生の初期のころまでに、「知らないことを学ぶのは楽しい」「わからないことが腹落ちすると気持ちがいい」という感覚を身につけると、その後の人生においても、好きなことができて、その上、経済的にも満たされるようになると言う。「子育て」については、男性は、実際に子どもを育てる作業を通じてオキシトシン(幸せホルモン)が分泌されるとして、父親が育児休暇を取って子育てをするのは、科学的にも理にかなっているのだと言う。
 2019年7月末時点で日本に本社を置くいわゆる「ユニコーン」企業は、3社しかないことを挙げ、日本の国際競争力がこの30年間で低下した主因は、新しい産業を生み出せず、産業の新陳代謝が起きなかったことにあることは明らかだと言う。このことについては、日本は、戦後の復興を製造業の工場モデルで成し遂げたため、いまだにものづくりの神話にとらわれていると批判する。製造業は日本の宝だが、いくら宝であっても、GDPに占める比率は約2割、雇用に至っては、1000万人程度で全産業の約16%にすぎない。そのような産業がこれからの日本を牽引できるとは思えない。これからはアイデア勝負の時代だと言う。
 戦後の学校教育もこれに準拠して、文句を言わず、みんなで協調して我慢強く働き続ける従順な人間を養成するしくみとして完成されたと言う。「みんなで決めたことを守る」「協調性が高い」「空気を読める」「素直で上司の言うことをよく聞く」「我慢強い」などという能力を持った人材を育てなければ、工場のベルトコンベアが止まってしまうため、自分の頭で考える力や自由に発想する力よりも、グループ全体の平均点を上げるために、そこそこの知識を詰め込みつつ、チームの和を乱さない従順さを養うことに重きを置いてきたと批判する。

 私は次のように考えます。わが子が社会に出たあとのためには、「尖った人材」を育てるのは重要でしょう。だが、意識的に「尖らせる」ことなんかできるのでしょうか。そこで、ヒントになるのが、著者の言う「誰がやっても同じ結果が出るしくみ」としてのマニュアル作成です。著者はこれを「人間を画一的に縛るもの」ではなく、「人間の個性や多様性を認めながらも、仕事のやり方や進め方を共有し、平均化を行うためのもの」だと言います。一見、逆説のように聞こえますが、徹底的なマニュアル化、これが若手社員を困惑から救い出し、「尖った社員」として活躍させるポイントになるのだと思います。
 そのほか、「母親に子育てを任せるのではなく、『集団で育てる』のが教育の基本」など、社会で求められる人間像を意識した示唆に富む言葉が並んでいます。

つづく


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