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No | 発行年月日 | 著書学術論文等の名称 | 自著PDF/HTM | 自著TXT/HTM | 要旨 | 種別 | 記号 | 単著共著 | 発行所 | 誌紙名 | 巻号 | 版型 | ページ | ページ数 | 共著者名 | 担当論文名 |
454 | 2023/7/3 | 書評葛原祥太『「けテぶれ」授業革命! 子どもが自立した学習者に変わる!』学陽書房、2023/3/6 | 4540.pdf | 4540.html | けテぶれとは「計画・テスト・分析・練習」のことで、そのことによって、子ども自身が自分で学びを計画・実行して学びのPDCAを回し、自分なりの学び方を獲得していく。そこでは、教師は、語ることとともに、問うことが必要だと言う。これは「放任」ということではない。それどころか、教師が目的、目標、手段に関する情報を子どもたちに与える必要があると言う。不透明な時代ではあるが、学習者の自主性を尊重する教育のためにこそ、授業や宿題の提示において、適切な目的、目標、手段に関する情報提供が必要であること、そしてその内容を明確に示す貴重な提言と評者は受け止めた。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1708号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
453 | 2023/7/1 | 「変わる学び」を見える化する―勁草書房『学びの見える化の理論と実際』編集者の一人として | 4530.pdf | 4530.html | 今日の「学び」の変化は、次のような時代背景に影響を受けていると考える。第一に、個人化・多様化である。多くの若者は、「幸せなんて人それぞれでしょ」と言って、それ以上深く考えようとはしない。第二に、流動化・不透明化である。これまた多くの若者は、「何が正しいのかなんて、どうせわからないでしょ」と言うだろう。どちらも、若者だけに、時代の一側面を正しくとらえた言葉と言わざるを得ない。筆者は、個人個人の「自分らしさ」を引き出して、個人化、多様化、流動化、不透明化の時代において、その変化を歓迎してプラスに転ずるような「新しい学び」を、本稿で「見える化」してみたい。 | 著書 | C2 | 単著 | 全日本社会教育連合会企画・日本青年館 | 『社会教育』 | B5版 | |||||
452 | 2023/6/5 | 書評古屋星斗『ゆるい職場-若者の不安の知られざる理由』中公新書ラクレ、2022/12/8 | 4520.pdf | 4520.html | ゆるい職場の時代には、若手の職場外での活動が増え、かつそのキャリア形成における重要性が高まる可能性が高いので、職場外での活動を取り込んでいく動きも盛んになると言う。この結果として、「ひとりの若者が様々な場で経験を得て、様々な場でその経験を活かす。ある経験が別の経験を豊かにする」と言う。そのため、若手の社外活動を積極的に応援し、成長を促すとともに、会社に対する気持ちをポジティブにしていき、辞めたとしても退職者やプロジェクトで自社に参画してもらい、ゆるやかにつながるよう著者は提言する。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1704号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
451 | 2023/5/19 | 職業能力の見える化がもたらすもの−必要能力の構造的理解の意義 | 4510.pdf | 4510.html | 1本書編集の想い@「学びの変化」の時代背景−個人化・多様化、流動化・不透明化Aビジネス界での動向−見える化から遠ざかっていく−VUCAとAARBICT教育政策の遅れ「未来の教室」「GIGAスクール構想」C編集の想いPDCAと社会開放型の視点による「根拠のある自信」をD社会開放型視点による「根拠のある自信」?2「見える化」を妨げるもの@「新しい能力論」と「資質向上論」が「見える化」の目を曇らせるA職業能力への不安「私は何ができればよいのか」に答えられない教育の権威主義B実証研究が進まない理由−実証研究につながらないC帰納的思考がブラックボックス化して、演繹的思考でトップダウンを図る弊害Dトップダウンとボトムアップの心地よい交流が「見える化」を進めるE「非認知能力」論の弊害と評価F資質向上・豊かな人間性という「常套句」は「見える化」を妨げる?3クドバスで新しい価値を生み出す@クドバスが若者に与えるもの〜現場からの帰納法の威力Aオンラインワークショップによるクドバスの実際B参画ラダーを「必要能力ラダー」にする意義C私の「楽習」から出発できるようにDワークショップにおいて教育を成立させる−新しい価値の創造のためにE個人化・多様化の時代に、新しい価値を生み出す方法 | その他(発表) | C4 | 単独 | 『学びの見える化の理論と実際』を読み解く会 | 第1回 | ||||||
450 | 2023/4/24 | 書評朝比奈なを『進路格差 <つまずく生徒>の困難と支援に向き合う』朝日新書、2022/11/11 | 4500.pdf | 4500.html | 政治家も企業も世論も、学校で習うことは社会では役に立たないと言いつつ、「教育困難」と言われる学校や若者が格差のしわ寄せであることを忘れて、結局、今の学校制度で「成績が良い」ことだけを良しとする風潮があると評者は感じる。学校で習うことは、社会では直接的には役に立たないことも含めて人間として大切なことであり、また、格差のなかでも、「教育困難」と言われる若者が充実した進路に進めるように「個別最適」な支援をすることは、教育としての大切な営みであろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1700号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
449 | 2023/3/27 | 書評池上惇,池田清,金井萬造『「ふるさと創生」学びと結(ゆい)開拓者精神の復権−京都 神戸 遠野・住田からの問いかけ』社会評論社、2022/11/17 | 4490.pdf | 4490.html | 本書は、京都の市民大学院と阪神・淡路大震災の被災地神戸、東日本大震災の復興を支援してきた遠野・住田の「学びあい育ちあう」交流について紹介する。これらの事例の背景には、生きる道を探し求め、生き延びる力を育んできた歴史があると言う。わが国には「困ったときはお互い様」という言葉がある。何事も補助金頼みというケインズ主義的な政府依存型発展ではなく、学びと結によって「人々が自由に考え、構想し、実践できる実験重視社会」を本書は提唱する。評者は考える。教育政策も経済政策も目新しい言葉が飛び交っている。しかし、その中身は、よく見るととくに斬新なものではない。これを追いかけるだけでなく、人々が築き上げてきた歴史的、文化的な学びと結の源泉を見出し、これを発展させることが求められている。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1696号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
448 | 2023/3/20 | 学びの見える化の理論と実際-教育イノベーションにむけて | 4480.pdf | 4480.html | DeSeCoの「キー・コンピテンシー」論については、「持続可能な社会」という国際的課題を受けて構想されたものであり、「生きる力」と同様に、「良い方向」を示そうとしたものであることは確かだが、このままでは、教育目標には使えないものであり、使ったとしたら誤った画一的な価値観にもつながりかねないものと考える。DeSeCoの文字通り「selection」されたものだとして、そこに意義を認めるとしても、そこで示された「能力=目標」の詳細な「見える化」をしないと、「生きる力」と同様、恣意的なものとなってしまうのではないか。筆者は、ここで、コンピテンシーを「高業績者の行動特性」という観点から見直したい。とくにキャリア教育などにおいては、その観点から進めるべきだと考える。 | 著書 | C2 | 共著 | 勁草書房 | 『学びの見える化の理論と実際-教育イノベーションにむけて』 | A4版 | pp.93-100 | 8p | 齊藤ゆか、森和夫、西村美東士編著 | 学力の見える化をめぐる問題、職業能力の見える化がもたらすもの:必要能力の構造的理解、若者への理解と支援活動、学びの見える化の課題 | |
447 | 2023/2/27 | 書評高橋俊介『キャリアをつくる独学力―プロフェッショナル人材として生き抜くための50のヒント』東洋経済新報社、2022/8/26 | 4470.pdf | 4470.html | 著者は、次のように述べる。大切なのは、近視眼的な功利性の追求ではなく、学びの楽しさや意味を感じることである。自分は学習自体を楽しんでいるのか、学習の中身に意味を感じているのか。また、正解のある問題について正解を導く「正解主義」ではなく、正解のない事象について、その都度、「私はこう思う」と自分の考えを明確にし、発信していく「自論」の力をつける学びが重要である。グローバルな環境では、ビジネスリーダー同士でも、ビジネスの話題とは関係なく、リベラルアーツの素養が求められるような会話が行われる。日本人として、少なくとも日本の歴史や文化について「自論」を語れるだけの学びが必要である。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1692号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
446 | 2023/2/23 | オンラインワークショップにおける自己内対話と協働の意義と方法 | 4460.pdf | 4460.html | 筆者は、自己のホームページにおいて、「学生が深く学び、仲間と深め合い、つながり、広がるための学習・参画拠点」としてICTコーナーを開設し、その成果をS女子大S学科のキャリア教育の成果として発表した。他学生の記述をリアルタイムに一覧形式で見ることができることが、交流ツールとして有効であることは明らかになった。コロナ禍の中で、ワークショップ型授業についてもICTを活用したオンラインでの実施を試みた。そこで導入したのがGoogleドライブである。これは、受講学生にフォルダのアドレスを送ることによって、各学生が自分のパソコン(スマホでも可能)から同じファイルにアクセスし、ファイルをいちいち保存・終了しなくても、全員同時に書き込みができるシステムになっている。それが協働に果たす効果は抜群なものがあった。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本大学文理学部人文科学研究所 | 『Society5.0 に対応する学校教育に関する基礎的研究』 | A4版 | pp.93-100 | 8p | |||
445 | 2023/2/11 | 職業能力の見える化がもたらすものは何か | 4450.pdf | 4450.html | 「ひきこもりの若者」も「就活中の大学生」も、職業人像が当然ながらぼんやりしていて、なおかつ、やや「無能感」に陥りつつも、主観的には「きちんと働きたい」と思っていることがわかった。ここで、(それほど無理のない)職業人像と必要能力がもっと「見える化」されれば、安心して、かつ主体的に職業に向かうことができるのではないか。このような意味で、職業能力の見える化がもたらす成果には、大きいものがあると考える。クドバスによって、若者に対して精神論ではなく、職業人の具体的な姿を示したい。それが「社会の中でこそ、個人としてより充実して生きる」ということにつながると考える。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 一般財団法人職業教育開発協会 | 第2回CUDBAS研究大会 | ||||||
444 | 2023/1/23 | 書評倉成英俊『伝説の授業採集−好奇心とクリエイティビティを引き出す』宣伝会議、2022/9/6 | 4440.pdf | 4440.html | 倉成氏は、大人になるにつれ、自分のお金で、自分の時間で、自分の責任でやれることが増えるということは、自分の裁量が増えるわけで、自由を意味すると言う。だから、大人になるということは、面白いよと、これから大人になる若者たちに話すと言うのだ。 倉成氏の「大人の方が変わろう。面白くなれ、大人」というメッセージは、教員にとっても刺さる言葉である。自身が学びを楽しみ、楽しい授業をすることこそ、われわれの喜びとしたい。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1688号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
443 | 2022/12/19 | 書評出口保行『犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉』SB新書、2022/8/6 | 4430.pdf | 4430.html | 著者は、法務省の心理職としての経験から、親が「よかれと思って」していることが子どもにとってはそうではないという「ボタンのかけ違い」が問題化している場合が多いと言う。その上、親は確証バイアス(自分の信念を支持する情報ばかり集める)に陥りがちだと言う。最後に、「親のせいでこうなった」という人に対して、「それは一つの真実」としながらも、その現実を受け止めて、これからどうしたいのか、考えるしかないと言う。なお、「教師の子はグレやすい」という通説については、著者も教師の子としてそのような気持ちがあったとしつつ、中2まで父親と一緒に風呂に入り、何気なくいろいろな話をしたことが良かったと言う。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1684号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
442 | 2022/11/27 | 子育て・心理・恋愛・コミュニティケア−「子育てとケアの原理」を求めて | 4420.pdf | 4420.pptx | 近年注目を集める子育ての動機づけ、特に小学生に焦点をあてた関連発表をした。加えて、恋愛の心理、とりわけ性暴力の予防教育(DV予防教育)、そして、コミュニティ福祉などから重要度を増している子どもの居場所支援について外国の事例も含めて、それぞれ話題提供をした。本シンポジウムは、本学会の理念である子育ての生涯的な発達や学際的な学びに鑑み、本年は小学校、中高などに焦点を当て、優れた話題提供に触れることができた。指定討論者の西村美東士は、居場所における「第三の支援」を提言した。 | その他(講評) | C4 | 共同 | 日本子育て学会 | 第14回大会 | 村上正人、松浦広明、鈴木淳子、西村美東士、森脇健介、望月雅和 | 指定討論 | ||||
441 | 2022/11/21 | 書評松尾英明『不親切教師のススメ』さくら社、2022/7/22 | 4410.pdf | 4410.html | 「親切な教師」は、自分のことは後回しにしてでも、身を削って相手のお世話をする。本書は、それとは真逆の「不親切教師」を勧める。子どもが自分でできることに対しては手出し口出しをせずに見守り、自身の時間も大切にする。そのことによって、子どもの主体性の向上と、教師の仕事の精選による負担軽減を目指す。本書がいう「不親切教師」とは、家庭等のコントロールできないところまでは踏み込まないと同時に、じつは子どもの「痛み」を知り、血の通った配慮をしている教師なのだと評者は感じた。教師への評価が、過剰な親切にではなく、このような適切な「配慮」に対して行われるよう評者は望むものである。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1680号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
440 | 2022/10/17 | 書評おおたとしまさ『ルポ名門校 ―「進学校」との違いは何か?』ちくま新書、2022/4/7 | 4400.pdf | 4400.html | ほとんどの名門校で教養主義を謳っている。何か特定の目的のためにすぐに使えるスキルを身につけることを目的とするのではなく、全人格的な能力の増幅、視野の拡大、思考の深化を教育の目標に掲げている。また、名門校では、教育の過程で共同体意識も涵養されると言う。良いものは、独り占めするのではなくみんなで分け合ってこそ自分自身も含めた全体が豊かになれることに気づく。卒業生が社会に出て活躍し、それまで蓄えてきた力を、社会に還元でき、自分の行動に誇りを感じられるようになったとき、初めて母校の教えの意味が実感できると言うのだ。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1676号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
439 | 2022/9/19 | 書評牧野篤編『社会教育新論−「学び」を再定位する』ミネルヴァ書房、2022/4/12 | 4380.pdf | 4380.html | 社会教育の基盤は、住民相互の「学び」だと言う。このとき、「学び」とは、いわゆる知識を得ることに留まらない。人々が互いを認めあい、関係をつくることを通して、社会をつくり、経営することで改めて自分の存在を社会の中に認め、自分が他者とともに生きていることを実感し、うれしさを感じる。しかし、学校の画一性が問い直されることのないまま進められる地域との連携・協働は、地域ぐるみでの子どもの「監視」や、学力や生活態度への「管理」へと向かう傾向があると本書は警告する。いまこそ、「監視」や「管理」ではなく、「教育」としての専門的見地から、「開かれた学校」において発言することが教師に求められていると評者は考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1672号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
438 | 2022/8/27 | 学術大会への新構想 | 4390.pdf | 4390.txt | 理事会においてとくに強く意識されたことが、「ミニマムで質の高い大会」である。「大会の構造的な構想」は、その意識のもとに検討された。そのためには、むやみに参加人数の拡大を図るのではなく、大会参加者が自らの立場と考え方のもとに、主体的に学び、個性を発揮して発言し、交流できるよう、互いに支え合うような風土が求められよう。次期の学術大会では、このような自由な支持的風土に支えられて、専門領域を越えた「QOL学」の新たな原理、テンポラリーな研究テーマ、横断的な研究方法を開発していきたい。 | 著書 | C2 | 単著 | 現代QOL学会 | 現代QOL研究 | 5巻 | A4版 | pp.19-20 | 2p | ||
437 | 2022/8/8 | 書評市川力,井庭崇『ジェネレーター〜学びと活動の生成』学事出版、2022/3/10 | 4370.pdf | 4370.html | ジェネレーターは、みんながどんな考えでも出せるように、あるいは違うアプローチに気づくようになるための迂回路としてトリックスター(道化)的にふるまうと言う。時には正論を示し、また時にはトリックスターとなるジェネレーターとしての教師は、学生に対して強烈な影響を与える。ワークショップなどの場合、教師でも「教える」という枠組みから自由になって、ジェネレーターのように子どもたちのワークに「巻き込まれてみる」ことも、新しい価値の生成にとって有効なときもあるのだろうと評者は思う。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1668号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
436 | 2022/7/11 | 書評工藤与志文,進藤聡彦,麻柄啓一『思考力を育む「知識操作」の心理学−活用力・問題解決力を高める「知識変形」の方法』新曜社、2022/2/17 | 4360.pdf | 4360.html | 種子植物の花から種子ができるという「ルール」については習っているのに、「チューリップには種ができるか」という問いには、半数以上の子どもが正しく答えられない。ルールのような一般化された知識を学習しても、個々の課題が持っている特徴に違いがあるために、課題の特徴に応じて異なる知識を使ったり、異なる思考様式で対処したりしてしまう(認知の領域固有性)からである。本書は、代入操作、変数操作、関係操作、象徴操作などの「知識操作」を教えることによって、思考力、応用力を身につけさせようとする。そして、「理解のための知識」から「思考のための知識」へと転換させることによって、学校での「学び」を揺さぶり、面白くしようと提案する。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1664号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
435 | 2022/6/13 | 書評苫野一徳『学問としての教育学』日本評論社、2022/2/14 | 4350.pdf | 4350.html | 著者は、教育の目的の本質を、個人自らが〈自由〉になるための育成を保障しつつ、お互いが自由を相互承認する社会を実現するものだと言う。本書は、「哲学部門」「実証部門」「実践部門」の3部門の研究が実現すれば、教育学は、俗に言われる二流学問どころか、きわめて高度な総合学問であり応用学問であるということになるとしている。実践部門を受け持つ教育現場でも、「教育学は役に立たない」と言うのではなく、逆に、現場に役立つ教育学の体系化に資することを評者は期待する。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1660号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
434 | 2022/5/2 | 書評原貫太『あなたとSDGsをつなぐ「世界を正しく見る」習慣』KADOKAWA、2021/12/16 | 4340.pdf | 4340.html | 「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えるべきだ」という言葉について、著者は、さらには、「先進国側の人間が一方的に考案した釣り方を教えるのではなく、現地の人たちの中に眠っている釣り方を引き出すためのサポートをする。川と魚がある所なら、現地の人たちは釣り方を知っているはずです。それを知らないと勝手に決めつけてしまっているのは、私たち先進国側の人間」と警告を与える。そして、魚の釣り方を「引き出すべき」と、一歩踏み込んだ提言をする。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1656号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
433 | 2022/4/4 | 書評林恭子『ひきこもりの真実―就労より自立より大切なこと』ちくま新書、2021/12/9 | 4330.pdf | 4330.html | 支援に対する「そんなことができるならとっくにやっている」という著者の叫びは強烈である。実態調査では当事者が求める支援として居場所がもっとも多かった。著者は、いつでも戻れる、引きこもりに限定しない居場所をつくって、誰もが安心して生きていける社会をつくるよう提言する。評者も、社会教育においては、上から就労などを押しつけるのではなく、人々のニーズに基づいて運営する必要があると考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1652号 | B5版 | pp.47-47 | 1p | ||
432 | 2022/3/7 | 書評千々布敏弥『先生たちのリフレクション−主体的・対話的で深い学びに近づく、たった一つの習慣』教育開発研究所、2021/11/5 | 4320.pdf | 4320.html | 都道府県教育委員会の施策の主たる考案者の指導主事には、他県の教育センターの研究成果を、許可なしに引用することはできないという価値観(迷信)が流布している。学習指導要領をいかに解釈するかという姿勢で研究が進められることについて、著者は儒教の教えを解釈していった訓詁学に似ていると言う。また、議員や省庁の幹部からトップダウン的に新しい施策が示されるのだが、行政官による説明が効を奏さない場面が増えていると言う。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1648号 | B5版 | pp.50-50 | 1p | ||
431 | 2022/2/7 | 榎本博明『承認欲求に振り回される人たち』クロスメディア・パブリッシング、2021/9/22 | 4310.pdf | 4310.html | 著者は、人は承認欲求と無縁で生きることはできないとし、これをコントロールできるようになれば、承認欲求は生きる上での強い味方になると言う。しかし、SNSの急速な発達によって、承認欲求が過剰に刺激されやすくなっていると警告する。承認欲求の適切な満たし方がわからず、それに振り回されるようになると言う。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1644号 | B5版 | pp.50-50 | 1p | ||
430 | 2021/12/27 | 書評小塩真司『非認知能力−概念・測定と教育の可能性』北大路書房、2021/8/13 | 4300.pdf | 4300.html | 本書が述べる「非認知能力」に関する教育の可能性とは何か。教育の立場からは、教育的価値に基づいた「教育目標」の設定が不可欠だと評者は考える。それは心理学の尺度とは異なるものである。教育現場の者にとっては、「非認知能力」といえども、教育可能な「教育目標」を設定して、その到達度を可視化することが不可欠だと考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1640号 | B5版 | pp.50-50 | 1p | ||
429 | 2021/11/22 | 書評工藤勇一,鴻上尚史『学校ってなんだ!−日本の教育はなぜ息苦しいのか』2021/8/18 | 4290.pdf | 4290.html | 工藤氏は、「自分の生きている『社会』をよりよいものに成長させていくためには、そこにいる一人一人が『社会の当事者』として成長できなければならない」と言い、そのために特に重要なことは『対話』だとする。社会から隔離されたこのような「学校の因襲」を打ち破ってチームとして「対話」を始めることこそ、まずは必要だと評者は考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1636号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
428 | 2021/11/21 | 子育てとケアの学際的な理念の構想−「子育てとケアの原理」への一考察 | 4280.pdf | 4280.html | 子育て、保育研究の分野は多種領域、学際領域におよんでいる。本学会の研究プロジェクト推進委員会では、体系化やケア、生涯発達・キャリアなどの研究を進めているが、本年は特に、コミュニケーション、居場所(地域福祉)・放課後支援、ジェンダーといったトピックを設定して、それを包括する子育て学の体系化の示唆を得る。 | その他(ポスター発表) | C4 | 共同 | 日本子育て学会 | 第13回大会 | 望月雅和・小湊真衣・秋山展子・中島美那子・森脇健介・西村美東士 | |||||
427 | 2021/10/25 | 書評両角達平『若者からはじまる民主主義−スウェーデンの若者政策』2021/7/23 | 4270.pdf | 4270.html | わが国では、施設内で小さな非行があると、まずは「少なくとも施設内では」非行を排除することが求められがちだ。しかし、支援者は非行対策だけに追い回されるのではなく、若者の自治や参画、団体活動の促進という大局的な戦略を進める必要がある。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1628号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
426 | 2021/9/27 | 書評生田周二『子ども・若者支援のパラダイムデザイン』2021/4/28 | 4260.pdf | 4260.html | 著者は、学習支援、生活支援、就労支援など特定の分野に偏ることなく、支援をする上での「共通基礎」として備えるべき「専門的能力」の必要性を主張している。評者は、今後の学校教員にも、その専門性の発揮は「本務」の一環だと考える。「社会教育士」資格を有する教員の拡大などの潮流に期待したい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1628号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
425 | 2021/8/23 | 書評佐藤学『第四次産業革命と教育の未来:ポストコロナ時代のICT教育』2021/4/8 | 4250.pdf | 4250.html | これまでのわが国の教育は、つい最近まで、ポップカルチャーやパソコンなどに傾注する子どもたちの変革力を評価できないまま、過去の価値を押しつけてきた。今後は、これを転換して多様性を確保するとともに、ICTと「深い学び」によって社会に開かれた新しい価値の創造を期待したい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1624号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
424 | 2021/07/31 | 学術研究ジャ−ナルの新構想−社会開放型QOLの展望 | 4240.pdf | 4240.html | 筆者の教育学研究や子育て支援学体系化に関わる学際的研究の成果も踏まえながら、学術研究ジャーナルの構想を検討してみたい。なお、その際、今日の「個人完結型」の価値観がもたらす閉塞状況を打開する支援及びケアの手立てとして、「社会開放型QOL」への転換の展望を論じてみたい。これは、本学会の特別学術大会「コロナ危機における心身のケアと教育」において共感を得たキーワードである。本論では、以上の趣旨に基づいて、学術研究ジャ−ナルとしての本誌の今後のあり方を構想してみたい。 |
著書(オンライン出版) | C2 | 単著 | 現代QOL学会 | 現代QOL研究 | 4巻 | A4版 | pp.45-52 | 8p | ||
423 | 2021/07/19 | 書評高塚雄介『ひきこもりの理解と支援─孤立する個人・家族をいかにサポートするか』2021/03/25 | 4230.pdf | 4230.html | 本書は、ひきこもり者にとって必要な自立とは他者に頼らないことではなく、必要なケアを広く薄く調達することだと言う。そして、皆の前で自分のことなどを話すことを求められる、いわゆるプレゼンテーションや少人数で行うグループ学習について、ひきこもりの若者たちの多くが嫌いな教育のスタイルだと言う。評者は考える。リアルな場で一人で子ども集団と対面する学校教育関係者にとっては、このような個人への対応は困難な面も多いだろう。教員以外の支援者との協働などが求められよう。同時に、個人の自立が困難な今日、教育における多様性の保証、個別最適化された学び、そしてその上での社会形成者の育成について、「わがこと」と捉え直して取り組む必要があるといえよう。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1620号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
422 | 2021/06/21 | 書評木村絵里子, 轡田竜蔵, 牧野智和編著『場所から問う若者文化―ポストアーバン化時代の若者論』2021/03/25 | 4220.pdf | 4220.html | 都心部に近い「若者の集まる街」が活気を失うことがあっても、若者がリアルな場所で「出会い」「つながる」こと自体を望まなくなったわけではないと本書は言う。評者は考える。教員が、バーチャルな「場所」を肯定するとしても否定するとしても、今の生徒とはズレがあることを理解しておくべきだろう。その上で、「出会い」「つながる」ウェブ空間や地域の作り手としての生徒の視野拡大を図り、新しい価値をともに創造したい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1616号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
421 | 2021/05/17 | 書評苅谷剛彦『コロナ後の教育へ−オックスフォードからの提唱』2020/12/09 | 4210.pdf | 4210.html | 著者は、英国と日本を比較し、日本では大学改革を主導する政府の前提が「大学性悪説」であるのに対して、英国では大学への社会のリスペクトがあるから、大学が自由や表現の自由が保障される機関として、とりわけ人文系学問がコロナ禍での対応を冷静に相対化できる「賢い市民」を育成する役割を果たしていると言う。評者は、教育改革を時代の要請ととらえる立場だが、それでもなお、教育のローカリティと学問を尊重する社会こそ、子どもにも大人にも望ましい市民教育を実現するための基本的条件だと感じる。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1612号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
420 | 2021/04/18 | コロナ危機における心身のケアと教育 | 4200.pdf | 4200.html | 最後に総括としての西村コメントでは、ポストコロナに目を向けた、新しいQOLのあり方が提示された。個人と仕事の双方向で完結する従来型の生活ではなく、そこに助け合いを中心とする社会活動という第三の行動様式を取り入れること(社会開放型)、それによって、個人・社会の双方に共感と信頼の環が育まれるという見取り図である。コロナ禍では、メンタルヘルスや貧困の問題に共通する社会的孤立が浮き彫りとなったが、同時にテレワークなどコロナ禍において否応なく広がった新しいライフスタイルは、この社会開放型行動様式に人々の目を向ける機会ともなりえる。(森脇健介評)
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その他(講評) | C4 | 共同 | 現代QOL学会 | コロナ危機下におけるオンライン特別学術大会・研修会 | 村上正人、松浦広明、鈴木淳子、西村美東士、森脇健介、望月雅和 | 指定討論 | ||||
419 | 2021/04/17 | 個人完結型から社会開放型への転換による新しい価値の創造 | 4190.pdf | 4190.html | 教育学の研究者でさえも、わが子の子育てに悩み、価値観を同じくする「ママ友」とだけつながろうとして、個人完結型の子育て観に閉塞していく傾向を見受ける。これだけ子育てが私物化している今日、社会開放型子育て観への転換は、簡単ではないのだろう。しかし、子育て支援学体系化を成功させるカギは、保護者が「わが子」だけではなく「子育てのまち」に目を向けること、支援者が「わが園」だけではなく「全市的視点」をもつこと、そして研究者は自分の研究領域だけでなく、人々の暮らしや仕事ぶりの総合的観点から、地域の子育ての課題を臨床的に分析することだと考える。それが、わが子を「私物」ではなく、社会の一員として「正しく見る」ことにもつながるのだと、私は考えている。
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その他(講演) | C4 | 単著 | 白百合大学 | 文化比較・行動比較分科会オンライン口頭発表 | ||||||
418 | 2021/04/12 | 書評『社会基盤としての社会教育再考』2020/12/18 | 4180.pdf | 4180.html | 「地域学校協働本部」の設置については、社会教育法において地域学校協働活動推進員が設置され、学校の中にも地域との連携を担当する教職員が置かれ、社会教育士が活躍するといった効果にul期待を著者は期待を寄せる。今までは「学校支援地域本部」といって、学校を地域が支えることを基本にしつつも、学校の中で教育課程を完結させようといってきたのだが、それでは無理になり、学校と地域が車の両輪のようになって協働しながら子どもを育てなければならなくなったと本書は説明する。評者は考える。「学校は地域の協力を得て」ではなく、「学校も地域の一員として」、新設社会教育士等とともに、地域の中での居場所の形成に貢献することが求められるようになってきたのではないか。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1608号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
417 | 2021/04/01 | 社会教育士としての青少年教育のあり方 | 4170.pdf | 4170.html | 著者は、生徒と同様に若い教員も「自分に自信を持っている」と言う。そして、「返事はするけど、アドバイスに従ってはやらない」姿勢をしばしば目にしてきたと言う。そして、「勉強はしてきているけど、人からアドバイスをもらったこと、教えてもらったことがあるのだろうか」と危惧する。本書にもある「異質であることを異常に恐れる雰囲気」が、教育改革を阻害しているのではないか。互いの個性を重んじて支え合う支持的風土をつくりだすことこそ、その閉塞感を打ち破るものと評者は考える。
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著書 | C2 | 単著 | 全日本社会教育連合会企画・日本青年館発行 | 『社会教育』 | 898号 | B5版 | pp.28-35 | 8p | ||
416 | 2021/03/08 | 書評朝比奈なを『教員という仕事−なぜ「ブラック化」したのか』2020/11/13 | 4160.pdf | 4160.html | 著者は、生徒と同様に若い教員も「自分に自信を持っている」と言う。そして、「返事はするけど、アドバイスに従ってはやらない」姿勢をしばしば目にしてきたと言う。そして、「勉強はしてきているけど、人からアドバイスをもらったこと、教えてもらったことがあるのだろうか」と危惧する。本書にもある「異質であることを異常に恐れる雰囲気」が、教育改革を阻害しているのではないか。互いの個性を重んじて支え合う支持的風土をつくりだすことこそ、その閉塞感を打ち破るものと評者は考える。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1604号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
415 | 2021/02/08 | 書評川口俊明『全国学力テストはなぜ失敗したのか―学力調査を科学する』2020/9/5 | 4150.pdf | 4150.html | 本書は、問題のもっとも大きな要因として、「実態を把握する」という発想の欠如を指摘する。日本の教育政策は一部の関係者の「思いつき」で決定され、実行に移されることが少なくない。そして、わが国の子どもたちの学力の変化を把握できる自前の学力調査が存在しておらず、学力が、この20年で向上したのか、低下したのかといった基本的な情報すらわからないのだと言うのだ。評者は考える。このような狭い視野では、評価活動が格差の解消などの改善につながらず、教員各自が自分の目先の活動に追い回され続けることになるだろう。まずは、視野を広げて課題を俯瞰したい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1600号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
414 | 2021/01/08 | 書評住田昌治『「任せる」マネジメント−管理しない校長が、すごい学校組織をつくる!』2020/6/4 | 4140.pdf | 4140.html | 教職員に対し、任せていることがいかに重要なものか、学校経営全体の中の何に影響し、それが学校経営の命運をどのように握っているのかを伝えることが必要だと言う。評者は考える。本書を、教員の真の育成を追求しようとするものととらえたい。それは、研修の形骸化、断片化を排し、「目指すビジョン」や「学校教育目標」をワークショップによって明確に意識させ、「自ら考え、主体的に行動」する教員を意図的に育てようとするものといえよう。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1596号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
413 | 2020/12/07 | 書評出口治明『「教える」ということ−日本を救う、[尖った人]を増やすには』2020年5月1日 | 4130.pdf | 4130.html | サービス産業モデル(アイデア勝負の仕事)で求められる人材としては、自分の頭で考え、自ら進んで行動し、新しいアイデアを生み出せる人材、尖った個性を持つ多様な人材、継続して勉強を続ける高学歴人材を挙げる。そして、これからの日本の教育は、常識を疑い根底から考える力と生涯学ぶ意欲を強く持った個性豊かな若者を輩出することが急務だと言う。評者は、そのとき、学校が旧態依然とした「製造業の工場モデル」をイメージしているとしたら、教育と現実社会とのあいだに大きなギャップが生ずると考える。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1592号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
412 | 2020/12/01 | 書評牧野篤「社会教育の再設計−生活の基盤としての社会教育・公民館」を読む2020年6月1日 | 4130.pdf | 4130.html | 牧野は、社会教育法を、禁止事項が少ないとても緩い法律であり、「権力の介入をできるだけ避けて、住民が自分たちでやっていくようにしなさいねという法律になっている」と評価する。これまでは、社会教育法が「奨励義務」という「緩い」記述になっていることに対して、義務教育の記述との違いと比べて不満を述べる社会教育関係者もいたが、牧野のこのような評価こそが、社会教育の良さを理解した者の発言と考えるべきだろう。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 全日本社会教育連合会企画・日本青年館発行 | 『社会教育』 | 894号 | B5版 | pp.82-85 | 4p | ||
411 | 2020/11/21 | コロナ危機におけるICTと子育て学習・子育て支援学の体系化 | 4110.pdf | 4110.html | 子育て支援においても、オンラインによるWSなどは、すでに述べたように「新しい生活様式」によって弱体化する恐れが大いにある。そのような状況の中で、われわれはICT(情報通信技術)を活用して、どのような子育て学習を進めていけば良いのか。第一に、「自分のペースで学べる」という良さを生かした個人学習の支援を考えたい。ここでとりわけ重要になるのが、「子育て暗黙知」である。
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その他(話題提供) | C4 | 単著 | 日本子育て学会企画シンポジウム | 『コロナ危機における臨床相談援助および子育て体系化への構想』 | ||||||
410 | 2020/11/21 | 若者の居場所に求められる第3の支援―青少年文献分析の結果から見えてきたこと | 4100.pdf | 4100.html | 「教育に対する忌避」については、「対処療法」を批判する積極的意義を持ちつつ、結局は社会化だけでなく、個人化としての能力獲得の支援のあり方も避けた議論に陥っている。これに対して、発表者は将来よりも「いま」を重視する「第3の支援」を対峙させたい。これは、カウンセリングの全人的理解につながるものであり、社会化と個人化の両者を同時に促進する支援として推奨すべきものと考える。
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その他(ポスター発表) | C4 | 単著 | 日本精神衛生学会 | 『日本精神衛生学会第36回大会抄録集』 | A4版 | pp.41-41 | 1p | |||
409 | 2020/11/02 | 書評竹村詠美『新・エリート教育 混沌を生き抜くためにつかみたい力とは?』2020年7月23日 | 4090.pdf | 4090.html | いわゆる難関大学への進学だけを最大目標に掲げる教育から脱皮し、子どもたち一人一人が、「自分を知り、多様な他者の視点に共感する力を身につけて、自分なりの方法で社会に貢献する」という普遍的な人間力を育てるのが新・エリート教育の肝であると著者は言う。過去の競争主義的な「エリート教育」は通用しなくなっていると評者は感じた。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1588号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
408 | 2020/10/05 | 書評森和夫『実践 現場の能力管理: 生産性が向上する人材育成マネジメント』2020年8月21日 | 4080.pdf | 4080.html | 評者は考える。本書で主張するような「能力開発を効果的に進め、結果として対象者の能力を発揮できるような環境を整える」という経営目的を鮮明にすることが必要である。とくに若手教員は、暗黙知を含めて知りたい、目標とすべきキャリアパスに沿ったラダーごとの必要能力を示してほしいと思っているのではないか。このような今日の教員の求めに対して、各教育現場における展望と方法を示すことは、管理者としての楽しい使命だと評者は考える。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1584号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
407 | 2020/09/07 | 書評白水始『対話力―仲間との対話から学ぶ授業をデザインする』2020年5月18日 | 4070.pdf | 4070.html | 対話は、ソクラテス以来、教育の原点である。ただし、そのゴールは、問題解決による完結型ではなく、著者が言うような新たな疑問が生まれるという発展型であるところに本質があると言えよう。さらに、対話による「建設的相互作用」によって、新たな価値が創造されるということに、第二の本質があると考えられる。アクティブラーニングのおおもとには、「同質同士の競争」を超えたこのような自己内と対他者の対話による「異質同士の共生」と価値創造があるのだと評者は考えたい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1580号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
406 | 2020/07/27 | 書評妹尾昌俊『教師崩壊ー先生の数が足りない、質も危ない』2020年5月12日 | 4060.pdf | 4060.html | 本書は、教師の4割は月1冊も本を読まない、毎年5000人が精神疾患で休職などの日本の教師の危機的状況を「ティーチャーズ・クライシス」と題して解説する。評者は考える。教員採用は、これまでのペーパーテスト重視から、「生きる力」や「社会性」重視に移行しつつある。だが、それが「大きい声で挨拶できる」など、本質から外れたところに走ってしまった感がある。挨拶一つでも、生徒に心が届くようなやり方を追求するゆとりを持ちたいものだ。しかし、それにしても、「学ばない教師」についてはどうにかしたい。「学びたい人」からしか、生徒は「学びたい」とは思えないだろう。「良い授業をするため」という矮小な義務感を超えて、「学びたいから学ぶ」という生涯学習の本質から楽しく自己を充実する余裕を確保したいものである。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1576号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
405 | 2020/06/22 | 書評下村英雄『社会正義のキャリア支援−個人の支援から個を取り巻く社会に広がる支援へ』2020年1月30日 | 4050.pdf | 4050.html | 著者は、「一人一人の支援をしているだけでは、とても乗り越えられない壁がある」と言う。多様で多文化な個人の特徴や属性を尊重する面は重要であるが、この個人尊重、個人重視の論理では、個人を結びつけ、統合し、協力するという考え方は生まれてこないと指摘する。そして、「少数派の周辺的な文化の尊重するという価値」を普遍的な価値、社会全体の理想、目標として掲げるよう提唱する。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1572号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
404 | 2020/05/25 | 書評池上彰『なんのために学ぶのか』2020年3月6日 | 4040.pdf | 4040.html | 「なんのために学ぶのか」という問いは子どもたちの真剣な問いだ。しかし、著者は「勉強が好きじゃなくてもいい。面白いことが一つあればいい」と答える。同時に「すべての勉強は必ず役に立つ」と断言する。ただし、それは、すぐに役立つという意味ではなく、リベラルアーツ、教養として役立つという意味としてである。池上氏のこのようなのびのびした楽天的な答えは魅力的である。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1568号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
403 | 2020/05/01 | 『若者サミットに期待する〜若者の活動に関する新たな議論から〜』 | 40301.pdf | 202005syakyo | 中高年以降は利潤による継続性を考えたい。なぜなら、役所からの補助金は年度が変われば切られたりする。それで事業が中止になれば、頼りにしてくれている人に申し訳ないことになってしまうからだ。しかし、少なくとも20代は、自由に人生の体験をしておいてほしい。個人化敵視者と現代の「幸福な若者」との断絶はすでに述べたとおりだ。個人化敵視には、今の若者はついていけない。このことを認識して、今の若者の個人化傾向に適合する新たな議論が巻き起こりつつあると言ってよいだろう。さらに、若者にとって「新たなことが起きる驚き」のためには、「上から目線」からも、上から提案されたことに「いい子」として応える「おねだり路線」からも、決別する必要がある。このようにして若者のうちに得た「世の中のことはたかがしれている」という体験が、中高年になってからの社会の中での自分にとって大事な宝となるに違いない。
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著書 | C2 | 単著 | 全日本社会教育連合会企画・日本青年館 | 『社会教育』 | 887号 | B5版 | pp.56-58 | 3p | ||
403 | 2020/04/20 | 書評石井洋二郎『危機に立つ東大』2020年1月7日 | 4030.pdf | 4030.html | 評者は、筆者の主張する「知的興奮と感動」の魅力に共鳴しつつも、その場を大学だけに求めることに違和感を覚える。過去の「学校歴社会」の頂点にあったものが東大である。しかし、人の生涯にわたる進展と充実が重視される「学習社会」にあっては、頂点の東大を卒業しても、「賞味期限」はせいぜい3年程度といえよう。それ以降は、「学校歴」はどうあれ、「泳ぎ回り」も含めて、科学知と人文知のスコレーとフォーラムのなかで個人の人生が充実し、社会形成者として充実を図れるかどうかこそが問われるべきであろう。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1564号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
402 | 2020/03/16 | 書評高橋和巳『精神科医が教える聴く技術』2019年12月6日 | 4020.pdf | 4020.txt | 最近、評者には、若者たちを社会化させようとする性急な動きが目につく。しかし、教育の根幹的機能は、人の自己洞察を促し、深めることである。教師と若者が語り続け、ともに「個」を深める中で、深い個人と望ましい社会が形成されるのだと考えたい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1560号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
401 | 2020/02/17 | 書評加藤諦三『どんなことからも立ち直れる人−逆境をはね返す力「レジリエンス」の獲得法』2019年11月16日 | 4010.pdf | 4010.txt | 評者は、若者の居場所の中で、いっとき「絶望の淵」にも立ち、それでもなお真摯に生きる若者に出会ってきた。そういう若者との出会いは、一般青年にとっても、通常の人間関係以上の意味をもつ。学校教育においても、愛他主義的仲間関係のある居場所において、いつもの人間関係とは異なる他者との出会いのなかで主体性を育めるよう、子どもたちを支援する必要がある。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1556号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
400 | 2020/01/20 | 書評工藤勇一『麹町中学校の型破り校長−非常識な教え』2019年09月06日 | 4000.pdf | 4000.txt | 本書は、「ルールを守らせることに必死な大人」に警告を発する。学校だけで通用させている「常識」が、社会的には「あまりにくだらないこと」でしかないという結果にならぬよう十分注意したいものだと評者も考える。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1552号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
399 | 2019/12/09 | 書評居場所カフェ立ち上げプロジェクト『学校に居場所カフェをつくろう! -生きづらさを抱える高校生への寄り添い型支援』2019年8月10日 | 3980.pdf | 3980.txt | 教師とは違う人々と触れ合う。その機能について、「安全・安心」の居場所、「ソーシャルワーク」の契機、「多様な文化の提供」の3つを挙げる。このように、「学校の役割の多様化」、「多様な大人たちとの出会い」、「地域の交流の場の提供」という課題の重要性を、校内カフェは示唆していると評者は考える。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1548号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
398 | 2019/12/09 | 書評リヒテルズ直子『今こそ日本の学校に!イエナプラン実践ガイドブック』2019年8月30日 | 3980.pdf | 3980.txt | 保護者については、子どもと同様に、対話・遊び・仕事・催しを通して、学校参加が促されると言う。本書の言を借りれば、学校が、地域の人々も含めた「生と学びの共同体」になることこそ、学社融合の今後の姿なのだろうと評者は考える。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1544号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
397 | 2019/10/14 | 書評小巻亜矢『サンリオピューロランドの人づくり』2019年7月18日 | 3970.pdf | 3970.txt | 著者は、社長からダメ出しされた事業を、部下が進んで作業したデータ収集などに支えられ、「やんわりと」社長を説得した。このようなプロセスを経て「みんながお互いを思いやり、会社の状況を把握し、できることを自分で考える」というチームに育ったと言う。評者は、学校管理職としても、うまくいかないときこそ、教職員に自ら考えさせ、「チームとしての学校」を実現する方向で教職員を導くことが大切であり、このことこそ、今後の学校経営にとっては、重要なリーダーシップといえるのだと考える。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1540号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
396 | 2019/09/09 | 書評『Appleのデジタル教育』2019年9月9日 | 3960.pdf | 3960.txt | 評者は、心なき一部の教師が、テクノロジーを先行させて「訓練の繰り返しツール」にしてしまったり、テクノロジーに苦手意識を持つ一部の教師が導入を妨げたりして、結局、今後の社会に希望を与える教育の可能性を台無しにしてしまうことを恐れる。プロジェクト型学習をリワイヤリングして、テクノロジーを組み込むことによって、本書が言うような生徒の裁量を一層に推し進めたより自由なチャレンジ型学習を実現したいと考える。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1536号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
395 | 2019/08/05 | 書評土井隆義「「宿命」を生きる若者たち: 格差と幸福をつなぐもの」2019年6月6日 | 3950.pdf | 3950.txt | 筆者の言を借りれば、若かりし頃に成長社会を体験したベテランの教師にとって、当時の社会で培われた期待水準の高さは、たとえ社会状況が大きく変わってもなかなか拭い去ることができない。そのような中高年特有の高い期待水準を押し付けてはいけない。若者の今の強みを生かした指導こそが重要だと本書は教えてくれる。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1532号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
394 | 2019/07/01 | 書評桝田智彦『親から始まるひきこもり回復−心理学が導く奇跡を起こす5つのプロセス』2019年4月4日 | 3940.pdf | 3940.txt | 評者は考える。社会の一員を育てようとする学校教育の立場からは、親子の愛着行動による解決を望めないケースもあるだろう。視野が狭く、世間体ばかり考えて、結局わが子を追い詰めてしまう親も少なくない。社会教育による保護者の社会的視野の拡大や、ときには親から生徒を守るという社会的養護の視点が求められよう。ただし、社会化支援と同時に、本書のいう個人ケアの視点を忘れてはいけない。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1528号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
393 | 2019/06/03 | 書評苫野一徳『「学校」をつくり直す』2019年3月19日 | 3930.pdf | 3930.txt | 評者は考える。今後、教職に就く若者が、「言われたことを言われた通りに」という受け身の姿勢から、「自分はどう生きたいのか」という姿勢に転換し、目的意識に基づいて主体的に教職を追究できるようにすることこそ、スタンダードやエビデンスの前提として必要なのだろう。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1524号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
392 | 2019/06/01 | 体験的リカレント論 | 3920.pdf | HTML版 | 事件は「現場」で起こっている。理屈が通らない現場だが、事実はそこにある。ときどきの課題はそこに待ち構えていた。その事実の揺さぶりに自分なりに応じながらも、それに負けずに自立できるかが試された。若者が、人々が、複数でやってきて、その中に自分の体が埋め込まれていた。学生時代に得た社会教育の土台などはほとんど埋もれ去ってしまった。その上で、あらためて自分の立ち位置を確認したり、土台を固め直したりする作業が必要になった。そこでは、どんな出会いがきっかけになったのか。そして、その出会いに、どんな学びが伴っていたのか。@出会いと学び、A青年の家での出会い、B指導者育成での出会い、C大学教員としての出会い、D若者との出会い。
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著書 | C4 | 単著 | 全日本社会教育連合会企画・日本青年館 | 『社会教育』 | 876号 | B5版 | pp.24-30 | 7p | ||
391 | 2019/04/22 | 書評近藤克則『研究の育て方』2018年10月22日 | 3910.pdf | 3910.txt | 評者は考える。教師にとって、現場ならでは、そして自分ならではの仮説を持ち、研究を深めることは、義務であり、喜びといえよう。なかには、教職大学院でさらに研究を深めようとする教師もいるだろう。そのときに大切なことは、「勉強したい」という気持ちを昇華させて、「自らの教育実践に基づく世界で唯一の仮説を検証する」というレベルにシフトさせることではないか。教師が一人一学説を携えて、交流し、議論し、キャリアアップできる環境を実現したい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1520号 | B5版 | pp.48-48 | 1p | ||
390 | 2019/03/25 | 書評高橋孝雄著『小児科医のぼくが伝えたい最高の子育て』2018年9月6日 | 3900.pdf | 3900.txt | 評者は考える。教育の側から今の親を批判したり、絶望したりするだけでは、問題は解決しない。自己肯定感を持てず、ときには、人生の大切なワンシーンである子育ての時期に、抑うつ状態にさえ陥る親の悩みを受け止め、「親は子どもの才能が花開くのを温かく見守るだけでよい」というメッセージを伝えることこそ、重要なのだろう。そして、個人完結型の子育てから、社会的な育児参加を進め、誰もが「子ども時代の宝物」を大切にする豊かな文化をもつことができるよう支援することこそ求められていると考えたい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1516号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
389 | 2019/02/25 | 書評東京大学大学経営・政策コース(編集)『大学経営・政策入門』2018年9月11日 | 3890.pdf | 3890.txt | 評者は考える。すでに多くの関連図書が発行され、大学側の表面的なPRに惑わされず、新卒時ではなく卒業3年後の就職状況や、ワークショップ型の教育改善活動が生き生きと行われてるかなどを知ろうとする生徒や親が増えている。このような状況において、大学の大衆化を否定する根拠のない物言いに惑わされず、さらに、3つのポリシーに基づく教育課程の体系化にかけた本気度、現実性を推し測るような判断力がわれわれの進学指導に求められているのだと考えたい。それは、生徒や親のレベルアップしたニーズをさらに上回る確かな専門性といえよう。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1512号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
388 | 2019/01/28 | 書評安藤寿康『なぜヒトは学ぶのか』2018年9月19日 | 3880.pdf | 3880.txt | 評者は考える。われわれも、親や子の表層的ニーズに振り回され、学業成績だけに追い回されがちである。しかし、本当の教育の目的は、人格の完成とともに、利他的行動や社会形成のための能力を育成することにある。学校教育の視野を、学校外教育等の横にも広げ、生徒の卒業後の充実等の縦にも広げて、生涯学習社会の中での学校独自の役割を再確認すべきではないか。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1508号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
387 | 2018/12/17 | 書評樺沢紫苑『学びを結果に変えるアウトプット大全』2018年8月3日 | 3870.pdf | 3870.txt | 評者は、最近強調されている「社会で役立つコミュニケーション力」と、この本の「自己成長に役立つアウトプット」との間に、微妙な差異を感じる。前者は、競争社会の生き残り手段、後者は相互関与による「学び合い支え合い」を表していると言ったら言い過ぎだろうか。前者の「コミュ力圧力」によって、若者がすりこぎのように自らをすり減らしているような気がする。教育においては、楽しい充電につながるような「支え合う放電」を追求したいと思う。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1504号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
386 | 2018/11/19 | 書評事業構想大学院大学出版部編『SDGsの基礎』2018年9月3日 | 3860.pdf | 3860.txt | 評者は、就職や起業において、自らの職業が、人類や地球の存続にも貢献するという夢のある職業観を持てる若者は、一部のエリートに限られてしまうのではないかと危惧する。格差の拡大と不正の横行のなか、多くの若者は、仕事に夢を持てずにいるように思える。われわれの教育活動においては、若者が自らの存在の社会的意義を確認し、「社会的視野の拡大と自己の位置決め」に基づいて自己決定ができるよう支援するものでありたい。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1500号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
385 | 2018/10/15 | 書評池上彰『知の越境法−「質問力」を磨く』2018/6/13 | 3830.pdf | 3830.txt | 評者は、同書の言う「質問力」について、インタビューによる暗黙知可視化手法との共通点を多く見出す。池上氏の言う「一見役に立たないと思うこと」でも疑問を持つことで知識が拡がる。これはすぐに陳腐化する「すぐに役立つもの」と対照的だ。そして、狙いは定めておくものの、そこで発生する偶然の果実は取りこぼさないという「ゆるやかな演繹法」が、インタビューのポイントになる。教育も、このような既定の解答のないことを追求する「質問力」を生徒に身につけさせることが重要と言えよう。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1496号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
384 | 2018/09/17 | 書評見田宗介『現代社会はどこに向かうか―高原の見晴らしを切り開くこと』2018/6/21 | 3820.pdf | 3820.txt | 同書は「一つの細胞がまず充実すると、他の一つずつの細胞が触発されて充実する」として、最後に「今ここに一つの花が開く時、すでに世界は新しい」と謳い上げる。評者は考える。教育は価値創造の活動である。研究者が細分化された検証可能な知見だけを提供してくれても、それだけでは足りないことが多い。教育の現場で試行錯誤して「新しい世界」にチャレンジする必要に迫られる。このようなとき、80歳を超えた学者の思い切った「大きな見解」の提起は、教育に携わる者にとって勇気づけられる。
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その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1492号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
383 | 2018/09/15 | 中高生の居場所の条件と新しい支援−第3の支援を考える | 38201.pdf | 38201.txt | 中高生の居場所においてこれを実現するための条件とは何か。ここでは、次の2側面から整理しておきたい。第1は「学校や家庭が本来やってほしいことだが満たされていない」ことである。第2は、「仲間が機能するのだが、 満たされていない」ことである。ここで、私は、第1の社会化支援(社会の一員としての充実)、第2の個人化支援(個人としての充実)に加えて、「第3の支援」を提唱したい。それは、「未来の充実」に向けた発達ではなく、「いまの充実」をめざすものである。
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その他 | C4 | 単著 | 日本子育て学会 | 『第10回大会発表論文集』 | 10巻 | A4版 | pp.20-20 | 1p | ||
382 | 2018/08/20 | 書評NHKスペシャル取材班『高校生ワーキングプア〜「見えない貧困」の真実』2018年2月16日 | 3810.pdf | 3810.txt | 同書は、定期試験期間中でもシフトを入れられてしまう「ブラックバイト」に対して、「自分がいないと店がまわらない」と考え、断れない責任感のあるまじめな生徒の例を挙げる。たしかに、学習意欲が高い生徒に対しては、解決してやりたい。だが、学習意欲がわかないまま、定期試験のみに追い回される生徒に対しては、より本質的な支援が必要と評者は考える。彼らが社会に出てから、個人として、社会人として、充実して生きていけるかどうかこそ重要であろう。彼らには、試験勉強にあくせくさせることよりも、他者と相互受容できる関係を持ったり、社会的な広い視野からものを見たり、考えたりできるような力を育むことこそ、本質的な教育目的とすべきではないだろうか。 |
その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1488号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
381 | 2018/07/09 | 書評萩原建次郎『居場所〜生の回復と充溢のトポス』2018年3月9日 | 3800.pdf | 3800.txt | 神戸連続児童殺傷事件から二〇年以上たった今、評者は、多くの若者が「リア充」を志向し、「実存的な悩み」から「すり抜けて」しまっているように感じる。だが、彼らのリア充志向は「共存の作法」としては有効であっても、「生の回復と充溢」にはつながらない。このとき、学校に通っている子どもたちに対しては、居場所の一つとしての学校の役割は大きい。そこには、個人としてか、社会人としてかを超えて、充実して今を生きるプロセスをたどるための「第3の支援」が存在すると考える。話を聞いてくれる、肩を押してくれるなどの個に対応した居場所的な支援がどのように行われているか。そこには、意図と操作を保留して見守り、状況に対応する教師の「現場力」があるはずである。これを評価し、交流・蓄積することが求められているといえよう。 |
その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1484号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
383 | 2018/07/01 | 科学研究費研究成果報告書『個人化する若者に対する社会化支援における暗黙知の解明』 | 38001.pdf | 38001.txt | 本研究の対象を、青年期対象社会教育事業、民間団体活動、学校のキャリア教育、コミュニケーション教育、参画教育、就労支援、グループホーム、若手社員OffJT、その他ESD等における活動とし、これら諸活動における若者支援の課題を明らかにした上で、これに基づく優れた支援者の「指導活動」について「技能分析表」を作成する。その作成にあたって、「なぜ、どんな理由で、どの程度」という 「暗黙知インタビュー」を行うことによって、支援者自身が言語化できていなかった「暗黙知」を、言語、画像 、映像などによって可視化した。
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その他(研究報告) | C4 | 単著 | 基盤研究(C)(研究課題番号16K04564) | 平成28・29・30年度科学研究費研究成果報告書『個人化する若者に対する社会化支援における暗黙知の解明』 | A4版 | pp.1-3 | 3p | 研究代表者西村美東士 | ||
379 | 2018/06/11 | 書評日本青年心理学会企画『君の悩みに答えよう−青年心理学者と考える10代・20代のための生きるヒント』2017年12月2日 | 3790.pdf | 3790.txt | 「若者よ、おおいに悩むべし!」という同書のメッセージは、一部の「悩める若者」を除いた一般的な若者にどう受け止められるのだろうか。今日の時代においては、中教審が指摘した「自分探しの旅」について疑問視する「現実主義」からの批判も強い。そういうなかにあっても、教育は、今日の課題に対応したかたちでの若者の自我の確立の支援という役割を放棄することはできない。教育現場で個人に応じた解を積み上げる必要があると評者は考える。 |
その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1480号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
378 | 2018/05/07 | 書評溝上慎一『アクティブラーニング型授業の基本形と生徒の身体性』2018年3月1日 | 3780.pdf | 3780.txt | AL改革の喫緊の課題は、「一方通行的な知識伝達型としての講義型を講義+AL型授業に転換すること」であり、そのことによって、主体的学習は、面白さなどの即自的な「課題依存型」から「自己調整型」、そして自身を認知する対自的な「人生型」へと深まると筆者は言う。評者は考える。ときの教育政策に振り回されて、卒業までの教育に追い回される。これでは教育は創造の楽しさを失ってしまう。学校からのトランジション後の生涯の充実を目指すとともに、二、三十年後の社会に向けた価値をともに創り出す、そこにこそ改革とALの神髄と楽しさがあると言えよう。 |
その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1476号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
377 | 2018/04/13 | 望月雅和『子育てとケアの原理』2018年4月13日 | 3770.pdf | 3770.txt | 第6章 生涯学習と市民参加 第1節 個人の生涯を輝かせる学習のために 1.主体的な学習とは 2.教育とは何か 3.教育目標と教育評価 第2節 生涯学習の基本理念 1.教育を広く社会の視点からとらえ直す:学び合い、支え合う人々 2.インテグレートの概念:時間的統合と空間的統合 3.「持つため」から「存在するため」、「共に生きるため」の学習への転換 4.生涯学習理念を支える社会教育の役割 5.学校中心の教育観からの脱皮と生涯学習体系への移行 第3節 生涯学習の未来像 1.新しい生涯学習の方法 2.資質・能力の構造化=カリキュラム作成の技法 3.市民参加、参加と協働、シティズンシップ 4.まちづくりへの子どもの参画、親の参画 |
著書 | C2 | 共著 |
北樹出版 | A5版 | pp.143-166 | 24p | 望月雅和(著、編集)、西村美東士、金高茂昭、安部芳絵、吉田直哉、秋山展子、森脇健介 | 第6 章 生涯学習と市民参加 |
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376 | 2018/04/02 | 書評新井紀子『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』2018年2月2日 |
3760.pdf | 3760.txt | RST(読解力調査)能力値と旧帝大進学率との相関が非常に高いという結果が示される。超有名私立中高一貫校は、12歳の段階で高校3年程度の読解力のある生徒を入試でふるいにかける。そのため、教科書や問題集を「読めばわかる」のだから1年間受験勉強にいそしめば旧帝大クラスに入学できてしまうと言うのだ。同時に、12歳以降でも、スマホの使用時間などとはほとんど関係なく、読解力の向上はできると氏は言う。評者は考える。多くの若者が、読解力不足のために「楽習」を味わえない状態が続くならば、これは深刻な格差であり、社会問題と言うべきである。 |
その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1472号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
375 | 2018/03/31 | 2017年度日本子育て学会第9回大会サテライト大会報告 ―子育て者の思いに応える子育て学を目指して― |
3750.pdf | 3750.txt | 「子育て学に求めるもの」は、かたちは自由な意見交換の場であったが、子育て現場からの保護者の発言は、いくつかの底深いテーマを提起した。第一は、「自己変革」に関する問題である。親のものの見方、考え方にまで、どう立ち入って、支援を行うのか。そこには、今までの「子育て学」からはこぼれ落ちた問題が山積している。第二は、ネット、SNSなどの活用に関する問題である。ネットやSNSなどの非対面コミュニケーションにより、対面コミュニケーションがおろそかになるという「言説」があるが、少なくとも表面上の事実は逆なのである。第三に、「自分らしい子育てをしたい」、「子育ての時間だけでなく、自分のための時間も大切にしたい」という親の欲求が強まっている。これは社会の個人化の動向と呼応した個人化傾向ととらえることができる。このようにして、親のライフコースも、一般的なライフコースとは異なった個性的な特徴をもつものになる。第四に、「親のやりたいこと」の個人化が見出された。今回のサテライト大会に参加した保護者の中にも、子育て関連だけでなく、ライフワークとして社会的活動をしている者が多かった。だからこそ、子育てについても、社会的視点から自己の子育てを受け止めることができているのだと考えられる。個人の視点からの「ワーク・ライフ・バランス」にとどまらず、社会や地域に開かれた視点を含めた「ワーク・ライフ・ソーシャル(社会的活動)」の統合体として、親を理解することが重要である。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本子育て学会 | 『子育て研究』 | 第8巻 | B5版 | pp.46-51 | 8p | ||
374 | 2018/03/05 | 書評藤井青銅『日本の伝統の正体』2017年11月23日 |
3740.pdf | 3740.txt | 評者は考える。教育では、不確かな情報を排除することが大切である。だが、以上のような「伝統」や「モラル」に関することは、思い込みで語られたまま流通してしまうことが多いように思う。正確な年号はわからないとしても、時系列に関する大きな勘違いは、なんとか解消したいものである。 |
その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1468号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
373 | 2018/02/05 | 書評河野真太郎『戦う姫、働く少女』2017年7月20日 |
3730.pdf | 3730.txt | 評者は考える。ポップカルチャーのおかげもあってか、幸福感が強い個人完結型の女子が増えている。彼女たちに過去のフェミニズムを押しつけることもあるまい。だが、社会に出て「解放されていないこと」に気づくのでは気の毒だ。ポップな楽しみをもちつつも、労働と生活をリアルに選択する力を育てる必要があろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1464号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
372 | 2017/12/25 | 書評野矢茂樹 『大人のための国語ゼミ』2017年8月1日 | 3720.pdf | 3720.txt | 氏の主張する「普段着の文章志向」は、大人だけでなく、現代文の授業になじめない多くの若者にとってもなじみやすいのではないかと評者は思う。「いきなり海に放り込まれる」現状を是正し、氏の言うように「まずはプールで、つまり学ぶべきことのポイントが明確で、よけいな要素があまり入っていない文章、実用性の高い文章で練習」することが国語を学ぶ楽しさにつながるのだと感じる。また、氏は、分かりあうことなどできないとか、考えは人それぞれとかいうことを認めた上で、言葉の力の支えによって分かりあおうとするよう提唱する。つながり志向を持ちつつ、個人化社会を生きなければならない今の若者の心に、その言葉はすんなり入っていくのだと思う。学校教育の国語も、成人教育と同様、有用かつ楽しいものでありたい。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1460号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
371 | 2017//11/27 | 書評小林美智子『帰宅恐怖症』2017年6月20日 | 3710.pdf | 3710.txt | 評者は次のように考える。「善い」目的、形式知と暗黙知の相互変換など、教育が目指すべき価値としても重視すべき提案だろう。だが、異なる価値観をもつメンバーが共存する組織・集団で目的を共有し、実現させるリーダーとしての意欲や能力はどう養えばよいのか。「管理職になりたくない」という若者や壮年が増えているなかで、今の若者のモデルたりうるリーダーの暗黙知の臨床的な追究が、若者との「横と縦の関係」による価値創造につながるに違いない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1456号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
370 | 2017/10/23 | 書評野中郁次郎 西原文乃 著 『イノベーションを起こす組織−革新的サービス成功の本質』2017年7月31日 | 3700.pdf | 3700.txt | 評者は次のように考える。「善い」目的、形式知と暗黙知の相互変換など、教育が目指すべき価値としても重視すべき提案だろう。だが、異なる価値観をもつメンバーが共存する組織・集団で目的を共有し、実現させるリーダーとしての意欲や能力はどう養えばよいのか。「管理職になりたくない」という若者や壮年が増えているなかで、今の若者のモデルたりうるリーダーの暗黙知の臨床的な追究が、若者との「横と縦の関係」による価値創造につながるに違いない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1452号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
369 | 2017/10/1 | 若者との協働による価値創造の新しい方向 | 3690.pdf | 3690.txt | 過去の青少年育成においては、上に対置される古い考え方が存在していた。これは、個人の存在を社会にとって意義ある存在にさせるための「社会化」に偏重した考え方である。このような考え方では、社会化の必要ばかりがクローズアップされ、関係者は、社会化の不全を嘆いたり、あるいは社会的活動に向かう少数の若者を取り合ったりする結果になりがちである。反面、青少年育成の現場では、新しい考え方に基づく実践が先駆的に行われてきたことにも注目する必要がある。本稿では、若者との双方向の関与と協働により、価値を創造するための新しい方向を追求することとしたい。新しい方向とは、個人としての若者の存在を重視し、そのうえで教育や支援の目的を明確にし、目的を実現するための目標を設定して、実施、評価、改善に向かうことである。それは、個人化社会における若者の困難にも関わらず、その問題意識のもとで価値の創造を目指すということである。個人化社会が求める個人と、その自己決定能力は、どのようにしたら育つのか。これはまだ誰も知らない。青年関連行政が数値目標などをあげて、参加者を増やそうとしているが、それは「目標」ではあっても「目的」ではない。大きな目的の一つは、個人化社会における自己決定能力そのものを養うことであり、これを若者の社会化と一体的に行うことである。そこには、きわめて高い教育的、専門的見識が要求されるのである。 | 著書 | C2 | 単著 | 全日本社会教育連合会企画・日本青年館 | 『社会教育』 | 856号 | B5版 | pp.56-63 | 8p | ||
368 | 2017/9/25 | 書評泉谷閑示 『仕事なんか生きがいにするな−生きる意味を再び考える』2017/1/28 | 3680.pdf | 3680.txt | 氏は、イソップ物語のアリとキリギリスの例を示す。わが国では、サブカルチャーにおいては世界をリードする勢いを持っているが、カルチャーそのものについては十分ではないとし、キリギリスのような、憧れるに耐える文化を生み出すことが、現代の虚無に押し潰されないために求められていると言う。評者は考える。多くの子どもたちはサブカルに走り、教師もそれを受け止めなければならない。文化は押しつけでは育たないからだ。しかし、個に応じた指導を考えるならば、生きにくさを感じながらも「実存的問い」や正統派の文化を追い求めるタイプの子どもたちに対しては、イソップ物語のアリのような「未来」だけでなく、キリギリスのような「今」の充実のための支援を検討する必要がある。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1448号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
367 | 2017/5/15 | 書評吉光正絵・池田太臣・西原麻里編著『ポスト〈カワイイ〉の文化社会学−女子たちの「新たな楽しみ」を探る−』2017/4/20 | 3670.pdf | 3670.txt | 永田夏来氏は、量的調査の結果から、「夏フェス女子」は、幼少期に美術館・博物館訪問やクラシック視聴を経験した者が有意に多いと言う。そして、このような「文化資本の高い女性」が、「夏フェス」での写真写りの良さと「かわいい」をネットで発信しているという。以上を、吉光氏は、「心躍る楽しみ」と表現している。 評者は考える。人には個人や社会人としての成長とは別に、そのこと自体が癒しや「心躍る楽しみ」になる時間が大切だ。それが社会における新しい価値や文化の創造につながる。しかし、そこに格差があるとすれば、教育は、貧困な子どもに対して、文化資本提供の手を差し伸べることも考えたい。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1444号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
366 | 2017/7/17 | 書評長野雅弘著『いじめからは夢をもって逃げましょう!−「逃げる」は、恥ずかしくない「最高の戦略」−』2017/5/14 | 3650.pdf | 3650.txt | 評者は考える。このようなある意味「いじめ」が大いにありうる学校教育において、「いじめなどない」と強弁するのは無茶な話だ。それによって、氏が指摘するように小さないじめが摘み取られずに、重大事態に陥っていく。そして、いざことが起こると、建前的な効果のない対応が繰り返される。努力や頑張りが無駄に積み重ねられるのだ。この傾向は、今の子どもたちにも感じられる。現実社会では、自己の充実にとって有益、社会的に有用というような「効果」が問われるのに、学校では、主観的な「頑張り」が偏重される。意味のない頑張りはやめて、いじめ解消のための転校も含め、自由になって実効性のある対策をとることによって、「楽しくなければ学校じゃない」という「学校の姿」を取り戻せるのかもしれない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1440号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
365 | 2017/6/19 | 書評北田暁大、解体研編著『社会にとって趣味とはなにか−文化社会学の方法規準−』2017/3/25 | 3640.pdf | 3640.txt | 評者は考える。たしかに、オタク、サブカルなどの趣味は、他者との差別化だけでなく、逆に紐帯としても機能している。実際、クラブ通いの友人を得た地方出身の若者の東京定着率が高いなどの効果が他の調査で明らかにされている。だが、教育においては、そのような連帯志向だけでなく、自己の確立(階級的な差別化とは異なる)という「個人化」と、「異質な他者との交流と共有」という「社会化」を追求する必要がある。そのとき、オタク、サブカルを含めた生徒たちの趣味を尊重しつつ、それが望ましい個人化と社会化の契機になるよう働きかけ、新しい価値の創造をめざしたいものである。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1436号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
364 | 2017/5/15 | 書評小谷敏編『二十一世紀の若者論−あいまいな不安を生きる』2017/2/25 | 3630.pdf | 3630.txt | 評者は考える。教育は、生徒の自己決定能力を育成しようとする。そのとき、自己決定の余裕のない「困難な状況」もあるのだという社会的視点を持つ必要がある。オタク文化の現代的意義も認識する必要があるだろう。そのうえで、状況のせいにせず自己決定する若者を育てることによって、彼らの個人としての充実と、自己決定ができる余裕のある社会の支え手としての充実を目指すことこそ、教育の不変の役割といえよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1432号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
363 | 2017/4/10 | 書評轡田竜蔵編『地方暮らしの幸福と若者』2017/2/22 | 3620.pdf | 3620.txt | 評者は考える。社会学のこのような立体的把握は、ややもすると政策の実現のために一面的になりがちな教育関係者にとって示唆に富むものである。しかし、現状変革をあまり考えない社会学に対して、教育は新しい価値の創造を目的とする活動である。ここで言う「地方中枢拠点都市圏」と「条件不利地域圏」の両方で、社会学のリアルな認識に習いながらも、「幸福につながる存在論的価値」を若者とともに新たに創り出す必要があるといえよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1428号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
362 | 2017/4/10 | 社会形成者の育成の観点に立った生涯教育学序説(3)― 子育て学の学的体系構築の方法 | 36202.pdf | 36202.txt | 個人と社会の2軸を統合的にとらえることによって、「社会開放型子育て観」というキー概念を見出した。しかし、より十全なる子育て支援研究のためには、他の概念をも包摂すべきと考えたい。このような「人間の原点としての子育て」における諸現象に対する関心と探求心が、研究の次の扉を開くことになるであろう。本研究で追求する子育て学の学的体系の構築により、研究テーマの拡大などとともに、教育面においても、高等教育、成人教育、職業教育等における専門家養成プログラムの開発、教材開発等、広い応用が可能になると考えている。これまでの関連する研究においては、一般には、それぞれの専門領域の視点からの、子育て・子育て学習による自己形成と、子育て支援による社会形成の、いずれか一側面からのアプローチに偏っていたと考える。それは、専門領域固有の研究方法によって「結果を見よう」とするためには、やむを得ない面もあったと推察される。これまでのアプローチは、一般に、自己形成と社会形成の一体的アプローチに欠けていたため、社会変動の中で個人化、多様化する「自己完結型」及び「社会開放型」の親の子育てニーズや子育てレディネス(ここでは既存の親能力や関心)を的確に認識することができなかったと考える。本研究により、本質的に子育てのニーズと課題を探り、本研究で得た知見をかみ合わせて、学的体系の構築を進めたい。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『聖徳大学生涯学習研究所紀要』 | 15号 | B5版 | pp.47-53 | 7p | ||
361 | 2017/3/13 | 書評前田拓也,秋谷直矩,朴沙羅,木下衆編『最強の社会調査入門』2016/7/27 | 3610.pdf | 3610.txt | 評者は考える。教師にとっては、教育実践をルポではなく、論文として仕上げようとすると困難なハードルが立ちはだかる。普遍性、客観性、根拠などが問われるからだ。だが、他方で、研究者に対しても、細分化された領域における目的や既存の方法に対しての批判が高まっている。量的調査などが正しい手続きで行われたとしても、方法の選択自体が妥当だったのか、さらには目的は意義のあるものなのかが問題にされる。既存の研究は全体的観点からの体系化が進んでおらず、変化に対応すべき教育現場の臨床とは遊離していることが多いのだ。その点でこの本の示唆は意義深い。教職大学院においても、そのような成果が求められると考えたい。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1424号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
360 | 2017/2/13 | 書評西村大志,松浦雄介編『映画は社会学する』2016/7/27 | 3600.pdf | 3600.txt | 近年、社会学的思考や想像力に乏しい実証研究が増えていると同書は批判する。社会学の大きな目標は人間や社会の「リアル」に迫ることであり、バーチャルな世界の拡大ともあいまって、そのリアルは事実と等号では結べなくなったという。評者も同感である。我々を翻弄する「小説よりも奇なる事実」に対して、ストーリーという質の良い虚構がもつ「人間的真実」は、感動をもたらし、追求し続けたいという気持ちにさせる。このようにして、細分化された学問領域の隙間を埋めたとき、体系的理解が深まるのだろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1420号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
359 | 2017/1/2 | 書評川崎賢一,浅野智彦編著『〈若者〉の溶解』2016/10/25 | 3590.pdf | 3590.txt | 現代青年文化は、厳しい現実に適応する最初の本格的な対応様式を築こうとしている。評者は考える。われわれはアイデンティティを自己同一性ととらえ、その確立を若者の自立にとっての不変の価値として教育活動を進めてきた。だが、若者が「重複型アイデンティティ」によって現実適応しようとしているとするならば、そのような自己同一性を押し付けられることは、考えてみれば残酷な話だ。価値の伝承と創造を担う教育だからこそ、実態誤認の安易な「若者論」に振り回されることなく、同書のような知見を取り入れたり、教育学を対抗させたりしながら、若者の自立支援の方策を見出さなければならない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1416号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
358 | 2016/12/5 | 書評電通若者研究部編『若者離れ−電通が考える未来のためのコミュニケーション術』2016/7/29 | 3580.pdf | 3580.txt | 評者の所属する青少年研究会では、この傾向を「みんなぼっち」と呼んでいる。本書では、サークルの持つWEの居心地の良さをそのままに保ちつつ、新たな社会とのつながりの形と、人とのほどよい距離感をIとして保てる形を両立したサークル用スマホアプリを開発したと言う。教育関係者としては、「みんなぼっち」の若者に対して、社会的視野を拡大させるための「ズレ愛」の方策を考える必要があろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1412号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
357 | 2016/11/7 | 書評秋山千佳著『ルポ 保健室−子どもの貧困・虐待・性のリアル』2016/8/10 | 3570.pdf | 3570.txt | 評者は考える。一般の教諭にとっても、保健室でのこのような「自然な対応」は見習うべきところが多々ある。ただ、教室が保健室のようになればよいという話ではあるまい。もちろん、本書に登場する「保健室に入ろうとする生徒を追い返すベテラン教師」などは何とかしたい。しかし、より本質的には、「居場所を求める声なきSOS」に対して、保健室のほか、図書室などの「居場所」と、そこでの専門職の意義と連携の必要性を認識すべきということなのだろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1408号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
356 | 2016/10/3 | 書評村尾泰弘著『家裁調査官は見た−家族のしがらみ』2016/7/14 | 3560.pdf | 3560.txt | 村尾氏のいうような深い人間関係を樹立するための展望と方法は、子どもに、若者に、親に、教師に対してどのように指し示すことができるのか。この時代において、「深い人間関係の樹立」自体、とんでもないアナクロにもみえる。しかし、人々が学びあい、支えあう社会の形成を教育の目的とするならば、その樹立こそ教育にとっての不可欠の「現代的課題」と考えるべきなのかもしれない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1404号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
355 | 2016/8/22 | 書評駒崎弘樹著『社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門』2015/12/16 | 3550.pdf | 3550.txt | 本書が提唱する「新しい社会貢献」について、評者は次のように考える。このような手の届く範囲で社会貢献したいという若者の志を大切に受け止めたい。だが、もう一方で、過去の学生は「儲け主義はイヤ」という理由で教員や公務員を目指していたことを思い起こす(今の学生は安定のためだが)。今後は、職業全般が社会貢献につながるという実態と認識を広げていきたいものだ。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1399号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
354 | 2016/7/18 | 書評井上俊・永井良和編『今どきコトバ事情−現代社会学単語帳』2016/1/30 | 3540.pdf | 3540.txt | グループ内でコミュ力不足と思われないよう努力する若者の姿はたしかに切ない。だが、若者や社会の現場においては、コミュ力を分解すれば「正体のある能力」として理解されるはずである。これを構造化したものがカリキュラムにほかならない。とかく批判される「ゆとり世代」についても、既存の学問体系に頼りすぎて、彼らが必要としているコミュ力に目が向いていなかったという教育側の責任もあるだろう。その上で、ある意味難しい「身内」とのコミュ力とは異なる、ある意味シンプルな「社会」の現場で必要なコミュ力に、生徒の目を向けさせることも考えたい。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1395号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
353 | 2016/6/20 | 書評NPO法人育て上げネット『若年無業者白書2014-2015』2015/12 |
3530.pdf | 3530.txt | 同ネットへの来所者のなかには、旧帝大卒で一流企業社員の経歴をもつ若年無業者も多いと聞く。評者は考える。過去の学校歴社会の「制約」のままでは、生徒の生涯にわたる個人的、社会的充実を保証する教育は実現できない。今日の個人化、流動化社会における、職場・家庭・地域での自己発揮のための基礎づくりこそ、学校教育の新たな役割というべきであろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1391号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
352 | 2016/6/1 | 最新研究「暗黙知の見える化研究へのお誘い」 |
3521.pdf | 3521.txt | 最後まで言語化、形式知化できない深層の暗黙知は興味深いところである。だが、子育て者、若者、職業人等の幸福追求の一環としての学びの要求に応えるためには、問題解決のための科学的なアプローチによって、第3層までの形式知化を進めることが、研究者としての急務であると考えている。ただし、第4層といえども、心身的な体験学習によって能力達成はできる可能性はあり、教育実践としては追求が期待されるところである。そのような開発的実践との往復活動により、暗黙知研究は進展するものと思われる。 | その他 | C4 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所 | 『聖徳大学生涯学習研究所だより』 | 2号 | B5版 | pp.4-4 | 1p | ||
352 | 2016/5/16 | 書評藤村正之・浅野智彦・羽渕一代編『現代若者の幸福−不安感社会を生きる』2016年3月 | 3520.pdf | 3520.txt | 教育界でよく取り沙汰される若者の道徳意識の低下、友人関係の希薄化などの言説について、この本はデータに基づいて、正反対の検証結果を提示しており、傾聴に値する。それでもなお、評者は、それらの一見「好ましい傾向」が、じつは「不安感社会」における防衛的態度の表れになっており、生涯にわたって仕事、私生活、地域・社会において能動的に活動するためのものにつながっていないと考える。教育においては、社会形成者の育成に向けて、タイプ別の深堀りによる正しい生徒理解を進める必要があるだろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1387号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
351 | 2016/4/11 | 書評『資質・能力〔理論編〕』 | 3510.pdf | 3510.txt | 「社会化と個性的発達と学問の系統性という三つの教育理念に基づく目標の融合」など、たとえアクティブラーニングにおいても、目標、内容、方法、評価という教育の根本を貫くための理論が示されている。評者は、個人の充実とともに、家庭、職業、地域生活を通して社会形成者としても充実した人生を送るための必要能力を、達成目標として理論化しようとする本書の存在価値は大きいと考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1383号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
350 | 2016/3/14 | 書評『小学校高学年女子の指導』 | 3500.pdf | 3500.txt | 赤坂氏は、「全員をひいきする」「グループ全体を視野に入れる」「感情を理解する」よう教師に提案し、いじめ、仲間はずし、グループ対立、集団反抗などへの予防策や対応術を具体的に解説する。評者は次のように考える。今の同一化集団からたとえいっときは孤立したとしても、一人で調べ、考えるような「個」を育てる教育の役割が重要であろう。そのためには、異年齢、異世代、異質の者との交流による「居場所」において、自信と共感能力を育てることによって、社会に開かれた視野の拡大と自立を促すことが必要と考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1379号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
349 | 2016/2/8 | 書評『甦る教室』 | 3490.pdf | 3490.txt | 一年間成長を続けていけば、子どもは抽象的な難しいテーマにも答えられるようになり、それが学級でも認められることによって、個が強い集団を作り、「公=大人」を目指せると言う。個人の成長に焦点を当て、目標を立てさせ、自問自答させ、「強い言葉」を持たせ、「公」の価値を伝えようとする氏の営みは、社会的に大きな価値をもつと言えよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1375号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
348 | 2016/1/4 | 書評『大学の質保証とは何か』 | 3480.pdf | 3480.txt | 本書巻末の座談会では、教職員がこのような大学改革に対して、研究時間が奪われるなどの「被害者意識」に染まらずに協力するよう求めている。評者は次のように感じている。研究はできるけど、教育はできない教員など、実際にいるのか。研究も教育もできるか、どちらもできないかのどちらかなのではないか。繁忙感のみに終わる空しい時間を削ぎ落として、研究と教育の両方の質の向上に時間をかけるようにすることが必要だ。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1371号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
347 | 2015/12/7 | 書評『どんな高校生が大学、社会で成長するのか!』 | 3470.pdf | 3470.txt | 溝上氏は、クラスター分析により、勉学、勉学そこそこ、部活動、交友通信、読書マンガ傾向、ゲーム傾向、行事不参加の7タイプを導き出す。勉学タイプは、8割が部活動と両立しており、「よく学び、将来に向けて頑張り、自己成長を実感している」タイプとされる。評者は、高校生から大学生への「移行」において、部活動の積極性を超えたレベルでの自己開発と社会的関与に関する態度変容が求められるのではないかと思う。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1367号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
346 | 2015/11/2 | 書評『いつまでも会社があると思うなよ!』 | 3460.pdf | 3460.txt | 川島氏が代表を務めるNPOゴヂカラ・ニッポンにおいては、苦手や弱点ではなく、得意なことに注目する。そして、社会で役に立つ経験を与えて「貢献心」を育むことによって、子どもの自主性と社会性を育てようとしている。評者は考える。若者の帰属意識の不足などを批判するだけでは、教育は始まらない。仕事だけでなく、私生活、社会活動のそれぞれの場で、幸せな生涯を送るための基礎・基本を、個人差に応じて身につけさせることこそ、生涯学習時代の学校教育の役割といえよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1363号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
345 | 2015/10/5 | 書評『一〇三歳になってわかったこと〜人生は一人でも面白い』 | 3450.pdf | 3450.txt | 篠田氏の「一人で自由に生きる」という指針は、社会化重視の教育の価値観と一線を画している。ほかに頼らずに自分の目で見る、人生を歳で決めたことはない、規則正しい毎日から自分を解放する、などの含蓄に富む言葉があふれている。とりわけ、「自由と個性を尊重するから孤独」かつ「コミュニケーションが大切」、孤立ではなく、人と交わらないのでもなく、混じらない、よりかからないという考え方は、仲間と群れたがる若者にとっても組織の一員としての教員にとっても、個人化社会を充実して生きていくための根源的な示唆を与えてくれよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1359号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
344 | 2015/10/1 | 青年教育研究30年から見えてくるもの−個人化を育む社会化支援教育の今日的課題 | 3440.pdf | 3440.txt | 個人化不全の若者については、段階的な支援ができるよう留意する必要がある。その第一に癒しを挙げておきたい。それは、人間らしい喜怒哀楽の感情や自然への情緒などを取り戻して原点リセットすることである。近代個人主義の社会が前提としていた「自立した個人の自由」を、なぜ若者は現実化できないのか。それは、格差や偽装の蔓延、不透明化、流動化のなかで、自由を希求するおおもとのところにある人間らしい感情を保持できなくなっているからだと考える。成長の節目ごとに原点回帰が求められ、それが次の個人化または社会化の段階への踏み出しにつながる。第二は個人化である。自分を観察して、何が欠けると何が起こるのか、自分のストレスは何からくるのか、感動する自分はどこからくるか、怒る自分はどこから来るか、自分が見えることや制御できる存在は何かなどを見つけ出すことによって、個が深まる。第三は社会化である。他者と共同作業をする、わかったこと、わからないことをグループで話し合うなどして、自分が他者との関係で生きていること、生きていくには思慮し、判断し、結論を得ることが大事だと気づくことによって、親密圏の協調・同一化とは異なる種類の社会性を獲得できる。 | 著書 | C2 | 単著 | 全日本社会教育連合会企画・日本青年館 | 『社会教育』 | 832号 | B5版 | pp.32-45 | 14p | ||
343 | 2015/9/7 | 書評『対話の害』 | 3430.pdf | 3430.txt | 評者は、次のように考える。対話はソクラテス以来の教育の原点である。しかし、それは「やらせ」による賑やかな見せ物としてではなく、生徒間協働を進め、ものの見方、考え方の枠組みを拡大させるためにある。そこでは、生徒の学習と省察を尊重することが重要になる。また、ワークショップのなかにも、個人のカード書き作業のなかに沈思黙考の自己内対話機能を見出される。目標と進行、評価基準に基づいて、あの手この手の教育方法を組み合わせることこそ必要なのだろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1355号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
342 | 2015/7/27 | 書評『授業づくりエンタテインメント! ―メディアの手法を活かした15の冒険』 | 3420.pdf | 3420.txt | 精選した内容をびっしりと詰め込んで、@導入、A展開、Bまとめで進行させる。これに対して、藤川氏は、@予告、Aライブ、B余韻で授業を構成するよう勧める。そして、教師がすべてを背負い込むのでなく、子どもたちを没入させるエンタテインメントを活かした仕組みをつくり、余裕をもって日々の授業に取り組めるようにしようという。ICTやSNSを活用することによって、教師は楽になり、魂が解放されるというのだ。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1351号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
341 | 2015/6/22 | 書評『教育は何をなすべきか−能力・職業・市民』 | 3410.pdf | 3410.txt | 評者は次のように考える。キャリア教育も「地域における多様な担い手の育成」の一環である。ただし、職業の場だけでなく、家庭、地域での個人の生涯の充実という広い視野で行うことと、受験勉強特有の個人完結型の競争から、社会開放型の「学び合い支え合い」へと転換させることが必要なのであろう。キャリア教育を能動的形成者への「パスポート」にしたい。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1347号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
340 | 2015/5/25 | 書評『就活と日本社会―平等幻想を超えて』 | 3400.pdf | 3400.txt | 常見氏は、スカウト型の求人サイトや、カウンセリングによって採用可能性の高い企業を学生に紹介する人材ビジネス企業に期待を寄せる。その文脈から、「競争が平等ではないことに気づき、弱者は弱者なりの生存戦略を考えよう」と提唱する。そして、「偽装された自由や平等は暴力であり、民衆を希望の奴隷にする」と締めくくる。評者は考える。若者に希望を与えない教育など存立しえない。しかし、不平等の現実のなかで、多くの若者が苦しんでいる。われわれは有名企業への就職願望に代表されるような「希望」の質自体を考え直す必要があるのではないか。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1343号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
339 | 2015/4/20 | 書評『育休世代のジレンマー女性活用はなぜ失敗するのか』 | 3390.pdf | 3390.txt | 同類婚といって、自分と同等以上の時間のない相手を選ぶが、海外出張に飛び回る夫をずるいと思ってしまう。そもそも就活中も、やりがい重視のため、復帰に不都合な職場を選んでしまっている。中野氏は、「既存の構造を疑い、新しい価値を生み出し、社会を変えていく人材を育てる」よう提唱する。評者は次のように考える。現実社会において重要なのは、自己実現を自己内で完結させずに、他者と自己実現を互いに支え合うということである。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1339号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
338 | 2015/3/31 | キャリア教育のための暗黙知教材の開発 | 3380.pdf | 3380.txt | 本研究の特色は、キャリア教育の一環として、対人能力に関わって、優れた営業、販売、企画、人事、経営などの暗黙知を伝える教材作成の方法論を確立し、効果的な利用方法を提案することにある。とりわけ、通信教育においては、これをメニュー方式で独習できる教材、また、スクーリング指導に活用し得る教材が求められるが、この実現を意図している。具体的には、営業、販売、接客に関する仕事について、ベテラン社員の仕事ぶりに関する動画撮影と、それをもとにしたインタビューによって技能分析表を作成する。さらに、暗黙知に関わるマルチメディア教材の作成を行い、その効果を検証しようとした。また、このような暗黙知教材の作成・活用スキル自体が、今後望まれる職業能力であると予想されることから、学生に暗黙知の分析と教材作成の方法を修得させるプログラムを開発しようとした。これまで、「行動の仕方」だけが書かれたマニュアルを渡され、肝心な暗黙知(カン・コツ)については「見て盗め」と言われ、うまくできなければ「カンが悪い」、「素質がない」と言われることが繰り返されてきたのではないか。この「人材育成」未達状況は、若者にとっても、企業にとっても、不幸な状態といえる。この状態を次のように改善したい。与えられたタスクを受けて、ベテランの「行動の仕方」を見習うとともに、自ら「なぜ」、「どうして」、「どのように」と自問自答する(行動の科学化)。その上で、ベテランに簡潔明瞭な問いを発し、ものの見方、考え方、ポイント、判断基準などの暗黙知を引き出し、可視化する。 | その他(研究報告) | C4 | 単著 | 平成26年度選定放送大学教育振興会助成研究(研究代表者) | 『キャリア教育のための暗黙知教材の開発』 | A4版 | 80p | 80p | |||
337 | 2015/3/31 | 意見対立を避ける若者たちの増加に対応した育成方法 | 3370.pdf | 3370.txt | 状況志向の「多元的自己」(浅野智彦、2008)の傾向や、SNS等の普及が、若者の人間関係の希薄化には必ずしもつながるものではない。それでは、若者の教育の観点からは、何が問題になるのか。貫徹志向と状況対応、交渉と非交渉の2軸から4タイプを設定し、10年間の量的変化を調べた。状況対応非交渉型と貫徹志向非交渉型がともに7ポイント程度増え、交渉型が減った。中でも、貫徹志向交渉型は、10ポイント以上減った。「多元的自己」の現実社会における有効性を論ずる場合、その状況対応力はプラスとしてとらえられるだろうが、交渉力が伴わないとしたら関係調整力としては十分とはいえないと考える。その点では、現在、指摘されている2つの傾向についても、あわせて検討する必要がある。第一に、気合いや絆といった理念のもと、家族や仲間を大切にするという倫理観が融合した普遍的な反知性の文化としての「ヤンキー」(斎藤環、2012)や、第二に、クールジャパンの担い手として認知され、内的世界と想像力が評価されつつある「オタク」(宮台真司ら、2014)について、現代の格差社会において自己肯定感をもつための有効な方法とはいえても、それを手放しで歓迎するわけにはいかない。ヤンキーはお笑い芸人のように話芸が達者だというが、オタクもクールジャパンを支えているというが、それだけでは社会的な合意形成は困難である。意見対立を避ける傾向という社会的危機を打開するために、教育においては、一元的価値観を押し付けるのではなく、各タイプに応じたあの手この手の育成方法を検討する必要がある。 | その他(研究報告) | C4 | 単著 | 基盤研究(A)(研究課題番号23243065) | 平成23・24・25年度科学研究費研究成果報告書『流動化社会における都市青年の経時的実証研究』 | A4版 | pp.48-50 | 3p | 研究代表者藤村正之 | ||
336 | 2015/3/31 | 松戸市社会教育計画の方向性を探る−情報提供・相談 | 3360.pdf | 3360.txt | 市民の暮らしのなかで、ICTの基盤整備は、「協働のまちづくりの担い手」や「多様な主体同士の協働」に結びつくものとは必ずしもいえない。むしろわれわれの議論のなかでは、@ネットいじめ(「いやだったら出ていけばいいじゃん」ですませてしまう)、Aヘイトスピーチ(人種差別等の憎悪の増幅作用)、B繊細チンピラ(人の書き込みの上げ足をとるなどして、繊細な自分を傷つけないように他人に要求する)、C鬱イートの垂れ流し(死にたい、やりたくないなど。読んでいる人まで暗くなる)、D他者の個人情報の流出(職業上知りえたことをつい流してしまう)など、協働のまちづくりの精神とは逆行する問題の所在が確認された。以上の検討から、次の課題を設定した。@閉鎖的な「友達地獄」が青少年以外の世代でもネットで蔓延している。社会開放型のネットコミュニティの創出が必要。A距離と親密の二律背反がネットでも再現されている。基本的信頼に基づく交流の促進が必要。Bネットでのヘイトスピーチなどに対して人権尊重の風土の醸成が必要。このような課題の解決のためには、学習機会を直接的に提供する事業だけでなく、市民の情報提供、情報交流の場面で、望ましいまちづくりに向けた内容が拡大するよう効果的に働きかける「情報相談事業」の開発が求められる。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 13号 | A4版 | pp.38-40 | 3p | ||
335 | 2015/3/31 | 全国自治体のユニークな事業−国立市公民館視察報告 | 3350.pdf | 3350.txt | 国立市公民館のような「先進的社会教育機関」においては、いわゆる「旧住民」のような保守層をも取り込んだ「社交の場」、「癒しの場」としての機能をどう確保するのか、そして自己完結的な「政治学習」を超えて、「郷土振興の基礎づくり」(「寺中構想」)としての自らの手の届くまちづくり実践にどうつなげるのかが、課題になると感じられた。逆に松戸市の社会教育にあっては、国立市公民館のような突出的であるがゆえの問題は生じないものの、ややもすると地域と人々の仕事や暮らしの切実な課題から離れたなまぬるい学習が行われていて、先進的社会教育機関と同様に、「自らの手の届くまちづくり実践」にはつながらないという問題があると考える。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学 | 『松戸市社会教育作成におけるスモールコレクション』 | A4版 | pp.92-94 | 3p | |||
334 | 2015/3/16 | 書評『女子力男子−女子力を身につけた男子が新しい市場を創り出す』 | 3340.pdf | 3340.txt | 氏は、「自己満足/他者の目を意識」「ライフスタイル/美」の2軸による4象限で女子力男子を分類する。とくに「ライフスタイル×自己満足」については、女子会に溶け込んでトークできるなどの男子たちで、企業にとって市場拡大の可能性が大きいという。評者は、彼らの将来の社会生活の充実のため、既存の価値を伝承するとともに、セクシャリティや職業に関する望ましい価値を、今の若者とともに創造する必要があると考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1335号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
333 | 2015/2/9 | 書評『現代文化を学ぶ人のために全訂新版』 | 3330.pdf | 3330.txt | 「何が疑似か」という基準が立てにくくなった今日では、見せかけが「どういう条件のもとで」通用するのかが問題である。「好みの物語を編集できる」としても、それをそのまま現実化できるわけではない。「好みの物語を勝手に編集できる」かのように錯覚させる個人化社会において、自己と社会とをマッチングさせ、自己の人生の物語を適切に編み出せるよう支援する教育は、たやすくはないが、意義深いものと評者は考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1330号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
332 | 2015/1/5 | 書評『社会を結びなおす−教育・仕事・家族の連携へ』 | 3320.pdf | 3320.txt | 40人教室に、塾で3学年も先のことを学んでいる者と、家族の困窮や不和に苦しんで学習に向かえない者がおり、この教育格差と、家庭からの期待や要求の強まりの中で、教師は疲弊しているという。筆者は、次のとおり新しい社会モデルを提示する。「組織の一員としての身分を与えられる」メンバーシップ型から、「一定の熟練や専門性に基づいて遂行される、ひとまとまりの行為」としてのジョブ型正社員への移行。将来に向かって生きていくための「中間的就労」などを支援する「アクティベーション」。そして、学校の役割を、「保護者や地域に開かれた学校」、「家族へのケアの窓口」と位置づける。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1326号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
331 | 2014/11/17 | 書評『つながりを煽られる子どもたち』 | 3310.pdf | 3310.txt | 「人間関係の常時接続」により、リアルとネットが地続きの世界になった。その自由さが満足感を上昇させるとともに、「安定した基盤がないため不安感も募る」という。日本の女子中高生は、中年サラリーマンよりも日常的に疲れやストレスを感じている。土井氏は、快楽ではなく不安からのスマホ依存、イツメン(いつも一緒にいるメンバー)同士のしがらみによる親友を作れない状況、承認願望(「いいね!」を押してもらうこと)の肥大化などを指摘する。その社会的背景としては、2001年の小泉内閣の新自由主義を特筆する。不確実性が可能性ではなくリスクとしてとらえられ、新しい出会いよりも目先の確実な人間関係を求めるようになったというのだ。終章では、「学校や地域の『みんなで』という場の倫理が、個の倫理を圧殺しかねない」と指摘する。授業は一人の世界に埋没させて、自己内対話を行わせる時間ではないか。それは、彼らをつながり依存から解放させて自立させる貴重な時間になると考える。「みんな」への負の同調圧力を助長するようなことがあってはならない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1320号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
330 | 2014/10/27 | 書評『不透明社会の中の若者たち』 | 3300.pdf | 3300.txt | 片桐氏は、1987年から5年おきに大学生調査を行ってきた。本書は、2012年調査結果(関西4大学文系学生652人)の分析をおもな内容としている。性別役割については、家事育児は女性のほうが向いている、「公平に分担する」より「夫もできるだけ協力」、出産したら仕事をやめる、男らしい・女らしいと言われたら嬉しいなど、保守的傾向が見られた。親子関係については、親のようになりたい、子どものままでいたいなど、「反抗期なき若者」という傾向が見られた。社会関心については、戦争への不安が減少し、電車やバスで席を譲る、地域行事に参加しているなどが増えたが、社会運動への参加意欲は減った。政治意識については、福祉社会よりも、競争社会、統制社会を理想の社会とする学生が増えた。生活意識としては、生活満足度が向上し、生活目標としては、この十年で「豊かな生活」が減り、「なごやかな毎日」「自由に楽しく」が増えた。職業面では、出世意欲が減退し、女子は「気楽な地位にいたい」、男子は「遊んで暮らしたい」が増えた。氏はこれを「不透明社会の中のゆとり世代の生き方選択」ととらえる。「学校で友達といる今が楽しい」だけでなく、予測がつきにくい社会の中にあっても自己の位置決めをして卒業していけるよう支援する必要があると評者は考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1317号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
329 | 2014/9/30 | 若手社員育成の課題と方法−「組織の中で個性を発揮する人材」に育てるには | 3290.pdf | 3290.txt | 第一に、若者の社会化(組織適応)と個人化(個性発揮)の促進の両側面の視点から、若手社員育成の実態と課題を整理し、世代間ギャップ及び育成する側とされる側のギャップの問題を見出した。第二に、1992年、2002年、2012年都市青年調査の経時変化の分析により、「意見対立を避ける若者たち」の増加を見出した。また、貫徹志向と状況対応、交渉と非交渉の2軸から4タイプを設定し、比の差の検定によって各タイプの特徴を明らかにした。全体の3分の1近くを占める「状況対応非交渉型」については、各状況と多元的自己との関係性を整理するための「自己」を確立することなど、各タイプの課題を整理した。その上で、「組織の中で個性を発揮する人材」に育てるためには、若手社員の個人化と社会化に関する各タイプの達成状況及び特徴に適した育成が求められると結論付けた。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 『日本生涯教育学会論集』 | 35号 | B5版 | pp.71-80 | 10p | ||
328 | 2014/9/15 | 書評『女子高生の裏社会』 | 3280.pdf | 3280.txt | 本書は、親からの虐待や性被害などの心の傷を抱え、「JKお散歩」などの裏社会で働く少女の取材集である。児童相談所や警察については、親に通報されて元の木阿弥になる経験をしているため敬遠がちである。「普通の少女」や「ルールに従順なタイプ」などの「扱いやすいタイプ」も登場する。客の性的欲望への対応が苦痛なのは、すべての少女に共通しているが、「わかってくれる大人がいない」という「関係性の貧困」のなかで、このような仕事にもプライドを持とうとする。店長は、少女の話を聞き、励まし、ほめて叱り、居心地の良さを与える。リーダーになりそうな少女については、過ごしやすいルールや客の喜ぶオプションを考えさせて、やりがいを持たせる。学習支援や貯金代行も行う。「お前の夢はなんだ」などというワークショップも行なう。高校卒業後も、系列の風俗店で働けるよう面倒を見る。これらの「居場所」に対抗して、自己を社会に位置付けることのできる自立のための「居場所」を提供する意義は大きい。それは、卒業後の生涯の充実をも視野に入れたものでなければならない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1312号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
327 | 2014/8/18 | 書評『反転授業』 | 3270.pdf | 3270.txt | 山内氏らは、「従来の授業相当分の学習をオンラインで授業前に行うことで、知識の定着や応用力の育成を重視した対面授業の設計が可能になる」と主張する。本書では、次の通りそのメリットを挙げている。生徒のなじんでいる言語(メディア)で語りかけられる。(生徒会等)多忙な生徒の時間の自己管理を助ける。自己の理解度や学力に応じて進行管理できる。つまずいている生徒を助ける。生徒と教師及び生徒間の関与を増やせる。教師の生徒理解を深める。学習の個別化をもたらす。教室の透明性を高め、保護者自身の学習や学校への態度が変わる。評者は、次のことを再認識すべきと考える。生徒「みんな」が同様な学習成果をあげるということはありえない。学習は本質的に「個人的事象」であるのだから。能力別指導が、ICT活用により個人別指導にまで下りてきて、その上で生徒間協働が図られる条件が整いつつあると感じる。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1308号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
3261 | 2014/7/31 | 最近の若者とキャリア形成の課題 | 3261.pdf | 3261.txt | われわれ青少年研究会は、1992年、2002年、2012年に、 東京都杉並区、兵庫県神戸市灘区・東灘区在住の16歳から29 歳の若者、各回有効回答千人規模の郵送調査を実施した。2002年調査では、「どんな場面でも自分らしさを貫くことが大切」を否定する「状況対応型」が大きく増えた(30.8%-44.2%、 2012年では48.4%)。 2012年調査では、「友だちと意見が合わなかったときには納得がいくまで話し合いをする」を否定する「非交渉型」が大きく増えた(49.8%-63.7%)。そして、「状況対応非交渉型」は3人に1人の割合にまで迫っていることが明らかになった。本人は状況対応をしているつもりでも、「意見を言い合わない」となると、職業生活においては、個の充実と自己発揮は難しくなるだろう。互いに我を通そうとしなくなり、真正面から意見を言い合わないまま「共存」しようとする。これでは、 キャリア形成で求められる相互受容や関係調整による「共有」 は困難と考えられる。個人化する他者や、多様化する状況に合わせて、いくつも仮面を作ってきただけで、これを多元的な自分らしさと呼んだとしても、キャリア形成においては、それとは異なる「自己の確立」が必要となるだろう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本産業教育学会 | 『産業教育学研究』 | 44巻2号 | A4版 | pp.38-38 | 1p | ||
326 | 2014/7/21 | 書評『活躍する組織人の探究』 | 3260.pdf | 3260.txt | 溝上氏は、職業生活や社会生活でも必要な「汎用的技能」を学士力の一環として定めた「学士課程答申」(2008年中教審答申)や米国の国家レポート『学習への関与』(1984年)を引き、「学生の学びと成長の実態や構造」、さらにはトランジションとの関係を明らかにする必要を説く。単に就職できたかどうかではなく、就職後の適応状況を見なければならないと言うのである。調査結果からは、とくに大学1・2年生時におけるキャリア意識及び自主学習や主体的な学修態度が組織への適応に結びつくことが明らかになった。クラブ・サークル活動やアルバイトによる「豊かな人間関係」については、「良好な友達づきあい」以上の質が求められ、異質な他者からの影響が大きいことが示唆された。なお、「勉学第一」とした者は良い結果にならなかった。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1305号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
325 | 2014/6/16 | 書評『世界一やさしい精神科の本』 | 3250.pdf | 3250.txt | 斎藤氏は、「ナンバーワンよりオンリーワン」や「みんな違ってみんないい」という言葉に偽善性を感じ、「多様性」とは、人の心の限界や不自由さという壁があってこそ生まれるものと主張する。そして、望まれる多様性とは反対に、スクールカースト(生徒間身分制)の格差決定要因が「コミュニケーション・スキル」に一本化されていると指摘する。笑いをとるなどの対人操作能力が高いヤンキーが最上層に位置づき、ほかのオタクなどの能力は評価されないというのだ。こういう生徒間の熾烈な生存競争の中で、キャラを演じながらも、カーストの価値観に染まりすぎずに自分を守ることが大切だと助言する。ヤンキー的な生徒の能動性だけを評価するのではなく、受動的な生徒に対しても、多様な評価基準をもって接することが望まれよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1301号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
324 | 2014/5/19 | 書評『オタク的想像力のリミット』 | 3240.pdf | 3240.txt | クールジャパンとしてオタクが脚光を浴びるなか、著者は、海外の「ゲイシャ・フジヤマ・シンカンセン」と同列のステレオタイプの眼差しを超えた理解を図ろうとする。そのため、コスプレ、鉄道オタク、萌え、格闘ゲーム、腐女子などについて、社会学の手法と知見で解説する。いずれも、オタク文化に、近代を超えるポストモダンの可能性を見いだそうとしている。われわれには、今の時代を理解しつつも、どう「大きな物語」としての歴史学等を教えるかが問われているといえよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1297号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
323 | 2014/4/21 | 書評『ヤンキー化する日本』 | 3230.pdf | 3230.txt | ヤンキーは、今や、学校を荒らす不良ではない。青年期精神病理学専門の斎藤氏は、今のヤンキーについて、「高尚な芸術」に対するバッドセンス、「気合い」や「絆」といった理念のもと、家族や仲間を大切にするという倫理観が融合した普遍的な文化であると述べる。コミュニケーションも、お笑い芸人のように達者で、なぜか自信をもって生きている。氏は、同時に、公共概念とセットで「個人主義」を再インストールする必要を指摘する。教育においては、公共を担う者の育成のために、これらの「科学的な見方・考え方」や自他との対話の方法論を彼らに教える役割がある。そのことによって、彼らは、より根拠ある自信を持つことができるといえよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1294号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
322 | 2014/3/31 | 社会形成者の育成の観点に立った生涯教育学序説(2)―若者の10年間の変化とその対応のあり方 | 3220.pdf | 3220.txt | 筆者が所属する青少年研究会の神戸・杉並の若者調査のデータから、2002年と2012年の経時変化を分析した。その結果、次の各タイプの特徴と、10年間の変化に対応した育成方法が導き出された。@「貫徹志向交渉型」(「どんな場面でも自分らしさを貫くことが大切」だと思っていて、「友達と意見が合わなかったときには、納得がいくまで話し合いをする」タイプ)A「貫徹志向非交渉型」(「どんな場面でも自分らしさを貫くことが大切」だと思っているが、「友達と意見が合わなかったときには、納得がいくまで話し合いをするということはない」タイプ)B「状況対応非交渉型」(「どんな場面でも自分らしさを貫くことが大切」だとは思っておらず、「友達と意見が合わなかったときには、納得がいくまで話し合いをするということはない」タイプ)C「状況対応交渉型」(「どんな場面でも自分らしさを貫くことが大切」だとは思っていないが、「友達と意見が合わなかったときには、納得がいくまで話し合いをする」タイプ)。社会形成者の育成にあたっては、この分類に基づいて、個人課題を与える、同じタイプの者同士でグループを作らせてワークをさせる、違うタイプの者と交流させるなどの効果的な方法を用いて、計画的な目標達成を行うことが求められていると結論付けた。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 12号 | A4版 | pp. | |||
321 | 2014/3/17 | 書評『NHK中学生・高校生の生活と意識調査2012−失われた20年が生んだ“幸せ”な十代』 | 3210.pdf | 3210.txt | この調査は、「荒れる学校」が社会問題になった82年から、87年、92年、02年と行われてきた。「とても幸せだ」(中学生55%、高校生42%)とする生徒が、この10年で過去最高の増加率を示した。古市氏は、「スクールカースト」の下位にあっても「下は下で友だちもいるし、そこそこ満足している」と社会学の立場から分析する。しかし、教育学の立場からは、このような「幸せ」に対峙して、「支持的風土の幸せ」を示さなければならない。また、「いい子であるだけでは幸せにはなれない」社会に出ていき、幸せな生涯を過ごすためには、社会のなかで自己発揮するための自我の確立と社会での位置決めを支援する必要がある。80年代に「荒れる学校」で育った教師は、小さくまとまらせずに育てることを考えなければならない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1290号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
320 | 2014/2/10 | 書評『「若者」とは誰か」 | 3200.pdf | 3200.txt | 教育は若者の「自分探しの旅」を支援(1996年中教審)し、彼らのアイデンティティ(自己同一性)の確立をめざす。しかし、浅野氏は、自らの青少年研究会の調査データ等に基づき、状況に応じて変化する「多元的自己」の拡大の事実を示す。その上で、これを従来の知見のように問題視するのではなく、多元的自己であっても、より生きやすい生き方や社会のために生かすことこそ重要という。「ゆとり教育」でいわれる「個性」については、学力低下批判の嵐に出会い、成績のよい子は「能力を徹底的に磨くこと」、よくない子は「成績競争から降りること」の二重の意味を持つようになったと浅野氏は指摘する。その上で、「自己の多元化は、一つの個性への過度の依存によるリスクを低減させる」と、両方の若者に手を差し伸べようとする。教育においては、生徒の自己内対話を深め、「自分とは何か」の追究を支援すべきと考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1285号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
319 | 2014/2/1 | この20年に若者の意識・生活・考え方はどう変化したか−個人化に対応する青年団体育成の方法を考える | 3190.pdf | 3190.txt | 若者を見るためには独特の方法論がある。まずは個人差を見る必要がある。その前提の上で、第一に、青年期特有の不変の課題を見いだす。これは、育成者自身の青年期を振り返れば、それなりには理解できよう。第二に、時代の変化を見る。育成者も同時代を生きる者として、一定の理解はできよう。第三に、世代としての変化(コーホート効果と呼ぶ)を把握する。加齢及び時代の影響だけでなく、今日の「団塊の世代」への理解などと同様に、同年齢のときに同じ時代を経験してきた者としての共通する特徴を見いだす必要がある。育成者がその役割を現実のものとするためには、自らが伝えようとする価値を、「教育目標」として具現化し、提示する必要がある。到達目標なしの教育はそもそもありえない。目標を設定するからこそ、実践ができ、到達度が評価でき、改善ができる。それは、血の通った温かい双方向の活動である。「実践あるのみ」と考える育成者にとっても、その熱意が報われる方法である。青年団体は、社会化及び社会形成の一員としての青年の育成という社会教育機能を有している。その機能を十分に発揮させるためには、若者の個人化への理解が求められる。 | 著書 | C2 | 単著 | 全日本社会教育連合会企画・日本青年館 | 『社会教育』 | 69巻2号 | B5版 | pp.26-33 | 8p | ||
318 | 2013/12/23 | 書評『能力開発の実践ガイド』 | 3180.pdf | 3180.txt | 本書は、企業内教育の立場から、教育を、「人々の暮らしを支え、発展させるのに欠かせない活動」であり、「温かな人間観を土台にして成り立つ」能力開発の活動としてとらえる。学校教育の立場からは、とくに「暗黙知の整理」と「クドバス(職業能力の構造に基づくカリキュラム開発手法)による能力構造化」の2点が注目される。暗黙知については、「環境=場の概念」「最終目標としての成果=到達目標概念」「行為(運動)=空間上の概念」「構成(作業計画)=手段と時間の概念」のもとに、技能分析表を作成する具体的方法が示される。クドバスについては、職業人としての到達像に基づく能力を「上から落ちてくる」のではなく「下から帰納的に積み上げる」方法で構造化し、具体的な教育計画及び達成度評価の基準を作成する方法が示される。「ルーブリック」など、あらめて生徒の能力達成に各教育現場で責任を果たそうとする動きの中で、それに先行する企業内教育のこのような方法論は示唆に富む。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1280号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
317 | 2013/11/30 | 新入社員育成の課題と方法 | 3170.pdf | 3170.txt | 2000年代からの社会化支援研究は、企業が求める若者の社会化に関して、個人化の否定的側面を強調するのみで、現実を踏まえた対応を提起できないまま推移してきたと推察する。本研究では、若者の社会化(組織適応)と個人化(個性発揮)の促進の両側面の視点から、新入社員育成の実態と課題を整理することにした。その上で、その一体的支援の方法を、発表者のこれまでの青少年の社会化支援研究の成果をもとに検討した。 | その他(発表) | C4 | 単著 | 日本生涯教育学会第34回大会 | |||||||
316 | 2013/11/18 | 書評『ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ』 | 3160.pdf | 3160.txt | あくまでも教育の視点から、一見「遊び」に見えるような活動も許容されるワークショップについて、活動目標と学習目標を設定し、これを達成するための「P企画‐D運営‐C評価」の各段階の展開について、既存の理論を援用して実践的に解説する。ここで、相対的評価から診断的評価への転換が重視され、新しい評価手法が紹介される。とくに、「予期されていなかった学習」を見落とさず、次のA改善に反映させる、いわばPDCAサイクルの実現が目指される。このとき、一般的な論では、AからPに循環するのであるが、ワークショップではもっと実践的なモデルが想定されている。適切な評価による修正が、分析、設計、開発、実施のすべてのプロセスに対して迅速に、直接的に行われるのである。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1275号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
315 | 2013/10/28 | 書評『世界はひとつの教室−学び×テクノロジーが起こすイノベーション』 | 3150.pdf | 3150.txt | カーン氏は、「ほどほどの知識がある、聞き分けがよくて標準的な市民、労働者をつくりだす」プロイセン型モデルの学校に対して、「家では講義、学校では宿題」という「反転」モデルを提示する。個人のペースに合わせて、百%理解してから次の単元に進む。落ちこぼれはない。MITに入学したカーン氏は、まわりのみんなの頭の良さにおじけづく。しかし、「途方もない時間の無駄」である大教室の講義を受動的に学ぶ学生を見て、そういう授業をサボり、本当に役立つ授業を受けるなどの「能動的学習」をすることによって、結局、彼らの2倍近い講座を取得することができたという。過去の遠隔教育は、カーン氏が批判するような受動的な一方向授業の象徴であった。しかし、ネットのもつ自己選択性、進度自由性、双方向性は、これを逆転させようとしている。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1272号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
314 | 2013/9/23 | 書評『現代エスノグラフィー−新しいフィールドワークの理論と実践』 | 3140.pdf | 3140.txt | エスノグラフィーは、一般に民族誌と訳される。本書では、調査者が組織、コミュニティなどの「フィールド」に入り込み、人々の生活や活動に参加して観察し、記述する方法としてとらえる。また、従来の「科学的」な参与観察だけでなく、能動的に協働して、解釈を実践し、多元的な語りを得るインタビュー、自分の所属集団の内側からの観察、自分の問題を自覚した当事者とピアグループによる問題への対処、対話と相互行為の積み重ねによるライフストーリー構築など、新しいアプローチについても論考する。「生きる力の育成」などの教育の目的を考えると、その多様性、動態性から、学習と指導の両側面において、エスノグラフィーの手法は有効であると考えられる。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1268号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
313 | 2013/9/2 | 書評『ガリ勉じゃなかった人はなぜ高学歴・高収入で異性にもてるのか』 | 3130.pdf | 3130.txt | 筆者の明石氏は橋下大阪市長の言葉、「僕は学校で教わった勉強なんて一つもない」を引き、国立青少年教育振興機構「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」(二〇一〇年)の五千人の成人を対象としたバックデータを使って、体験活動の意義と必要性、そこで身に付く力、必要な体験活動の内容などについて論ずる。学校教育では、いったい何ができるのか。平成二〇年中央教育審議会答申のいう体験活動の進め方において、とくに自己との対話や思考の外在化(文章化)などの意図的・計画的促進については、むしろ、学校教育の出番ではないかと評者は考える。しかし、明石氏は終章で「成功の秘訣はナナメの関係」とわれわれに追い撃ちをかける。文科省によれば、これにより、学校が地域社会と協同し、学校内外で子どもが多くの大人と接する機会を増やすことを目指している。親や教師、子ども同士は含まれない。教師が子どもとナナメの関係であろうとしたら、それは職務逸脱に近い行為だ。地域人材の活用などの方策が求められるのは当然であるが、それ以上に、「純粋な学校内教育」において、教師が「タテの関係」のなかに「ナナメの関係」による教育力を取り入れられないものか。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1265号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
312 | 2013/8/28 | 社会開放型子育て観への転換 | 3120.pdf | 3120.txt | 子育てのまちづくりにおいては、子育て条件の整備とともに、子育て学習による次のような子育て観の転換が求められている。個人完結型「母親(もしくは父母)が自己の子育てに関する問題を(自らの範囲内で)解決するスタイル」から社会開放型「地域社会の支援・協働のもとに母親(もしくは父母)が自己及び他者の子育てに関する問題を解決するスタイル」への子育て観の転換。 | その他(発表) | C4 | 単著 | 日本子育て学会大会 | |||||||
311 | 2013/7/15 | 書評『日本文化の論点』 | 3110.pdf | 3110.txt | 国家的にも「クールジャパン」として、ACG(アニメ、コミック、ゲーム)の輸出が重視される今日、生徒にとっての「夜の世界」の存在をわれわれも認識する必要があることは確かだろう。後半では、「西洋近代のものとは異なった原理で駆動する新しい世界」の象徴として、AKB48を取り上げる。劇場公演、握手会、選抜総選挙、じゃんけん大会といったシステムの意味を吟味し、資本主義によって人間の想像力が画一化するどころか、欲望が多様化し、変化したと評価する。しかし、生徒の想像力、創造力は、本当に育ってきたのか。教育は、従来の文化を伝承するだけでなく、新たな文化を創出する営みでもある。サブカルチャーは、「サブ」という名のとおり、現在の支配的文化に対するたんなる「下位の文化」にとどまる恐れもある。望ましい文化創出のためには、連帯や共同などの教育的価値を伝えるとともに、社会の現状に問題意識を持ち、これに対抗する文化(カウンターカルチャー)の担い手を育成する必要があるのではないか。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1260号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
310 | 2013/7/1 | 書評『「東京」に出る若者たち−仕事・社会関係・地域間格差』 | 3100.pdf | 3100.txt | 東北地方の若者の東京圏への移動に関する調査結果などをもとに、収入面では、「恵まれた環境」に生まれた者が「恵まれた立場」を手に入れることができるとする。新卒採用時に県の出身者枠を設けている企業の寮に入れば、同じ高校出身の先輩が何人もいる。ローカル・トラック(水路付け)により移動先が集中している東京圏と宮城県以外で就職したとき、孤立した状況に置かれると指摘する。進路指導にあたって、「個性化の時代なのだから、生徒一人一人が各地の就職先、進学先に自己選択で飛び立っていくことが望ましい」とは言えないのかもしれない。東京圏の大学に進学した者については、出身地で形成した人間関係の減少を、趣味ネットワークの拡大により補うという特徴も興味深い。「高い能力を要求する職業も、高度な教育の機会も、大都市に集中」している現状に対して、地域間格差の是正と教育機会均等のあり方を提唱する本書の意義は高い。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1258号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
309 | 2013/6/3 | 書評『つまずかない大学選びのルール』 | 3090.pdf | 3090.txt | 「入学してから就職後3年間までストレートに進めるのは全体の約3割」という状況のなか、「就職に強い大学→実際に就職できるのは学生の50%」などと注意を喚起する。「賢い受験生」として、社会に目が開かれた受験にしなければ、問題の本質的解決はできないという認識なのだろう。氏はパンフレットやWEBサイトで、大学のコンセプトだけでなく、これを達成するための方法と効果の証拠が提示されているかと問いかける。多忙な著名人教員では受講回数も制限されてしまうので、それより、一般の教員が教授法等を改善する訓練(FD)に取り組んでいるかと言う。氏は文科省高等教育局専門調査員、中央教育審議会高大接続特別部会臨時委員に抜擢されており、文科省が大学の望ましい淘汰に本気になっていることの表れといえる。進路指導も、大学の実態を内部にまで立ち入って把握しないといけない。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1254号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
308 | 2013/5/6 | 書評『震災からの教育復興−岩手県宮古市の記録』 | 3080.pdf | 3080.txt | 本書は、「教育復興」の観点から、@PISA等の国際順位の低下に敏感に反応した結果としての「ゆとりと充実」路線から「確かな学力」路線への軌道修正、A教育指導や学校運営の効率性を高めることに視点を置いた学校の適性配置政策の推進の二点について再検討を促す。「学習のケア」だけでなく、「心のケア」「生活のケア」を、そして学校を地域コミュニティの文化拠点として考える観点を効率化の観点と並立的に捉え、前者に、遊びや住民の満足度を組み込んだ発想を見出している。これを読んで、学校教育がそもそも児童・生徒一人一人の幸福追求と生涯学習の基礎づくりのためにあり、また、学校施設が住民の生涯学習の拠点の一つとして存在していることを再確認することができた。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1251号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
307 | 2013/4/1 | 書評『僕たちの前途』 | 3070.pdf | 3070.txt | 社会学では、個人の自由な選択に責任が帰せられる個人化のマイナス面を強調する。しかし、若手社会学者である古市は、「どうせお金を稼ぐなら、好きな人と好きなことをやっていたい」、「社会を変えたいなんてだいそれた気持ちはない」と言う。社会に猛烈に立ち向かわないことによって、彼は「個人化の罠」からくぐり抜けてきたといえる。さて、教育においては、「自由格差社会」のなか、どのように若者の労働観を育てるのか。「猛烈に自己決定で生きよ」というのか、それとも「自分らしさを大切にするためには、くぐり抜けよ」というのか。評者は、理想追求の教育においては、そのどちらでもなく、青少年の個人化のプラスの側面を伸ばしつつ、私生活を大切にしながら、職場や地域では、他者と切磋琢磨し、支え合う人材を育成することが可能と考える。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1247号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
306 | 2013/3/31 | 社会形成者の育成の観点に立った生涯教育学序説(1) | 3060.pdf | 3060.txt | 1990年昭和音楽大学勤務となって以降、筆者は「個に対する関心」に注目して実践と研究を進めた。そして、実践のなかで、「こころ志向に対する関心」へとシフトし、さらには「癒しに対する関心」へと発展してきた。文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業「連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究」の原案作成者及び研究統括として研究を進めるなかで、「個人完結型子育て観から社会開放型子育て観への転換」という鍵概念を得た。本研究の分析の枠組みとしては、分野については、@教育方法、A集団形成、BICT活用、視点については、@対面志向、A個人志向、B癒し志向、C社会開放志向、D社会形成志向のマトリクスを想定する。これを、筆者自身の関心に沿って、社会状況の変化、社会形成に関わる研究成果、団体等の活動、自治体の生涯学習推進施策、国の教育政策などの動向と対照させながら再検討する。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 11号 | A4版 | pp.1-29 | 29p | ||
305 | 2013/3/11 | 書評『ギャルと不思議ちゃん論−女の子たちの三十年戦争』 | 3050.pdf | 3050.txt | 女子特有の対立構造は、クラスの中にも見られよう。DeSeCoのいう「異質な集団で交流する」というキー・コンピンテンシーの育成も簡単にはいかない。だが、終章において、きゃりーぱみゅぱみゅの分析に至るとき、この対立構造の鮮明さに、やや陰りが生ずる。多元的な自己を操って生きる若者たち」にとって、多数派の渋谷系に対する少数派としての彼女の原宿系ファッションを、交友に合わせて選択することは「不思議ではない」。現代青年のこのような「多元的自己」は、「存在確認」というより「存在戦略」ととらえられる。だとすれば、われわれも、これを上手に誘導して、彼らが同化圧力を乗り越え、異質の他者と交流して、より良い「存在確認」ができるよう、戦略を立て直すべきといえよう。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 1243号 | B5版 | pp.34-34 | 1p | ||
304 | 2013/2/27 | ICTを活用した学科キャリア教育の方法と効果 | 3040.pdf | 3040.txt | 本学科では、専門領域である生涯教育学やまちづくりの視点から、生涯にわたって職業・家庭・地域生活を通して、社会形成に貢献できるよう学生を指導している。そこで、良き妻、良き母親として、さらには地域の責任ある担い手としての能力を習得することと連動してキャリア教育を行うことが必要と考えた。本研究では、この拡張したキャリア教育にICTを活用しようとした。ICTにおける電子掲示板システム、ペーパーレス・カード式発想法システム等を、通常のリアル授業に付加して活用することで効果が期待できる。他学生の記述をリアルタイムに一覧形式で見ることができることは、とくに大人数授業場合は交流ツールとして有効であると考えられる。しかし、その交流が、自己内対話の遮断として機能する場合も考えられる。今回の結果からは、自己内対話効果と対他者協同効果の分離が示唆された。キャリア教育に多用されるワークショップの場面において、学生の協同(課題設定等)→沈思黙考(カード書き込み)→口頭コミュニケーションによる協同(カテゴライズ作業等)→協同・沈思黙考(振り返り)というプロセスに関して、ICT活用分析を通して、自己内対話と協同の相乗的促進のための、評価付与、揺さぶり、新たな課題提示などの教師の指導行為の方法と効果を検討する必要がある。 | 著書 | C2 | 共著 | 聖徳大学FD紀要 | 『聖徳の教え育む技法』 | 7号 | B5版 | pp.63-73 | 11p | 西村美東士、清水英男、長江曜子、斉藤豊、齊藤ゆか、林史典 | |
303 | 2012/11/10 | 個人化の進展に対応した新しい社会形成者の育成―キャリア教育及び青年教育研究の視点から | 3030.pdf | 3030.txt | 「個人化の進展に対応した新しい社会形成者の育成」というテーマは、一見、自己矛盾した課題のように捉えられよう。しかし、個人内のスパイラル過程の理解が、その解決策となると考える。「即自」とは、自分自身で感じたまま対処する状態である。個人は、ここから出発し、「対自」において、自分自身を見つめて、問題をどう解決するかを考えるようになり、やがて、「対他」において、他者との関わりを考えるようになり、対社会に発展する。そのことが、社会における自己の適正な位置づけにつながり、社会形成者として必要な能力を獲得することになる。このスパイラル自体は連続的なプロセスであるが、個人化支援の視点のみから見た場合は、ついたての裏は見えず、個人化プロセスに戻ってきたときだけ、その成長を「自己の充実」(人格の完成)の側面から見ることができる。社会化支援の視点のみから見た場合は、逆に、個人の自己への関心と自己受容のレベルアップの様子を見ることはできず、共存から共有への社会形成者としてのレベルアップの側面から見ることができる。これらのいわば「断続的観察」が、スパイラルとしての理解により、「連続的観察」ができるようになると考えたい。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会年報 | 33号 | A5版 | pp.145-154 | 10p | |||
302 | 2012/8/10 | 学科キャリア教育におけるICT利用の効果−自己内対話と相互関与を相乗的に深める方法 | 3020.pdf | 3020.txt | 他学生の記述をリアルタイムに一覧形式で見ることができることは、とくに大人数授業場合は交流ツールとして有効であることは明らかといえよう。他方、その交流が、自己内対話の遮断として機能する場合も考えられる。今回の結果からも、相乗効果以前に、自己内対話志向か、協同志向かという要因の影響の大きさが示された。しかし、学生の職業生涯の充実のためには、その両者の統合的発展が重要であることは明らかである。このことから、キャリア教育に多用されるワークショップの場面において、学生の協働(課題設定等)→沈思黙考(カード書き込み)→口頭コミュニケーションによる協働(カテゴライズ作業等)→協働・沈思黙考(振り返り)というプロセスに関して、自己内対話と協同の相乗的促進のための、評価付与、揺さぶり、新たな課題提示などの教師の指導行為の効果を検討する必要が示唆された。 | その他(発表) | C4 | 共著 | 私立大学情報教育協会 | 『ICT利用による教育改善研究発表会資料集』 | A4版 | pp.90-91 | 2p | 西村美東士、林史典、清水英男、長江曜子、斉藤豊、齊藤ゆか | ||
301 | 2012/3/31 | 社会化・個人化の視点から見たキャリア教育の課題―生涯教育文化学科におけるキャリア教育体系化モデル設定の試み | 3010.pdf | 3010.txt | 文献研究により、次の課題を導き出した。@具体的な仕事内容の理解促進、A必要な職業知識の明確化、B具体的必要能力の明確化、C学生個人の「職業への構え」の育成、D職業上必要な交信力と論理力の育成、E社会対応型能力活用力の育成。フォーマルな学校教育の視点からは、これらの多くは困難、または限定的な課題であるが、職業能力の明確化によって学習目標の設定を提示することができる。また、これまでフォーマルな学校教育が苦手としていた分野について、グループワーク等の内容や方法の導入のあり方を提示することができる。以上の検討から、本学科のキャリア教育においては、年次毎に達成目標を設定し、これを高等教育としてのモデルと連動した「学科キャリア教育」としての体系化を図ることが必要であると結論付けた。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 10号 | A4版 | pp.23-29 | 7p | ||
300 | 2012/2/27 | 生涯教育文化学科におけるキャリア教育体系化の試み―学科教員による専門教育の実践とその成果から | 3000.pdf | 3000.txt | 専門科目「総合特別講座W−情報と職業」(4年次)を取り上げ、その分析をとおして、「自分がその職業をめざす理由について、『好きだから』ではなく、『このようなことを、このようにしたいから』という展望をまとめることができる」という教育目標についての効果を確かめた。現在の学生の立場からではなく、未来の職業人の立場から現実的、主体的に職業に向かう態度を身につけさせるための課題提示によって、感覚的次元ではなく、実際に働くことの具体像を深めて、PDCサイクルを可能にし、企業人事側のいう高業績遂行能力としての「キー・コンピテンシー」における現実的、主体的な問題意識、論理的思考、関係調整力などを育てる効果があった。 | 著書 | C2 | 共著 | 聖徳大学FD紀要 | 『聖徳の教え育む技法』 | 6号 | B5版 | pp.103-114 | 12p | 西村美東士、長江曜子、清水英男、斉藤豊、齊藤ゆか、林史典 | |
299 | 2011/10/22 | 親の社会化・個人化・原点回帰の一体的プロセスモデルの設定 | 2990.pdf | 2990.txt | 子育てや関連する活動のもつ癒し効果による個人の「原点回帰」を、「自己超越」のようなレアケースとしてではなく、「普遍的成長プロセス」の一環としてとらえる必要がある。そして、親個人に「与える」だけの子育て支援では、主体的な子育ては育たない。しかし、親としての自覚や社会性をむやみに求めても、その支援は成功しない。一人一人の親が社会の形成者の一員として成長するとともに、個人としての自己の原点を守り、充実するという側面を一体的に認識する必要がある。 | その他(発表) | C4 | 単著 | 日本子育て学会大会 | |||||||
298 | 2011/3/31 | 生涯教育における「癒し」研究の展望 | 2980.pdf | 2980.txt | 本研究の前半では、個人化を社会化と一対のものとしてとらえるとともに、「癒しによる原点回帰機能」を両者の結節点として位置付けることによって、個人の社会化過程を全体的に俯瞰するプロセスモデルを設定した。後半では、学生の癒しニーズの分析から、「原点志向」と「閉鎖志向」の2つの癒し因子を見出した。このことから、「癒し志向」の特性について、「自己の原点への回帰」と「社会との窓の開閉」の2軸で分けられる4類型が示唆された。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 9号 | A4版 | pp.29-35 | 7p | ||
297 | 2010/11/27 | 生涯学習の人的交流がもつ癒し効果の可能性に関する検討 | 2970.pdf | 2970.txt | これまで、一般に、個性の伸長や社会性の涵養など、「進展=促進」が自明の前提として論じられてきた。しかし、人々の「癒し」へのニーズの高まり、「居場所」の再認識などの動向からは、「進展=促進」ではなく、「進展+回帰=促進」ととらえる方が妥当な見解のように思える。同様の方向性をもつ知見としては、道教の唱える「無為自然」、マズローが晩年に提唱した「自己超越」などが挙げられるが、学習がもつ癒し効果による個人の「原点回帰」を、より普遍的なプロセスの一環としてとらえる必要がある。 | その他(発表) | C4 | 単著 | 日本生涯教育学会研究大会 | |||||||
296 | 2010/10/17 | 社会開放型子育て観研究の展望―親の個人化と社会化に関する一体的アプローチをめざして | 2960.pdf | 2960.txt | 本研究では、次のとおり「操作的定義」を定めた 。@個人完結型=母親(もしくは父母)が自己の子育てに関する問題を(自らの範囲内で)解決するスタイル。A社会開放型=地域社会の支援・協働のもとに母親(もしくは父母)が自己及び他者の子育てに関する問題を解決するスタイル。社会開放型子育て観の観点からの質的評価を組み込んだ数量化と、気づきの過程やレベルアップに関する動態的理解により、どのようなプロセスをたどらせることによって、両者を統合した子育て観を育てることができるか検討した。 | その他(発表) | C4 | 単著 | 日本子育て学会大会 | |||||||
295 | 2010/3/31 | ユーザーニーズの把握に基づく子育て商品開発の授業実践−シミュレーション型授業の実践を中心として | 2950.pdf | 2950.txt | 需要予測と供給可能性に関する認識については、当初の学生の単純な楽観的見通しからの脱皮と、需要の問題点のチャンスとしてのとらえ直しという側面で、一定の深まりを見せた。このことから、子育て商品の企画を通した参画授業のなかには、自己の受給の認識が、現実の子育て商品市場にそぐわないことに気づき、修正する過程があったと見ることができる。しかし、今回は、「教育」のためのシミュレーションとしての参画にとどまらざるをえなかった。今後は「参画のための教育」を追究したい。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 8号 | A4版 | pp.29-33 | 5p | ||
294 | 2010/03/31 | 子育ての暗黙知に関する研究−映像解析による保育者の子育て支援行動の分析 | 2940.pdf | 2940.txt | 熟練した保育者は「場の概念」→「到達目標概念」→「手段と時間の概念」→「空間上の運動概念」という流れで活動が行われる。しかし、具体的な行動に至るまでのプロセスには省略された部分があると考えた。第一に、子どもをとらえると同時に行動に移す場面が想定された。第二に、計画化に際しては、過去のストラテジィを参照しつつ、より充実した計画化を図るのではないかとした。このようにして子育ての暗黙知を考えれば、より有益なノウハウや事実認識などの情報が逐次入手できると考える。 | 共著 | C2 | 共著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.411-422 | 12p | 森和夫、加藤敏子、西智子、津留明子、位田かづ代、西村美東士 | ||
293 | 2010/03/31 | 子育て支援文献データベース化の条件−多様な情報ニーズに対応する紐付け提案型システムをめざして | 2930.pdf | 2930.txt | 要旨文脈分析方式による文献分析が妥当であるとする一連の仮説は、一定の検証を得たと考える。しかし、検索者の非恣意性等の自由語検索の弱点を考慮すれば、子育て支援文献のデータベース化にあたっては、基本的には要旨文脈方式を採用するとともに、自由語検索の弱点を補うために、シソーラスを構築し、その活用方式を併用できるようにすることが望ましい。また、子育て情報ニーズには次の特徴があると考えられるため、検索結果の提示だけでは不十分といえる。@個人・社会等の多領域に関連するため、検索者が適切な「検索語」を設定するための基礎知識を十分にもっていることは前提にできない。A子育てスキルなど、言語化できない部分が多いため、検索結果を提示するだけでは、重要な関連情報を見逃すおそれが強い。B現在の人々の生活や社会の動向に強く影響を受けて変化するため、これに柔軟に対応した情報提供が必要になる。以上の理由から、子育て支援文献のデータベース化においては、「同義語検索」や「シソーラス検索」とは異なり、多様な情報ニーズの動向に対応して、データベースの側から「検索結果」とは異なる関連情報を「紐付け」して提案するシステムが必要と考える。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.395-410 | 16p | |||
292 | 2010/03/31 | 子育て支援インターネット・マルチメディア活用に関する研究 | 2920.pdf | 2920.txt | インターネット、マルチメディア関連については、子育て支援社会連携研究の構想原案作成段階においては、次の諸点のとおり整備したいと考えた。@地域子育て情報については、書籍や資料のほか、マルチメディアも利用できるようにする。A数台のノートパソコンを用意し、市民や学生が個人研究もできるようにする。Bインターネットによるテレビ会議システムを活用した能動的な学習ができるようにする。Cマルチスクリーンは4面分割投影もできるようにする。D無線LANにより、ノートパソコンを持ち込めばインターネットにつながるようにしておく。その結果、@大型液晶ディスプレー2台の設置により、自由自在なプレゼンテーションのほか、4人(×2組)のパソコン画面の同時表示による共同研究やワークが可能になった。AWEBポータル構築ツール「XOOPS」の活用により、情報発信や利用者同士の情報共有が容易になり、さらには「子育てコミュニティ」の活動支援も可能になった。また、そこでは、投稿メッセージだけではなく、ニュース、画像、動画、スケジュールなどのすべての情報が投稿可能になった。Bグループウェアソフト「BOXER.V」の活用により、スケジュールやアドレス等の個人情報やグループ内での共有情報などを効率よく管理することができるよう条件整備を行うことができた。(再掲) | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.391-394 | 4p | |||
291 | 2010/03/31 | クドバス活用による子育て支援社会連携研究センター事業評価に関する研究 | 2910.pdf | 2910.txt | 支援センターの機能に関する「クドバスチャート」成果を利用して、「センター評価票試案」を作成し、期待できる効果を検討した。本試案は次の効果が期待できる。@「必要度/達成度」から、事業計画における優先度を導き出すことができる。また、優先度の最低点0.2(1/5)から最高点5.0(5/1)までを5つに区切り、各機能を1から5までに分類することができる。A各機能について、1と2を灰色系、3を青系、4と5を赤系の色で棒グラフのように塗りつぶせば、可視的に「温度差」を表すことができる。B本票の右半分をセンター職員の職能により、1:できない、2:指導者がいればできる、3:一人でできる、4:工夫や改善ができる、5職員に教えることができる、の5分類で分析すれば、適正な人員配置計画や効果的な研修計画が可能になる。「利用者評価票試案」からは、次の効果が期待できる。@親の気づき過程に対する支援効果を分析的に明らかにすることができる。A支援センターの他の事業や、他団体の事業のもつ効果との比較研究の対象にすることができる。B子育て支援社会連携研究の趣旨について、回答する親の理解を得る機会になりうる。(再掲) | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.353-358 | 6p | |||
290 | 2010/03/31 | クドバスワークショップによる子育て支援社会連携研究センター機能の検討 | 2900.pdf | 2900.txt | センター機能に関する「クドバスチャート」を作成し、その成果を分析して、求められるセンター機能の全体像を検討した。その結果、第1に、「ネットワーク系」の機能の得点が最大であり、機能カードの内容から、機関間連携でもあり、人的ネットワークでもあることがわかった。また、「商品開発」の得点は低いが、ネットワーク構築のなかで実現すべき機能であると考えた。第2に、場や情報の提供など、親を直接対象とする「サービス系」の機能の得点が高い。しかし、機能カードを見ると、その一つ一つは開発的であり、親の自己形成とともに、社会的課題を意識し、よりよい社会形成を目指したものが多いことがわかる。これらは、次の「研究系」と連動するものといえる。第3に、「研究系」は、クドバスチャートでは重要度が1位(最上段に配置)とされたにもかかわらず、「系列」としては「実践研究」のみで、「仕事」も一つだけであり、得点比率は22%にすぎない。しかし、上に述べたとおり、第1の「ネットワーク系」、第2の「サービス系」の機能のほとんどは、第3の「研究系」につながっていくと考える。このことから、支援センターの「研究」は「純粋研究」ではなく、「実践」と連動して「センター オブ センター」としての役割を発揮するために行われる性格のものであると結論付けた。(再掲) | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.347-352 | 6p | |||
289 | 2010/03/31 | 子育てまちづくり政策検討の実質化の試み−佐野市における政策立案過程を通じて | 2890.pdf | 2890.txt | 推進政策に関わる文章化の作業過程において市民参画を実現しようとする場合、次の問題が生ずると考える。@市民の意見のなかには、文章全体のイメージについてのものがあり、その意見が重要であっても、現実の文章化においては反映するのが困難な場合がある。A市民のそれぞれの意見をそのまま機械的に取り入れると、文章全体の整合性に欠ける場合がある。B市民間で意見の対立があった場合、最終的には、多数決や両論併記という方法によって対処するしかない場合がある。これに対して、「佐野市生涯学習都市宣言」起草文原案の作成過程においては、次の方法によって、市民参画を一定程度実質化することができたものと考える。@ワークショップによって生涯学習推進イメージが共有でき、委員の協働作業としての文章化の成果を得ることができた。Aその成果と原案修正結果をフォローアップするための会議を開き、ワークショップに欠席した委員も含めて「原案修正」に関わる合意形成を図ることができた。B原案作成者は、フォローアップで形成された合意のほか、前年度からの協議会での検討結果も踏まえ、委員一人一人の「背後の想い」まで推察しながら、それを宣言文に反映させることができた。また、「放課後子どもプラン」ワークショップ成果の検討からは、市民としての立場や思考の自由性、多様性にもかかわらず、達成目標や構造的理解の共有が可能になることが明らかになった。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.323-344 | 22p | |||
288 | 2010/03/31 | 松戸の親子・子育て産業振興に関する研究 | 2880.pdf | 2880.txt | 松戸市内の事業者の参加を得てクドバス・ワークショップ「わが事業所ができること」を実施し、その成果から、事業所の参画を実現するための要素を抽出した。その結果、大学が中心になる事業は「子育ての専門的知識の提供」、事業者が中心になる事業は、「親子ものづくり教室」、「リトルシェフ事業」、「仕事体験教室」、「安全・防災事業」、「いのち・人・家族そして日本文化を伝える事業」、協働が求められる事業は、「あのころの心のふるさと・語り部活動」、「子育てネットワーク事業」、「心の居場所・異年齢の集まり提供」、「サイエンス・子育て産業の育成」であると考えた。また、事業者の提出した能力カードについては、「わが事業所」や自分自身がもつ、子どもたちへの教育機能を提供しようとする意志が強く表れていた。これは、事業者と親・市民との「協働」(それぞれの立場を生かした協力)の意義とともに、「共同」(同じ立場からの協力)の可能性を示すものととらえられる。(再掲) | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.185-188 | 4p | |||
287 | 2010/03/31 | 社会開放型子育て観への転換プログラムの提案−豊島区家庭教育推進員の子育てまちづくり研究活動を通して | 2870.pdf | 2870.txt | 平成20年度の学習効果測定においては、他の親や、地域、社会との関係性を強める効果は認められたものの、自己の子育てや親子関係に関する問題解決の方向を見出す効果は低かった。これに対して、平成21年度の活動は、「自分たちでできることに取り組む」を出発点として、「わが子とともにする、わが子を対象とした研究」、「豊島区長期計画と連動する研究」という2方向への転換を図るとともに、これまでの推進員による研究活動の延長線上に、「自らの仮説に対する責任をもった実践的検証」を位置付けた。これまで、一般的には、「子育て学習」支援においては、シミュレーションとしての「参画教育」が限界であり、逆に、「子育てまちづくりへの参画」支援においては、「自分の子育てに関する学習」が別扱いにされてきたと考える。これに対して、豊島区家庭教育推進員の子育てまちづくり研究活動は、第一に、自治体の行政計画等によるまちづくり計画と連動しつつ、第二に、「わが子とともに、わが子を対象として」、第三に、「自らの仮説に対する責任をもった実践的検証」を行うという意味で、「子育て学習」と「子育てまちづくりへの参画」を一体的に推進するものといえる。「個人完結型子育て学習」では、子育てに関する個人完結型の気づきが深まっていく。「交流・ワークショップ型子育て学習」では、他の親と交流することによって、より効果的に社会化が促進される。「学習参画型学習」では、学習を自ら組織する活動を通して、まちの人々や諸機関と連携することによって、社会的視野が拡大される。「まちづくり参画型学習」では、自分たちでも達成できる範囲での子育てまちづくり活動を行うことによって、社会的存在としての自己を高めていくと考える。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.163-182 | 20p | |||
286 | 2010/03/31 | 女子教育における社会化支援とその評価に関する研究−社会開放型への転換の効果 | 2860.pdf | 2860.txt | クドバス型授業によって、学生は、「一人では限界がある」が、自分が積極的に提案し、他者の「個人の事情」や「情念」(KJ法の場合)等に立ち入ることなく、しかし、積極的に推察し、交渉し、協働することによって、実用的なプロダクツを作成し、達成感を得ることができた。社会化の一定の側面で、学生の普段の生活では減少しつつある気づきのチャンスを与えたものといえよう。しかし、未来の母親に対する社会化支援という視点からは、クドバスによって得られた社会化効果については、質的には低次のものであったと考えられる。なぜなら、情念の交流ではなく、考え方、合意事項という一定の壁の中でのワークであったからである。これに対して、「幸せの瞬間」の表札付けなどは、そのワークショップの目指すものが情念も含む高次の活動であったために、学生に忌避されたものと考える。入門、導入、あるいは社会的即戦力としてのクドバスの社会化効果は認められるが、子育てや職業に必要な社会化に向けた活動としては、さらに工夫が必要と考える。共存はできても共有はできないという壁を越えさせ、他者の情念を理解し、自己の情念を伝え、共有すべき価値観を創造できる人材を育てる必要がある。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.133-144 | 12p | |||
285 | 2010/03/31 | 女子学生の社会開放型の子育て観を育む技法−出産・子育ての自己決定能力のための学習を通して | 2850.pdf | 2850.txt | 教師の指導内容と空白時間の分析等により、仮説〔クドバスを活用して女子学生自身の社会化欲求に対応したワークショップ型授業を行うことによって、「子を産む性をもつ者」として必要な社会化を効果的に促進することができる。〕を検証しようとした。クドバスの「他者との関係や職場における自己のもつべき能力の客観的な位置づけ」、「自己内対話の促進」、「課題・目標の自己設定、共同設定」という機能の面からいえば、「子を産む性をもつ者」としての女子学生の望ましい社会化を支援するためにも、効果的な技法であることは明らかである。しかし、学生の記述内容の分析においては、「能動」については、授業がAの講義型であったときのほうが多い。能動(ここでは「自分はどうするか」)に向けた気づき促進効果の面では、効果が薄かった可能性がある。子育て学習は、「問題解決のための個人学習」→「自分の子育て行動に対する気づき」→「親の会や地域社会における仲間との出会いを基礎にした集団学習」→「親の子育てまちづくりへの参画行動」と発展すると想定される。それは、「仲間づくり」→「その仲間との協働」→「社会への参画」ともいうことができ、現在の青年への社会の側の期待も、これと一致するといえよう。そして、クドバスも同様に、「社会」の一つとしての職場の抱える現実の問題を協働で解決しようとするものといえる。この点で、女子学生の「子を産む性をもつ者」としての社会化支援は、大きな困難を抱えていると言わざるを得ない。それは、出産のもつ社会的側面については、今や多くの女子青年にとって魅力のないものになってしまっていると考えられるからである。そういう状況の中、「子育てまちづくり」への参画は、出産、子育てが、社会に対しても自負できる行為として輝きを取り戻すための一つの有力な要素と考える。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.119-132 | 14p | |||
284 | 2010/03/31 | 効果的子育て学習の方法とその支援−学習過程における母親の気づきと社会化 | 2840.pdf | 2840.txt | 数種類のワークショップの手法を活用することにより、安心感と緊張感、他者への気づきと自己への気づき、学習集団内の共通性と一人一人の個別性、個人の悩みの共同解決と自己解決等の往復が母親たちに見られた。これらのペアを二項対立的にとらえるならば、どの気づきにはどの支援が効果的かという発想がなされよう。しかし、実際には、現実の気づき過程は上下を往復しながら深まることが明らかになった。効果的な支援方策のためには、個人や集団の気づき過程を把握して、必要に応じて左右の二項を往復させ、気づき過程と交差させることが適切と考える。親が、子育てに関する自他の差異や、世間でいわれる「理想の子育て」と自己の子育てとのギャップに気づいて自己否定に陥った場合、対自、対他の気づきを経るよりも、直接的に問題解決の答やストーリーを求めようとすると考えられる。これに対して、この講座で行われた「他の親との相互受容のなかでの悩みの交流」は、他者や自己への気づきを循環、深化させ、その過程のなかから自らの答を見出すための一定の効果をもつことが明らかになった。同じ悩みを抱えた学習者のなかでは、受容的雰囲気は比較的容易に形成されることがわかった。しかし、同時に、「わかる」とか「同じ」などの受容をしあうことによって、逆に対自や対家族、対社会への気づきを阻害してしまう傾向を見出した。子育て学習において、親が真に「自分なりの答を見つけた」と実感するためには、他者の子育てとの差異に関する個人の気づきを積極的に拾い上げて明確化することによって、学習者同士の共感や自他受容の質をより深いものにする必要がある。子育て学習の支援及びその研究がめざす「社会化された親」の到達像とは、このような個人の深化と一体化したものであると考える。したがって、そのための効果的な支援方法とは、「対自と対他の気づきの往復」を促進することであるといえる。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.97-118 | 22p | |||
283 | 2010/03/31 | クドバス活用による親能力確実習得プログラム研究 | 2830.pdf | 2830.txt | クドバス(CUDBAS=CUrriculum Development Method Based on Ability Structure)は1990年に開発されたカリキュラム開発手法である。クドバスによって、教育内容項目を具体的な行動目標として能率的に記述し、カリキュラムもしくは教育計画を立案することができる。指導者がいなくてもできること、また、90分程度で作業が完成することが想定されていることは、学習内容編成者にとっての実用性を保障するものであると同時に、「学習者参画によるプログラム作成」や「学習者個人の学習目標への自己関与」を可能にする道具としても注目に値すると考える。2004年度後期の社会教育主事課程授業「家庭教育と社会教育」において、クドバスを活用して学習内容を編成した。[高校生の子をもつ親の子育て能力を、「〜を知っている」(知識)、「〜ができる」(技能)、「〜の態度がとれる」(態度)の3種類の表現のいずれかで表記して、これを構造化することにより、明確な到達目標をもった効果的な学習プログラムを編成することができた。(再掲) | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.87-96 | 10p | |||
282 | 2010/03/31 | 「参画型子育てまちづくり」から見た社会開放型子育て支援研究の展望 | 2820.pdf | 2820.txt | 【研究統括としての結論】これまでのわが国においては、子育て支援が施策化された当初から、「子どもを産み育てることは、個人の自由意思に属することが尊重されるべきものである」 という考え方が強く、「閉鎖型子育てモデル」を前提とした「個人完結型子育て観」に基づくものになっていた。そのため、子育て支援は、社会形成に寄与するかどうかについて、確かな見通しのないままに、個人の「自由意思」による子育てを支援すること以外に方法は取り得なかった。これに対して、「参画型子育てまちづくり」は、同じく「個人の自由意思」によるものでありながら、社会における自己の役割を果たしつつ社会形成に関わる活動といえる。そこでは、子育て活動のもつ、仲間との交流や、まちの子育て行政との関わりを通じて社会との交流が行われる。その結果、個人を社会化させる促進要因が明瞭に示されることになる。そのプロセスと効果を明らかにすることによって、「個人完結型子育て観」と対置される「社会開放型子育て観」への転換の展望と、これをもとにした子育て支援のあり方を提示できる。 【子育て支援研究の展望】本稿は、以上の結論に基づき、「参画型子育てまちづくり」から見た「社会開放型子育て支援研究」の展望を述べたものである。第一に「社会開放型子育て観」への転換プロセスの解明とプログラム開発、第二に「社会開放型子育て観」による研究領域の拡大、第三に「子育て支援学の構築」である。ここで、原理及び関係する学問群・関係学会、歴史、分野・領域・研究対象・テーマ、研究方法・手法群などの各領域における研究を体系的に進めていく必要があるとした。最後に次のとおり研究の展望について述べた。第一は、教育学研究がつねに問題としてきた「学習者の自主的活動」と「教育のもつ目的追求活動」の二項対立を解決する糸口になる。第二は、社会参画理念を実現する道筋を明らかにする。第三は、親の子育て学習に関する統合的アプローチを進める。第四は、「子育て能力の到達目標と構造」をよりより鮮明にする。第五は、子育てに関する工学的アプローチを進める。第六は、共生社会論の現実化への取り組みの可能性である。 |
著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17〜21年度研究集録』 | A4版 | pp.1-14 | 14p | |||
281 | 2009/11/8 | 子育て支援学の学的体系の構築―聖徳大学「連鎖的参画による子育てのまちづくり」研究成果から | 2810.pdf | 2810.txt | 子育て支援学の学的体系の構築により、第一に、子育てを実践するすべての関係者に有益な情報をもたらす実学としての学問構築が期待できる。第二に、大学教育等における子育て支援者の養成における体系的カリキュラムの構築が期待できる。第三に、学的体系が確立してくると、当然、研究関心が広域化、細分化、専門分化してくる。このことは従来型研究スキームを超えた形態を求める。それは親、未来の親としての学生、子育て支援者の研究参画が、当然の帰結として現れることを意味する。 | その他(発表) | C4 | 単著 | 日本子育て学会大会 | |||||||
280 | 2009/10/10 | 保育士教育における参画型教育の意義−子育て商品ニーズの把握から商品企画までを通して | 2800.pdf | 2800.txt | 各回の課題に関する気づきを学生に短文で記述させ、これを@記述の視点(需要側か、供給側か)、A記述の内容(能動的肯定、肯定、否定、能動的否定)で分類した。@で母親の実態やニーズに関する記述を「需要視点」とし、商品提供や社会からの支援に関する記述を「供給視点」としたが、その量的変化は、各回の記述課題の設定によって影響を受ける。そのため、Aについては判断基準を設けて質的評価を行った。質問紙調査では、そのような差は発見できないと考える。 | その他(発表) | C4 | 単著 | 日本産業教育学会大会 | |||||||
279 | 2009/4/27 | 佐野市の市民参画による生涯学習推進 | 2790.pdf | 2790.txt | 2007年12月、佐野市は、生涯学習推進協議会の起草をもとに、生涯学習都市宣言を行った。宣言文は、学習によって深まった個によるまちづくり参画の意義を訴えている。同協議会は、その参画の範疇について、「挨拶から始まる社会形成」という視点から、幅広く、すべての市民が現に行っていることとしてとらえている。これを、「個人主導」としての生涯学習活動と、「社会参画」としてのまちづくり活動との連結ととらえることができる。 | その他(事典) | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 生涯学習研究e事典 | pp.1-3 | 3p | ||||
278 | 2009/3/31 | 未来の母親に対する社会化支援の方法と効果−子ども・友達・親・社会との関わり度を中心に− | 2780.pdf | 2780.txt | 評価指標は、@他者理解の方法と可能性、A自分らしさと社会性、B若者の社会関係の3点について、子ども・友達・親・社会との関わり度と自己との関係を中心に設定した。対照群の講義型授業と比較して、とくにクドバス型授業の場合に、劇的変化が見られた。クドバスの場合、@自分が提案・仲間で分類・きれいに位置づく、Aチームで考える・決める、B一人の限界と他者との関わりの意義づけを体得できるという理由から、関わり度が高まったのだと考えられる。しかし、情念レベルでの共有度については劣っていた。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学児童学研究所紀要 | 『児童学研究』 | 11号 | A4版 | pp.39-48 | 10p | ||
277 | 2009/3/31 | 「参画型子育てまちづくり活動」から見た生涯学習推進の展望 | 2770.pdf | 2770.txt | 子育てをする親という「子育ての源流(ニーズ)」としての「個人」と、子育てまちづくり活動への参画の「連鎖」の、両軸から「子育て小売店研究」を位置づける必要がある。子育て活動・子育て学習からの発想・提案によって、源流が「子育て商品開発」というかたちで市場に至り、子育て活動の中で消費・活用され、当然ながらその使用感、その良さ、その特徴によって引き出される新たなニーズが源流となる。これによって、その発想・提案が商品開発に還元される。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 7号 | A4版 | pp.39-49 | 11p | ||
276 | 2008/11/8 | 子育てまちづくり参画促進による大規模小売店及び地場産業の振興に関する研究 |
2760.pdf | 2760.txt | これまでの子育て支援学関連領域の研究においては、「まち・産業の社会形成」と「子育て及び子育て学習による自己形成」のいずれかのアプローチから結果を見ようとしてきたため、一面しか見ることができなかった。「社会開放型子育て観」をキー概念とする一体的アプローチにおける諸要素は、相互に関連し合いながら構成されている。その詳細に関する検討が、これまでの研究領域を拡大させ、われわれの研究成果を発展させる。 | その他(発表) | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 第26回大会自由研究発表 | ||||||
275 | 2008/9/30 | 市民参画を実質化する生涯学習推進の方法論(序論)−佐野市の生涯学習諸会議でのワークショップスタイルの導入と成果 | 2750.pdf | 2750.txt | 市民メンバー全員が出席して、議論を重ねて合意形成に至るという従来の活動形態は困難になっている。「生涯学習都市宣言」起草文原案作成過程においてクドバスを適用した結果、効率的にチームとしての改訂作業をすることができ、その成果は欠席者を含めたメンバー全員の合意として確認され、共有された。また、「佐野市放課後子どもプラン」策定過程においてクドバスを適用した結果、居場所機能ごとの達成目標が構造的に把握されたため、共有された目標を前提としたメニューづくりが可能になった。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 『日本生涯教育学会論集』 | 29号 | B5版 | pp.13-22 | 10p | ||
274 | 2008/4/25 | 癒しと生涯学習 | 2740.pdf | 2740.txt | 生涯学習のもつ癒し機能には、@エスケープ:緊急避難、Aオリジン:原点復帰、Bネットワーク:人的交流の3点が挙げられる。とくにBについては、異質な者同士が、共有する目的のために、対等に交流する中で、双方向のホスピタリティを実現するものということができる。癒しは個人としての充実を促進するとともに、社会化プロセスの前提としての効果をもつと考えられる。これによって、個人化と社会化は連動して促進され、自己形成と社会形成の一体化が現実化される。 | その他(事典) | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 生涯学習研究e事典 | pp.1-3 | 3p | ||||
273 | 2008/4/25 | 子育て学習の構造 | 2730.pdf | 2730.txt | 子育て学習による親能力の開発に関するプロセスは、「わが子のことをよく見る」から始まって、子育て仲間を見出し、自他への気づきを深める。さらには、自己形成へと発展し、子育てまちづくりへの参画という形に至る。このように自己形成と社会形成とが循環的、一体的に行われる。さらに、第4ステージの参画レベルのシフトアップ過程を検討することによって、子育て学習における親の社会化に関する「能力ラダー」の構造を明らかにすることができる。 | その他(事典) | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 生涯学習研究e事典 | pp.1-3 | 3p | ||||
272 | 2008/3/28 | 商工会活動から発展したふるさとの振興と後継者育成 | 2720.pdf | 2720.txt | 「生涯学習のまちづくり」の視点からは、「学びあい、支えあい」によって、市民が個人として充実し、社会の中で、つながり・広がり・深まり、社会を形成し、それが、市民一人一人の「私らしさ」や「自分さがし」に還元される展望を示すことは重要な意義をもつ。「子育てのまちづくり」の視点からは、親が、子育て仲間をつくり、子育て学習のなかで学びあい、支えあい、「子育てのまちづくり」の中で役割を果たしてこそ、わが国の少子化インパクトは軽減される。 | 著書 | C2 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『文部科学省委託事業学びあい支えあい地域活性化事業に関する調査研究報告書』 | A4版 | |||||
271 | 2008/3/28 | 「学びあい、支えあい」による自己形成と社会形成の一体化 | 2710.pdf | 2710.txt | 「生涯学習のまちづくり」の視点からは、「学びあい、支えあい」によって、市民が個人として充実し、社会の中で、つながり・広がり・深まり、社会を形成し、それが、市民一人一人の「私らしさ」や「自分さがし」に還元される展望を示すことは重要な意義をもつ。「子育てのまちづくり」の視点からは、親が、子育て仲間をつくり、子育て学習のなかで学びあい、支えあい、「子育てのまちづくり」の中で役割を果たしてこそ、わが国の少子化インパクトは軽減される。 | 著書 | C2 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『文部科学省委託事業学びあい支えあい地域活性化事業に関する調査研究報告書』 | A4版 | |||||
270 | 2008/3/21 | 「子育て学習の構造的理解序説−親の社会化支援の視点からの整理」 | 2700.pdf | 2700.txt | 第一に、学習集団に受容的雰囲気が形成され、互いに安心して自己開示を交換することが、対自、対他、対社会の気づきに対して与える効果と逆効果について、主にプロセスの視点から検討した。第二に、これまで明らかにしてきた青年たちの場合の社会化過程の研究成果に基づき、研究1で明らかにした気づき過程と、親能力に関する大学授業の研究成果とを比較して検討した。第三に、主にPTA会員による「子育てのまちづくり」への参画型学習の成果について、子育て学習グループによる親能力リスト作成に関する学習成果と比較した。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学児童学研究所紀要 | 『児童学研究』 | 10号 | A4版 | pp.1-10 | 10p | ||
269 | 2008/3/21 | 「Supporting Ideas and Methodology of Youth Socialization in Japan」 | 2690.pdf | 2690.txt | We have tried to clarify the transition of the appearance ratio of keywords about the youth socialization. There are "unchangeable themes" that should not be influenced by the "wave of the times". They are the themes about the "self-formation" such as "self-consciousness", the theme around "entrance" of the youth socialization such as friendship, association, the theme that connects "self-forming" and "community assembly" such as family, child discipline, and socialization. It is important whether these themes can take root or not. | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 6号 | A4版 | pp.43-46 | 4p | ||
268 | 2007/12/20 | 佐野JC及び柏JCにおける青少年育成活動の研究 | 2680.pdf | 2680.txt | 佐野及び柏のJC(青年会議所)の行う青少年育成活動に対して、「子育てまちづくり」の観点の導入を働きかけ、その効果を検討した。研究1では、佐野青年会議所による「夏の冒険・鉢の木むら〜つたえよう わたしのたから〜」事業に対する準備段階からの関与観察を行った。研究2では、社団法人柏青年会議所「心あるひと育成委員会」による「「地域安全マップ作り」事業に対する準備段階からの関与観察を行った。その結果、子どもたち自身が参画活動を行うことの重視が見出され、「保護者説明会」、「親の参画」などの視点が取り入れられた。また、柏青年会議所の会員自らの意識調査結果からは、被調査者である青年会議所会員が、「わが子の子育て」に取り組もうとする気持ちから、「団塊世代」への呼びかけ以上に、自分たち自身の課題として、青少年育成活動に取り組もうとする姿勢が表れていることが見出された。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.207-208 | 2p | |||
267 | 2007/12/20 | 学生による「子育て支援研究」教育効果の研究 | 2670.pdf | 2670.txt | 女子学生が、「子を産む性をもつ者」としての望ましい社会化を達成するためには、どのような授業方法が効果的であるのか。本研究では、クドバスを活用した「出産自己決定マニュアル」作成をとおして、「子育てまちづくり研究」に参画させることによる効果を検証しようとした 。その結果、クドバスの「他者との関係や職場における自己のもつべき能力の客観的な位置づけ」、「自己内対話の促進」、「課題・目標の自己設定、共同設定」という機能の面からいえば、「子を産む性をもつ者」としての女子学生の望ましい社会化を支援するためにも、効果的な技法であることが明らかになった。しかし、学生の記述分析から、能動(ここでは「自分はどうするか」)に向けた気づき促進効果の面では、効果が薄かった。「子育てまちづくり」への参画は、出産、子育てが、社会に対しても自負できる行為として輝きを取り戻すための一つの有力な要素と考える。クドバスの活用についても、それを学生たちの実際の社会参画と結びつけることによって、大きな効果を上げることが期待できる。この意味からも、市民とともに、女子学生が、クドバスなどによる協働参画型学習をとおして、研究面などから実際の「子育てまちづくり」に参画し、ひいては、出産、子育てに夢をもてる「未来の母親」として成長するよう効果的に支援する方法を明らかにする必要がある。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.187-194 | 8p | |||
266 | 2007/12/20 | 豊島区家庭教育推進員による子育てまちづくり計画策定 | 2660.pdf | 2660.txt | 豊島区家庭教育推進員の毎月の集合学習の場を利用して、推進員である母親たちに対して、各地区における「子育てまちづくり計画」の策定を指導し、その経過と成果を検討した。第1回の講演で講師主導型の「クドバス」を行った結果、「安心」、「交流」、「自然」、「楽しさ」の4要素が、初回に確認された。「学習発表会」では、各グループの「子育てまちづくり」の計画策定活動において、「地域の公園の木が生い茂っていて、見通しが悪く、子どもの安全上、問題があると判断した。そこで、初めての体験だが、行政の公園所管部署に問い合わせたところ、次の日には剪定してもらえた」という体験や気づきが報告された。「平成18年度豊島区家庭教育推進員振り返りシート集計結果」からは、各グループの活動において、「子育て仲間」としての交流、とくに「他校のお母さんとの交流」が大きな効果をもたらしていることがわかった。従来の親教育の研究において、「学習成果の社会還元」の重要性については認識されていたが、自分たちの学習成果である「提案」を現実化して社会還元としての成果に結びつけるためには、行政や関連機関との協働に向けた学習が必要になる。このことから、親の学習という自己形成の営みと、学習成果のまちづくりへの反映という社会形成の営みとが循環し、一体化して行われる動的構造を明らかにする課題を指摘した。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.159-170 | 12p | |||
265 | 2007/12/20 | 佐野市生涯学習推進における「子育てまちづくり」の検討 | 2650.pdf | 2650.txt | 佐野市生涯学習推進における答申作成過程における委員の青少年育成及び子育てのまちづくりに関する発言内容を、「社会化促進要因」の視点から逐語的に分析した。その結果、以下の4点が結論づけられた。@「まちづくり推進」という公的課題の学習において、生涯学習推進関係者のあいだでは、青少年と親の社会化不全の状況が問題視された。A社会化不全状況の解決のためには、先述の「社会化促進要因」が重要であると認識された。B「まちづくり推進」において、これらの「社会化促進要因」を活性化するための方策については、委員発言および起草結果から、「居場所」、「参画」、「仲間づくり」などに関して、実践的で有益な一定の提言が行われた。Cしかし、「地域教育力」、「家庭教育力」などに関しては、現在の「衰退」「閉塞」等の状況に対する憂慮がややもすると強く表れ、実効性のある現実的な支援方法を十分に具体的に明らかにするまでには至らなかった。平成19年度は、佐野市生涯学習推進本部が設置され、基本構想及び基本計画が策定される予定である。本研究においては、その策定過程に積極的に関わりながら、「子育てまちづくり」の施策立案のあり方について、実践的に検討していきたい。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.151-154 | 4p | |||
264 | 2007/12/20 | クドバス活用による親能力確実習得プログラム研究 | 2640.pdf | 2640.txt | クドバスを活用して学習内容を編成し、その成果の妥当性を検討した。さらに、その成果をもとに評価票を作成し、学習プログラムの実践において、その実際の効果を実証的に検討した。その成果を検討した結果、次のように結論づけた。本研究では、子育て能力を分解して、知識、技能、態度の3側面から表記し、これを構造化して、そのまま学習プログラムに反映させたのであるから、仮説で設定したように学習目標が明確化するのは当然の結果であったといえる。実際にも、学習スケジュール作成の段階にあっては、比較的容易に、テーマごとの学習目標を設定することができた。また、そこで設定された学習目標は、各回の担当者及び講師にも明確に認識されるし、他の回とは重複しないため、支援が責任をもって目的的に行われるという実践面での大きなメリットが期待できる。本研究で得られたこのような知見は、本論の冒頭で述べたような「子育て学習の内容編成作業の組織化」や「学習機会提供事業の到達目標の設定」の意義とあり方を示すものとしても有効であると考えた。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.129-136 | 8p | |||
263 | 2007/12/20 | 松戸の親子・子育て産業振興に関する研究 | 2630.pdf | 2630.txt | 松戸市内の事業者の参加を得てクドバス・ワークショップ「わが事業所ができること」を実施し、その成果から、事業所の参画を実現するための要素を抽出した。その結果、大学が中心になる事業は「子育ての専門的知識の提供」、事業者が中心になる事業は、「親子ものづくり教室」、「リトルシェフ事業」、「仕事体験教室」、「安全・防災事業」、「いのち・人・家族そして日本文化を伝える事業」、協働が求められる事業は、「あのころの心のふるさと・語り部活動」、「子育てネットワーク事業」、「心の居場所・異年齢の集まり提供」、「サイエンス・子育て産業の育成」であると考えた。また、事業者の提出した能力カードについては、「わが事業所」や自分自身がもつ、子どもたちへの教育機能を提供しようとする意志が強く表れていた。これは、事業者と親・市民との「協働」(それぞれの立場を生かした協力)の意義とともに、「共同」(同じ立場からの協力)の可能性を示すものととらえられる。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.97-100 | 4p | |||
262 | 2007/12/20 | 子育て支援インターネット・マルチメディア活用に関する研究 | 2620.pdf | 2620.txt | インターネット、マルチメディア関連については、子育て支援社会連携研究の構想原案作成段階においては、次の諸点のとおり整備したいと考えた。@地域子育て情報については、書籍や資料のほか、マルチメディアも利用できるようにする。A数台のノートパソコンを用意し、市民や学生が個人研究もできるようにする。Bインターネットによるテレビ会議システムを活用した能動的な学習ができるようにする。Cマルチスクリーンは4面分割投影もできるようにする。D無線LANにより、ノートパソコンを持ち込めばインターネットにつながるようにしておく。その結果、@大型液晶ディスプレー2台の設置により、自由自在なプレゼンテーションのほか、4人(×2組)のパソコン画面の同時表示による共同研究やワークが可能になった。AWEBポータル構築ツール「XOOPS」の活用により、情報発信や利用者同士の情報共有が容易になり、さらには「子育てコミュニティ」の活動支援も可能になった。また、そこでは、投稿メッセージだけではなく、ニュース、画像、動画、スケジュールなどのすべての情報が投稿可能になった。Bグループウェアソフト「BOXER.V」の活用により、スケジュールやアドレス等の個人情報やグループ内での共有情報などを効率よく管理することができるよう条件整備を行うことができた。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.51-52 | 2p | |||
261 | 2007/12/20 | 子育て支援関連文献データベース化及び活用に関する研究 | 2610.pdf | 2610.txt | 「青少年問題に関する文献データベース」により、1990年1月から2002年3月までに発行された関連文献で筆者が担当したドキュメンテーション3430件から、「子育て支援」、「親子」を検索した結果、文献総数3430件のうち、題名からのヒット数10、要旨からのヒット数56となった。このように、「子育て支援」ヒット文献については数は少ないものの、最初の1992年のヒット文献「子育て支援のための新たな児童福祉・母子保健施策のあり方について(答申)」(東京都児童福祉審議会、1992年11月)を見ると、「子育て支援」の理念とは、「子どもを産み育てることは、個人の自由意思に属することが尊重されるべきものである」としつつ、「行政は都民が希望と喜びをもって子どもを産み育てたいという動機づけになるような基盤づくりと、子どもを産み育てたいと希望する人々への支援策を行うものである」というものであった。このように、「子育て支援」ヒット文献については数は少ないものの、公開された知見を継承、発展させる文献データベース活用の意義が大きいことが明らかになった。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.21-24 | 4p | |||
260 | 2007/12/20 | クドバス活用による子育て支援社会連携研究センター事業評価に関する研究 | 2600.pdf | 2600.txt | 支援センターの機能に関する「クドバスチャート」成果を利用して、「センター評価票試案」を作成し、期待できる効果を検討した。本試案は次の効果が期待できる。@「必要度/達成度」から、事業計画における優先度を導き出すことができる。また、優先度の最低点0.2(1/5)から最高点5.0(5/1)までを5つに区切り、各機能を1から5までに分類することができる。A各機能について、1と2を灰色系、3を青系、4と5を赤系の色で棒グラフのように塗りつぶせば、可視的に「温度差」を表すことができる。B本票の右半分をセンター職員の職能により、1:できない、2:指導者がいればできる、3:一人でできる、4:工夫や改善ができる、5職員に教えることができる、の5分類で分析すれば、適正な人員配置計画や効果的な研修計画が可能になる。「利用者評価票試案」からは、次の効果が期待できる。@親の気づき過程に対する支援効果を分析的に明らかにすることができる。A支援センターの他の事業や、他団体の事業のもつ効果との比較研究の対象にすることができる。B子育て支援社会連携研究の趣旨について、回答する親の理解を得る機会になりうる。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.17-20 | 4p | |||
259 | 2007/12/20 | クドバスワークショップによる子育て支援センター機能の検討 | 2590.pdf | 2590.txt | センター機能に関する「クドバスチャート」を作成し、その成果を分析して、求められるセンター機能の全体像を検討した。その結果、第1に、「ネットワーク系」の機能の得点が最大であり、機能カードの内容から、機関間連携でもあり、人的ネットワークでもあることがわかった。また、「商品開発」の得点は低いが、ネットワーク構築のなかで実現すべき機能であると考えた。第2に、場や情報の提供など、親を直接対象とする「サービス系」の機能の得点が高い。しかし、機能カードを見ると、その一つ一つは開発的であり、親の自己形成とともに、社会的課題を意識し、よりよい社会形成を目指したものが多いことがわかる。これらは、次の「研究系」と連動するものといえる。第3に、「研究系」は、クドバスチャートでは重要度が1位(最上段に配置)とされたにもかかわらず、「系列」としては「実践研究」のみで、「仕事」も一つだけであり、得点比率は22%にすぎない。しかし、上に述べたとおり、第1の「ネットワーク系」、第2の「サービス系」の機能のほとんどは、第3の「研究系」につながっていくと考える。このことから、支援センターの「研究」は「純粋研究」ではなく、「実践」と連動して「センター オブ センター」としての役割を発揮するために行われる性格のものであると結論付けた。 | 著書 | C2 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業社会連携研究推進事業(研究代表者 松島鈞) | 『連鎖的参画による子育てのまちづくりに関する開発的研究 平成17・18年度研究集録』 | A4版 | pp.11-16 | 6p | |||
258 | 2007/12/20 | 「学生による子育て支援研究」の方法と効果−学生の社会化支援の視点から | 2580.pdf | 2580.txt | 学生に研究をさせることによって、他者への関心、自他への信頼感、チームワークなどの一定の側面においては、彼らの社会化のための、効果的な気づきを促進するということについて確かめることができた。同時に、研究をするということのもつ難しさや、現実の職業の場の厳しさなど、いくつかの阻害要因も明らかになった。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学FD紀要 | 『聖徳の教え育む技法』 | 2号 | A5版 | pp.53-68 | 16p | ||
257 | 2007/11/10 | 「市民参画を実質化する生涯学習推進の方法論」 | 2570.pdf | 2570.txt | 今後の生涯学習やまちづくりの推進において、多様な市民が参画するようになった場合、メンバー全員が出席して、議論を重ねて合意形成に至るという従来の活動形態は困難になってくると考える。「生涯学習都市宣言」起草文原案作成過程においてクドバスを適用した結果、効率的にチームとしての改訂作業をすることができ、その成果は欠席者を含めたメンバー全員の合意として確認され、共有された。 | その他(発表) | C2 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 第28回大会自由研究発表 | ||||||
256 | 2007/3/31 | 参画能力獲得から参画目標達成へ−青少年の社会化支援研究の視点から | 2560.pdf | 2560.txt | 狛プーの仲間関係がもつメンテナンス効果は、若者の社会化にとって特有の効果をもっている。しかし、それ以上に「やる気の出るおもしろいものにする」ためには、実際に社会に対して目に見えるかたちで成果を挙げるために、目標を立てて、その課題を達成すること、すなわちパフォーマンスが重要である。そのために「同心円型集団」による運営を提起したい。一人一人のもつ集団への距離感の差は大いにありえるし、それは受容されるのだが、中心にある目的は明示され、共有される。これが、「居場所における自己形成」と、「参画による社会形成」の一体化を可能にすると考える。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成18年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.44-49 | 6p | |||
255 | 2007/3/31 | 現代青少年に関わる諸問題とその支援理念の変遷−社会化をめぐる青少年問題文献分析 | 2550.pdf | 2550.txt | キーワードに関して、文脈まで含めて細部にわたり分析した。その分析を通して、社会化支援理念が、青少年個人の即自、対自己、対他者、対社会の気づきにどう対応しようとしてきたかを検討した。その結果、その変遷過程に一定の特徴を見いだし、より効果的な支援方策のための知見を得た。方法論に関しては、個人化と社会化の統合的支援や、自己形成と社会形成の一体化の実現に向けた有益な知見を得た。成果公開の内容と方法の改善については、社会化効果の測定や、より効果的な施策・事業展開のための計画策定の指標について、また、経験知に関する他メディアの活用等について明らかにした。 | 著書 | C4 | 共著 | 科学研究費基盤研究(C)(課題番号17530588)研究成果報告書(研究代表者) | A4版 | 331p | 331p | ||||
254 | 2007/3/28 | まちづくり推進における青少年と親の社会化支援方策−佐野市生涯学習推進基本構想作成過程からの検討 | 2540.pdf | 2540.txt | 中間答申作成過程における委員の青少年育成及び子育てのまちづくりに関する発言内容を分析し、次の点が明らかになった。@「まちづくり推進」という公的課題の学習において、青少年と親の社会化不全の状況が問題視された。A「まちづくり推進」において「社会化促進要因」を活性化するための、「居場所」、「参画」、「仲間づくり」などの重要性が認識された。B「地域教育力」、「家庭教育力」などに関しては、閉塞感が強く、実効性のある現実的な支援方法までには至らなかった。「まちづくり推進」における青少年と親の社会化過程に関する構造的理解のもとに、その支援方策を明らかにする必要がある。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 5号 | A4版 | pp.17-37 | 21p | ||
253 | 2006/12/20 | 「出産・子育ての自己決定能力」を育む大学授業の方法と効果−女子学生(未来の母親)の社会化を支援する技法 | 2530.pdf | 2530.txt | 「クドバスを活用して女子学生自身の社会化欲求に対応したワークショップ型授業を行うことによって、子を産む性をもつ者として必要な社会化を効果的に促進することができる」という仮説を設定し、その授業の過程を検討した。その結果、「他者との関係や職場における自己のもつべき能力の客観的な位置づけ」、「自己内対話の促進」、「課題・目標の自己設定、共同設定」という機能の面での効果が明らかになった。「能動」については、気づき促進効果は少なかった。出産のもつ社会的側面については、今や多くの女子青年にとって魅力のないものになっている。女子学生が「子育てまちづくり」に参画し、出産、子育てに夢をもてる「未来の母親」として成長するよう、その社会化を支援する必要がある。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学FD紀要 | 『聖徳の教え育む技法』 | 1号 | A5版 | pp.31-49 | 19p | ||
252 | 2006/7/31 | 構造的理解に基づく子育て学習の支援のために−子育て支援学習における学生の社会的視野拡大の事例からの検討 | 2520.pdf | 2520.txt | 女子学生に子育て支援に関するグループ研究による学習を行わせ、その成果と学習過程における記述に表れた気づきを分析した。その結果、「自己への主体的関わり」→「他者との交流」→「社会への主体的関わり」という発展過程が示された。このような仲間や他者との出会いや交流を契機とした社会的視野の拡大過程は、親の子育て学習と共通する。「問題解決のための個人学習」→「自分の子育て行動に対する気づき」→「親の会や地域社会における仲間との出会いを基礎にした集団学習」→「親の子育てまちづくりへの参画行動」という親の子育て学習の発展過程に関する構造的理解のもとに、親や学生の学習を支援する必要がある。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 『日本生涯教育学会論集』 | 27号 | A4版 | pp.51-60 | 10p | ||
251 | 2006/3/31 | 「おうちとしての狛プー」と社会参画能力獲得支援の関係−青少年の社会化支援研究の視点から | 2510.pdf | 2510.txt | 「社会参画能力獲得支援機能」を効果的に発揮する「居場所」の意義と方法を明確にしたい。そのためには、次の作業が有効と考える。@社会のなかで充実して生きていくために必要と考える能力を、各人が具体的に記述する。Aこれをリスト化して、構造的に把握する。Bそこで明示された個々の獲得能力目標を確実に達成するプログラムを作成する。それぞれの月ごとのプログラムも、獲得能力目標達成に向けて目的意識的に取り組む。達成度も目標が明示されているので、これをもとに的確に評価する。このような能力獲得は、個人主義の観点からも魅力があると考える。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成17年度青年教室活動記録』 | A4版 | |||||
250 | 2006/3/31 | 学生の社会化支援の観点に立った「子育て支援」教育の研究−「連鎖的参画による子育てのまちづくり」研究の一環として | 2500.pdf | 2500.txt | 2005年度後期、聖徳大学学部1年生に、親の子育て研究、親の会研究、自由課題研究を行わせ、その社会化効果を次のとおり検討した。@研究への参画により、「おもしろいから研究する」という主体的な姿勢に転換できる。A特定の目的のもとに自主的に交流することにより、ネットワーク社会における人的交流能力が育つ。B広い視野から自己の職業や生活を見るため、社会のなかでの自己の位置を客観的に認識し、それをもとに行動する力を育てる。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 4号 | A4版 | pp.49-62 | 14p | ||
249 | 2006/3/31 | 「五感をとおしてちがいを楽しむワークショップ」のすすめ | 2490.pdf | 2490.txt | コミュニケーションの「氷山モデル」に基づき、青少年の「表層の言葉」のみに引きずられることなく、彼らの「背後の思い」に気づき、「準拠枠組」を理解する必要がある。そのためには、各自の異なる体験が異なる身体や五感によって受けとめられて形成され、また、身体や五感を伴って交流されるワークショップの意義は大きい。青少年が求めるストロークは、両面価値の理解とそれが受容される「居場所」において実現される。そのことにより、青少年に対して、「してあげる・してもらう」能力の回復、支持的風土の交友関係へのシフトアップ、社会参画の基礎的能力獲得の支援が可能になる。 | 著書 | C4 | 単著 | 神奈川県立青少年センター | 『青少年とのよりよいコミュニケーションのための手引書』 | A4版 | pp.2-9 | 8p | |||
248 | 2006/3/1 | 社会の中でより充実する「私らしさ」をめざして−新佐野市生涯学習推進基本構想検討始まる | 2480.pdf | 2480.txt | 新佐野市の生涯学習推進協議会の審議は次の点で意義深い。@合併によって、それまで旧市町に存在していた生涯学習資源や先進的取り組みが埋没せず、広域交流によって共有されるようになる。A「私」の充実から、さらに「社会に参画してまちをつくる私」の充実へと発展させることができる。B形式的な協議と機械的な分業による起草を避け、ワークショップ型の協議を進めている。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 61巻2号 | B5版 | pp..60-63 | 4p | ||
247 | 2005/10/29 | 子育て学習の構造的理解と支援−「子育てのまちづくり」検討のための仮説の設定 | 2470.pdf | 2470.txt | サロン型学習に終始していては、問題解決に向けたワークショップ型学習への発展にはつながりにくい。子育て学習支援者は、親の気づきをより構造的に理解し、サロン型学習がより気づきを深めるワークショップ型学習に発展、深化するよう、効果的な指導行為を介在させる必要がある。そこで、親の気づき過程や、親能力の構造的把握の方法について検討し、クドバスの効果的活用のためには、「自信の獲得に関する自己評価」「統合的能力を育成するプログラム」が有効であるという仮説を提起した。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 第26回大会自由研究発表 | ||||||
246 | 2005/9/23 | 日本の生涯学習フェスティバルの現状と課題 | 2460.pdf | 2460.txt | 日韓の参加者層として高齢者への偏りが見られる。両国の少子化ダメージを縮小することに貢献するよう生涯学習フェスティバルを運営するためには、「聖徳大学子育て支援社会連携研究」における子育て支援や青年の社会参加促進の視点が求められよう。日本では、国の支援のもとに全国フェスティバルが開催された後、その地域のフェスティバルが独自に開催される事例が多い。国は、このような傾向を助長するよう配慮する必要がある。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 韓国平成教育連合会 | 研究者大会発表 | ||||||
245 | 2005/9/17 | 青少年文献分析の意義と枠組−現代青少年の社会化支援の視点から | 2450.pdf | 2450.txt | 科研費(研究成果公開促進費)「青少年問題に関する文献データベース」の研究成果、2005年度からの科研費「現代青少年に関わる諸問題とその支援理念の変遷−社会化をめぐる青少年問題文献分析」(基盤研究C)の研究経過、自らのワークショップ型授業の研究で得た知見をもとに、社会化支援の視点からの青少年文献の分析枠組を提起した。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 青少年育成学会 | 第6回研究集会発表 | ||||||
244 | 2005/8/31 | 創年と情報−コーホート分析の視点による創年のIT活用の展望 | 2440.pdf | 2440.txt | 今後の創年にとって、デジタル・ディバイド等の内実を明らかにするためには、「40歳以上」という「年齢効果」の検討だけでは不十分である。そこで、戦後出生モデルの出生コーホートを分析し、「キャッチアップと対抗文化の両面価値に生きた10代」「異議申し立ての時代に生きた20代」「30代になってからマイコンやテレビゲームブーム」「40代に職場OA化、50代にネットワーク化の波」として理解できた。これに基づき、創年のIT活用の展望として、ツールとしての割り切り、交流と学びのネットワークとしての活用について提起した。 | 著書 | C1 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業学術フロンティア推進事業 | 『創年学−中高年の新しい生き方の創造』 | A4版 | pp.53-66 | 14p | 聖徳大学生涯学習研究所 | ||
243 | 2005/3/31 | 青少年問題に関する文献集第35巻 | 2430.pdf | 2430.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「文化」 | ||||
242 | 2005/3/31 | 青少年問題に関する文献集第35巻 | 2420.pdf | 2420.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「生涯学習・社会教育」 | ||||
241 | 2005/3/31 | 青少年問題に関する文献集第35巻 | 2410.pdf | 2410.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「社会」 | ||||
240 | 2004/3/31 | 合併時代に向けた南淡町のまちづくりに関わる市民活動と生涯学習の事例研究 | 2400.pdf | 2400.txt | 本稿の構成は次のとおりである。1南淡町の状況分析、2三原郡における市町合併の概要と住民意識の分析、3南淡町コミュニティ・カレッジの成果と合併に向けた課題、4「若者版エンデ・ワールド2003in南淡」の事例研究、5コミュニティ活動及び生涯学習活動を行う市民へのインタビュー調査。3では、調査結果や担当者の自己評価を分析し、目的・目標の明確化、それに基づいたプログラムの一貫性と計画性の確保、年度を越えての戦略化等の必要を指摘した。 | 著書 | C1 | 単著 | 文部科学省生涯学習政策局「生涯学習施策に関する調査研究」委託事業 | 『合併時代のコミュニティにおける市民活動とその支援方策に関する研究』 | A4版 | pp.69-140 | 72p | NPO法人全国生涯学習まちづくり協会 | ||
239 | 2005/3/31 | 若者にとっての地域 | 2390.pdf | 2390.txt | 以前の自著「チ・イ・キなんかが若者の居場所になるの?」の内容を吟味した後、「Y世代の登場」について次のように述べた。X世代の若者たちが地域から「巣立っていこう」としたのに対して、Y世代の若者たちは少子化社会の中でちやほやされて育ってきた可能性がある。「地域が好き」で「巣立つ意志の弱い」若者像が生まれているとしたら、それは歓迎すべきことではない。「群れから一匹で飛び出す」という若者の社会化能力獲得の支援が重要である。 | 著書 | C1 | 単著 | 私立大学学術研究高度化推進事業学術フロンティア推進事業 | 『少子社会における子どものための地域活動の展開』 | A4版 | pp.49-55 | 17p | 聖徳大学生涯学習研究所 | ||
238 | 2005/3/31 | 居場所としての狛プーと個人の社会化・自立 | 2380.pdf | 2380.txt | 青年教育における居場所は、「あるがままの自分が歓迎されるサンマ」、つまり今盛んにその必要が叫ばれている「居場所」から、それを出発点とした「個人の社会化」へと発展させる必要がある。また、治療的なものではなくて、ごく「普通に」見える若者だが、自分が傷つくことだけでなく、相手を傷つけることも恐れるような若者たちのための居場所である。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成16年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.34-41 | 8p | |||
237 | 2005/3/9 | クドバスを活用した子育て学習の内容編成−高校生の子をもつ親のために− | 2370.pdf | 2370.txt | 「職業能力分析」の手法を援用することにより、高校生の子をもつ親に求められる能力を分解してとらえた上でこれを構造化し、各科目の到達目標及び全体の「仕上がり像」が明示化された学習内容を編成して、学習プログラムを作成した。その結果、学習スケジュール作成の段階にあっては、比較的容易に、テーマごとの学習目標を明確に設定することが可能であることが明らかになった。 | 著書 | C2 | 単著 | 聖徳大学生涯学習研究所紀要 | 『生涯学習研究』 | 3号 | A4版 | pp.41-54 | 14p | ||
236 | 2004/3/31 | 提言−高齢者の生きがい対策と人材活性化の方向 | 2360.pdf | 2360.txt | 聖徳大学オープンアカデミー受講者へのアンケート調査結果から、高齢者の「学習・社会参加」活動ニーズのなかに、「深まり、広がり、つながり、深まる」という循環作用の可能性を見いだした。また、高齢者理解について述べた上で、「潜在的学習・参加ニーズ」への気づき、「学習中毒状態」から「参加・参画状態」への転換、「個人が消えない」学習と参加の仲間関係を創り出す高齢者支援のあり方について提言した。 | 著書 | C1 | 単著 | 聖徳大学学術フロンティア推進事業 | 『高齢者の生きがい対策と人材活性化に関する研究』 | pp.183-196 | 14p | 聖徳大学学術フロンティア推進事業 | |||
235 | 2004/3/31 | 青少年問題に関する文献集第34巻 | 2350.pdf | 2350.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「文化」 | ||||
234 | 2004/3/31 | 青少年問題に関する文献集第34巻 | 2340.pdf | 2340.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「生涯学習・社会教育」 | ||||
233 | 2004/3/31 | 青少年問題に関する文献集第34巻 | 2330.pdf | 2330.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「社会」 | ||||
232 | 2004/3/31 | 若者の友人関係の類型と社会化支援 | 2320.pdf | 2320.txt | 神戸・杉並の約1000人の若者の回答から、友人関係に対する態度を横軸に、「自分らしさ」に対する考え方を縦軸にして4領域を設定して検討した結果、各類型に応じた社会化支援の必要が導き出された。しかし、社会的能動/受動との関連については、上のような鮮明な有為差が出なかったことから、個人として深まり充実する「個人化」と、「社会化」との統合的支援の必要を結論づけた。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 基盤研究(A)(1))(研究課題番号13301011) | 平成13・14・15年度科学研究費研究成果報告書『都市的ライフスタイルの浸透と青年文化の変容に関する社会学的分析』 | pp.148-159 | 12p | 研究代表者高橋勇悦 | |||
231 | 2004/3/31 | 社会化支援としての青年教育 | 2310.pdf | 2310.txt | 生涯学習社会における「水平異質共生」のなかでの「共生トレーニング」による現代青年の成長・自立、限定された居場所から無限定世界への巣立ちまでの意義を指摘した。さらに、「入り口から仕上げまでの社会化支援」として、現実社会での効果を測定する指標の設定を提起した。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成15年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.50-52 | 3p | |||
230 | 2004/3/31 | 学生の社会化を支援する大学授業の方法論 | 2300.pdf | 2300.txt | 1授業における双方向要素の効果、2社会からの青少年の社会に関する要請の近年の動向に関する年次ごとの文献分析及び大学教育の対応、3社会化に関する学生の記述内容の分析と、「自分らしさ」に関する意識との関連による類型化について述べた上で、質問紙調査の結果から、学生の社会化類型に応じた望ましい大学授業の方法に関する仮説を検討した。 | 著書 | C2 | 単著 | 徳島大学 | 大学教育研究ジャーナル | 1号 | A4版 | pp.1-19 | 19p | ||
229 | 2003/12/1 | 人と学びのネットワークとしての情報教育 | 2290.pdf | 2290.txt | 本稿の構成は次のとおりである。1人生や生活上の課題と密接に関連し、人と人とをつなげるコンピュータ、2言語能力を育てるコンピュータ活用、3若者の「自分らしさ」願望に対する情報科学の授業、4ワークショップ型授業におけるコンピュータ活用の効果、5学生同士のコンピュータによるコミュニケーションに対する教師の指導のあり方(即自の段階、対自己の段階、対他者の段階、対社会の段階)、6ネットワークにおける支持的風土形成の重要性、7「いつ・どこ・だれ・なに」の生涯学習と情報インフラ整備。 | 著書 | C4 | 単著 | 徳島大学高度情報化基盤センター | 『広報』 | 9巻 | A4版 | ||||
228 | 2003/11/30 | 青少年施設における社会化言説と今後の課題−青少年文献データベースを活用した調査研究 | 2280.pdf | 2280.txt | 1個性化と社会化に関わる青少年文献の量的動向 2わが国の青少年施策における社会化言説 3青少年援助としての社会化機能 4教育における「個人化」機能 5社会化願望と社会化圧力とのミスマッチ 6今後の社会に求められる社会化言説の課題 |
その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 第24回大会自由研究発表 | ||||||
227 | 2003/7/31 | 学習ニーズの動向とプログラム提供のあり方 | 2270.pdf | 2270.txt | 調査結果から、受講者は第1に、自己の研究や学習の中で、自己に閉塞するだけでなく、他方でしなやかなネットワークを求めている。第2に、社会とつながることを求めている。第3に、他者や社会に役立ちたいと思っている。多くの人々が、生涯学習、とりわけ集団学習のもつ特性から、学習成果の活用や社会貢献を求めるようになると考えられる。 | 著書 | C2 | 単著 | 徳島大学大学開放実践センター | 『徳島大学大学開放実践センター紀要』 | 14巻 | B5版 | pp.29-38 | 10p | ||
226 | 2003/7/1 | 地域は大学に何を求めているか | 2260.pdf | 2260.txt | 大学全体にオープンマインドが求められる。それは、地域活動の楽しさを大学に引き込む楽しいものである。また、学生をきちんと教育することが地域の立場からも求められている。男女共生教育、郷土史教育、そして社会に対して品質保証できる教育が求められる。大学が、地域の人々と常日頃、交流し、相互関与を積極的に進めることによってこそ、大学の教育・研究活動自体も一段と深まるといえる。 | その他(対談) | C4 | 単著 | 徳島大学 | 『徳大広報』 | 112号 | A4版 | pp.1-4 | 10p | ||
225 | 2003/6/28 | 徳島の社会教育 | 2250.pdf | 2250.txt | 徳島における自己決定活動のための恵まれた条件及び自己決定活動の阻害要因について考察した。徳島県民カレッジの課題として、社会教育の市町村中心主義と、生涯学習の広域性及び個人性の矛盾を指摘した。さらに、地方都市における公民館運営体制のあり方や所得水準の低い地方の課題について検討した。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本社会教育学会 | 中国四国大会 | ||||||
224 | 2003/4/18 | 青少年教育施設の活動・経営をめぐる問題 | 2240.pdf | 2240.txt | 青少年教育施設の基本的性格、歴史をたどり、宿泊型施設における指導性と専門性の困難、青少年教育施設に求められる個人化/社会化機能等について述べている。また、「団体宿泊訓練への新たな理解」として、「究極的な主体はあくまでも個人であり、その個人化は、敬遠されるどころか、より望ましい社会化につながるものとして歓迎され、支援される」よう主張している。 | 著書 | C1 | 単著 | 学文社 | 『生涯学習の計画・施設論』 | A5版 | pp.153-167 | 15p | 鈴木眞理編 | ||
223 | 2003/4/1 | 居場所づくりと青少年育成の考え方 | 2230.pdf | 2230.txt | 個人化と社会化とを統合的に進めるよう配慮することが、若者のニーズに的確に応えることにつながる。そのためには、居場所をとおして得られる「気づき」の構造を理解し、支援する必要がある。即自から対自へ、対自から対他へと気づきが促される過程とともに、対他から再び対自や即のより深い気づきへと循環する過程が重要である。 | 著書 | C3 | 単著 | 青少年問題研究会(総務庁青少年対策本部編集協力) | 『青少年問題』 | 50巻4号 | A5版 | pp.54-56 | 3p | ||
222 | 2003/3/31 | 青少年問題に関する文献集第33巻 | 2220.pdf | 2220.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「文化」 | ||||
221 | 2003/3/31 | 青少年問題に関する文献集第33巻 | 2210.pdf | 2210.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「生涯学習・社会教育」 | ||||
220 | 2003/3/31 | 青少年問題に関する文献集第33巻 | 2200.pdf | 2200.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | A4版 | 国立オリンピック記念青少年総合センター | 「社会」 | ||||
219 | 2003/3/31 | 再び狛プーの個人化/社会化機能について | 2190.pdf | 2190.txt | 社会化に向けた切実なニーズをもちながらも、「自分らしく生きたい」という願いとぶつかり、そこで葛藤する若者たちに対して、青少年教育は「やりたいこと」を実現しようとする彼らの意思と、社会化に向けた成長を、より肯定的に評価する必要がある。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成14年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.50-52 | 3p | |||
218 | 2003/1/31 | 最近の若者の労働観と生き方を考える−日本産業教育学会第43回大会ラウンドテーブル報告 | 2180.pdf | 2180.txt | 3人の登壇者は「定職に就く」ことを絶対視する考え方に異議を申し立て、「やりたいこと」を求めて生きていくことを大切にした。その議論を通して「主体的フリーター」の存在が浮かび上がってきた。今後の産業教育は、「定職」にこだわることなく、「主体的フリーター」をも包含したところに「望ましい到達像」を設定する必要がある。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本産業教育学会 | 『産業教育学研究』 | 33巻1号 | A4版 | pp.20-25 | 6p | ||
217 | 2002/12/1 | 青少年の居場所−社会化と個人化を意図的・統合的に進める公民館の教育機能 | 2170.pdf | 2170.txt | 多くの学生が就職をはじめとする自己の社会化を、自らの課題として真剣にとらえようとしている。社会化という教育的意図がむしろ積極的に発揮されることが求められている。ただし、それは、現代青年のニーズやその構造に対する的確な理解に基づいて行われることが重要である。居場所づくりにおいても個人化と社会化を統合的に進めるための検討が必要である。 | 著書 | C3 | 単著 | 全国公民館連合会 | 『月刊公民館』 | 547号 | B5版 | pp.12-16 | 5p | ||
216 | 2002/11/17 | 青少年文献データベース構築に向けた構想と課題−青少年教育研究の視点から | 2160.pdf | 2160.txt | 関連文献データを全体的に把握し、それを電子化することによって、活用の範囲が飛躍的に広がることが期待できる。そのことによって、次の3点の解明に役立てることができよう。(1)青少年問題の動向に対する従来の施策立案の問題点。(2)打ち出された施策と、その実践としての教育プログラムや研究成果との関連。(3)今日の青少年問題に真に対応できる施策及び教育プログラムのあり方。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 第23回大会自由研究発表 | ||||||
215 | 2002/9/30 | 青少年施策の進展に対応する施設経営の動向−90年代の関連文献の分析から | 2150.pdf | 2150.txt | [ときの青少年教育施策が次々と迫ってくるため、青少年教育施設はその対応と成果の開示に追われ、施策の理念に現代青年の価値観を反映させた実践の展開がおろそかになっている]という仮説を設定し、青少年教育施設に関する90年代の文献を分析した。その結果、@受け身の自己都合の発想からの脱却、A公立施設の施策との相互疎外の解消、B国立施設の先導性の保持、C実践・研究の充実とその成果の開示・流通の必要を提起した。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 『日本生涯教育学会論集』 | 23号 | B5版 | pp.85-92 | 8p | ||
214 | 2002/7/13 | 大学授業における学生の社会化過程の類型−個人化と社会化の相互関係に着目して | 2140.pdf | 2140.txt | 「自分らしさを守り育てることと、社会性を身につけることはどういう関係にあるか」について学生54人の文章表現を集約し、T主観的自分らしさ優先型、U自己抑圧としての社会化型、V自分らしさの基盤としての社会化型、W社会化・自分らしさ相互好循環型に整理した。それぞれの類型による社会化過程の特徴を把握し、個人化がより深く実現される社会化を効果的に支援する方策を検討しなければならない。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 大学教育学会 | 第24回大会自由研究発表 | ||||||
213 | 2002/6/30 | 青少年施設の居場所機能−90年代の青少年問題関連文献の分析から | 2130.pdf | 2130.txt | 440件の文献のうち、要旨に「居場所」という語を含む文献数は8件(1.8%)であった。全文献では43件(1.7%)であり、比率はさほど変わらなかった。8件のうち6件が公立施設に関わるものであり、「公立優位」といえる。「国際」に関する文献の分析からも、それが日常的に行われることによって、わが国やアジア、他国の青少年にとって青少年施設が「居場所」になりうるのだと考えられる。 | 著書 | C2 | 単著 | 徳島大学大学開放実践センター | 『徳島大学大学開放実践センター紀要』 | 13巻 | B5版 | pp.73-81 | 8p | ||
212 | 2002/3/31 | 個人化を実現するための狛プーの社会化機能 | 2120.pdf | 2120.txt | 狛プーは本来の「社会化」という教育機能を発揮してきたからこそ、非現実的な「自分らしさ」崇拝の現代において希少価値を有している。狛プーをとおして、公民館の一室がマイルームを突き抜けて「自分らしさ」を他者に発信するトレーニングの場として機能してきた。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成13年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.49-50 | 2p | |||
211 | 2002/3/31 | 青少年問題に関する文献集第32巻 | 2110.pdf | 2110.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 文部科学省スポーツ・青少年局 | A4版 | 文部科学省スポーツ・青少年局 | 「文化」 | ||||
210 | 2002/3/31 | 青少年問題に関する文献集第32巻 | 2100.pdf | 2100.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 文部科学省スポーツ・青少年局 | A4版 | 文部科学省スポーツ・青少年局 | 「社会」 | ||||
209 | 2002/3/31 | チャット及び電子掲示板システムを導入した学生間交流授業の実践 | 2090.pdf | 2090.txt | 今回の授業では、コンピュータを介して匿名性を保障されても、コミュニケーションの苦手意識自体が解消されるわけではないことが示された。他方で、「内面性」「社会性」に関わる話題の展開に関しては、一定の側面からはコンピュータの導入の効果があった。教師は、この効果をよりいっそう意識的に活かすことによって、共感や信頼能力を培うことが必要である。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 科学研究費特定領域「衛星利用の遠隔授業・日本語教育と社会人教育の効率化に関する基礎的研究」報告書 | A4版 | pp.15-17 | 3p | 光田基朗他 | |||
208 | 2001/11/23 | 現代青年の価値観の変化に対応した青少年教育の動向−10年間の青少年問題関連文献の分析から− | 2080.pdf | 2080.txt | 1990年代の青少年文献から青少年施設に関する文献を抽出し、キーワード分析などの実証的検討を通して、その動向や課題を明らかにした。200近い公立施設が設置されているにもかかわらず、その実践や研究の成果公表は30に満たない国立施設に頼っていた。成果公表、「生きる力」の開発的取組など、国立青少年施設の先導的役割が明らかになった。全国的に推進された青少年教育施策が公立施設にまでは十分には届かなかった。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 第22回大会自由研究発表 | ||||||
207 | 2001/6/30 | 親子関係における気づき過程とその支援−公開講座による子育て支援の実践 | 2070.pdf | 2070.txt | 「本研究では、学習集団に受容的雰囲気が形成され、互いに安心して自己開示を交換することによって、対自・対他の気づきが促されるという仮説は、部分的には検証された。また、講師がいくつかのワークショップの手法を活用することにより、同じ悩みを抱えた学習者のなかでは、受容的雰囲気は比較的容易に形成されることがわかった。しかし、本研究では同時に、「わかる」とか「同じ」などの受容をしあうことによって、逆に対自や対家族、対社会への気づきを阻害してしまう傾向を見出した。 | 著書 | C2 | 単著 | 徳島大学大学開放実践センター | 『徳島大学大学開放実践センター紀要』 | 12巻 | B5版 | pp.71-95 | 25p | ||
206 | 2001/6/9 | コンピュータを導入したワークショップ型授業の実践−「自分らしさ」の発展としての他者との関わり指導の経過から | 2060.pdf | 2060.txt | コンピュータを導入したWS型授業においては、ネット上での学生同士の交信に対して、役割提供、表現支援、受容、揺さぶりなどの教師の指導機能をいかに有効に発揮するかが重要な課題になる。そのためには、一人一人の学生の対自、対他者の気づきの到達段階を把握する必要がある。「自分らしさ」に関する認識の段階の深まりに沿って、@即自の段階、A対自己の段階、B対他者の段階、C対社会の段階に整理できる。この4段階は循環して深まっていく。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 大学教育学会 | 第23回大会自由研究発表 | ||||||
205 | 2001/4/15 | 生涯学習−資源枯渇のない消費 | 2050.pdf | 2050.txt | 生涯学習の世界は、「教える人は学ぶ人、学ぶ人は教える人」「教えることは学ぶこと、学ぶことは教えること」という混沌とした世界である。このような他者との出会い(対他)によって、自己に向かって立ち返り(対自)、その自己を他者や社会のなかで関連付けながら、再び、自己に戻って深めていくことができる。生涯学習、ボランティア、市民活動に共通するのは、それがエネルギーを消費することを覚悟した社会的自己決定活動であるということである。 | 著書 | C3 | 単著 | 関西消費者協会 | 『消費者情報』 | 320号 | A4版 | pp.10-13 | 4p | ||
204 | 2001/3/31 | 青少年問題に関する文献集第31巻 | 2040.pdf | 2040.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
203 | 2001/3/31 | 青少年問題に関する文献集第31巻 | 2030.pdf | 2030.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
202 | 2001/3/31 | 若者の居場所−行政が「つくる」教育的意図は何か | 2020.pdf | 2020.txt | 第1に、学習その他の特定の目的をもった事業を、参加した若者が居場所として感じられるように運営することである。第2に、特定の目的のもとに若者が集まって活動するための拠点を提供したり、先の1の第3の自主的な対社会活動を支援したりすることによって、それが居場所としても機能するよう働きかけることである。第3に、特定の目的をもたずに集まる「たまり場」を提供することである。第4に、居場所であること自体を主要な目的とする狭義の「居場所」を提供することが考えられる。 | 著書 | C3 | 単著 | 兵庫県自治研修所 | 『研修』 | 218号 | A4版 | pp.16-22 | 7p | ||
201 | 2001/3/31 | 狛プー個人主義によるIT革命のあり方 | 2010.pdf | 2010.txt | 個人の「完全な自己決定」の集大成として活動しようとする狛プーの無茶な個人主義の実験のためには、インターネットは有効なツールである。また、「自己決定」や「オートノミー(自律)」というものは18世紀以降の近代主義の産物であり、今後はむしろ「依存しあって生きていく」ということこそ重視されるべきではないか。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成12年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.58-59 | 2p | |||
200 | 2000/11/10 | ワークショップ型授業の構成要素とその効果−学生の自己決定能力を高める授業方法 | 2000.pdf | 2000.txt | 2日間の「生涯学習概論」の授業で、学生がどのように自己や他者に対する気づきを得たのか、その変容の過程を解明することによって、学生の自己決定能力を高める授業の構成要素とその効果を明らかにした。第1に、ワークショップ型授業によって、即自から対自へ、対自から対他者へと学生の気づきが促され、対他者から再び対自や即自のより深い気づきへと循環する過程が明らかになった。第2は、学生の自己決定能力の到達段階の把握に基づく戦略的な指導内容と授業構成の必要性が明らかになった。 | 著書 | C2 | 単著 | 大学教育学会 | 『大学教育学会誌』 | 22巻2号 | B5版 | pp.194-202 | 9p | ||
199 | 2000/9/30 | SCSを活用した遠隔教育のあり方−徳島大学大学開放実践センターでの試みから− | 1990.pdf | 1990.txt | 1本事業の概要、2本事業の成果と課題、3来年度事業の方向、4遠隔教育のワークショップ化の提唱−ピア(同質の仲間)ではなく、異なる他者との臨床的真実の出会いをめざして、5結語(「協働」の遠隔教育によって我々が得るものは、究極的には、相手の「個の深み」との出会いということができる)。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 『日本生涯教育学会論集』 | 21号 | B5版 | pp.21-27 | 7p | ||
198 | 2000/8/1 | 自分のストレスを主観的にしゃべろう | 1980.pdf | 1980.txt | 公民館職場は、自分の人生にとってのかけがえのないストレッサーと考えたい。しかし、それはストレッサー(外的要因)だけではなく、ストレス状態(自己の内面)そのものに深く迫らないと、自分にも相手にも見えてこない。 | 著書 | C3 | 単著 | 全国公民館連合会 | 『月刊公民館』 | 519号 | B5版 | pp.41-42 | 2p | ||
197 | 2000/6/30 | 1990年代青少年教育施策と理論の文献分析−10年間の青少年問題文献ドキュメンテーションから− | 1970.pdf | 1970.txt | 1990年代の青少年教育施策理念を関連文献の分析から次のとおり把握した。1初頭の動きとしての臨教審/個性重視/生涯学習、2大人の個が問われる学校週5日制/「心を育てる」、3個別に多義的に生きる個−自由時間再評価/自分さがし、4固有の身体をもった個−臨床の知/体験学習と冒険教育/生きる力、5他者との関係のなかで生きる個−癒し/居場所/準拠個人/第4の生活の場、6共同体のなかで生きる個−団体活動/学社融合/第4の領域、7他者から承認されて生きる個−カウンセリングマインド/自己決定、8貢献することによって生きる個−ボランティア/青年海外派遣/情報ボランタリズム。以上から大学開放にとっての意味を論じた。 | 著書 | C2 | 単著 | 徳島大学大学開放実践センター | 『徳島大学大学開放実践センター紀要』 | 11巻 | B5版 | pp.27-52 | 26p | ||
196 | 2000/6/1 | 反みんな主義あぶれ者公民館願望 | 1960.pdf | 1960.txt | 社会の進歩にはへそ曲がりも必要だが、外界や自分が見えていないといけない。そこで公民館ならではの「意味ある他者」との出会いに期待したい。それによって、立派なへそ曲がりになれるし、他者や地域社会から承認されたりもする。「みんな主義」への異議申し立てこそ、あぶれ者の存在価値といえる。 | 著書 | C3 | 単著 | 全国公民館連合会 | 『月刊公民館』 | 517号 | B5版 | pp.6-7 | 2p | ||
195 | 2000/5/1 | 不幸の手紙からの脱却の方法−ネットワーク型活動への転換を | 1950.pdf | 1950.txt | 徳島学遊塾運動のような行政が支援する市民参画、市民主体の生涯学習事業には、市民の独立型の生涯学習活動とは異なる独自の困難が見え隠れしている。「不幸の手紙状況」に陥る危険性が大きいのである。しかし、その困難さゆえに、市民参画や官民パートナーシップの実体をより確かなものにすることになる。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 55巻5号 | B5版 | pp.108-109 | 2p | ||
194 | 2000/3/31 | 青少年問題に関する文献集第30巻 | 1940.pdf | 1940.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
193 | 2000/3/31 | 青少年問題に関する文献集第30巻 | 1930.pdf | 1930.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
192 | 2000/3/31 | 狛プー個人主義の意味するもの | 1920.pdf | 1920.txt | 人は一人で生きている、という宿命をもっているのではないだろうか。これを集団学習のなかで実現したのが狛プーだったのではないか。なぜ、それが「癒しの三間」になるのか。それは、たがいに「意味ある他者」(「有益な他者」ではない)として存在しあうことに早くから気づき、自分も相手もとりあえずでも生きているということをいとおしむ風土があったからだと思う。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成11年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.47-48 | 2p | |||
191 | 2000/3/31 | 個人はなぜ学ぶのか | 1910.pdf | 1910.txt | 1990年代の若者やこどもの「個」の支援の分析結果からは、個性重視からの発展としての自己決定能力の獲得と発揮の支援の必要を指摘した。「個人はなぜ学ぶのか」では、「集団は一斉には学ばない」として、個を学習に駆り立てる要素を把握した。「個人の学習を支援するために」では、「善く生きるための学習」として、個人間の対話及び普遍的事実よりも臨床的真実の優先を主張した。 | 著書 | C1 | 共著(編著) | 社会教育協会 | 個が『善く生きる』ための生涯学習(文部省民間社会教育振興補助事業) | A4版 | pp.29-58、p109-128、p177-198 | 78p | 竹迫和代、白石克己、田中治彦、中島憲慈 | ||
190 | 2000/3/31 | 個人の学習を支援するために | 1900.pdf | 1900.txt | 1990年代の若者やこどもの「個」の支援の分析結果からは、個性重視からの発展としての自己決定能力の獲得と発揮の支援の必要を指摘した。「個人はなぜ学ぶのか」では、「集団は一斉には学ばない」として、個を学習に駆り立てる要素を把握した。「個人の学習を支援するために」では、「善く生きるための学習」として、個人間の対話及び普遍的事実よりも臨床的真実の優先を主張した。 | 著書 | C1 | 共著(編著) | 社会教育協会 | 個が『善く生きる』ための生涯学習(文部省民間社会教育振興補助事業) | A4版 | pp.29-58、p109-128、p177-198 | 78p | 竹迫和代、白石克己、田中治彦、中島憲慈 | ||
189 | 2000/3/31 | 1990年代の若者やこどもの「個」の支援−その転換と課題 | 1890.pdf | 1890.txt | 1990年代の若者やこどもの「個」の支援の分析結果からは、個性重視からの発展としての自己決定能力の獲得と発揮の支援の必要を指摘した。「個人はなぜ学ぶのか」では、「集団は一斉には学ばない」として、個を学習に駆り立てる要素を把握した。「個人の学習を支援するために」では、「善く生きるための学習」として、個人間の対話及び普遍的事実よりも臨床的真実の優先を主張した。 | 著書 | C1 | 共著(編著) | 社会教育協会 | 個が『善く生きる』ための生涯学習(文部省民間社会教育振興補助事業) | A4版 | pp.29-58、p109-128、p177-198 | 78p | 竹迫和代、白石克己、田中治彦、中島憲慈 | ||
188 | 1999/11/13 | 癒される情報処理教育 | 1880.pdf | 1880.txt | 大学授業での情報処理教育のあり方について次のとおり論じた。1癒しとは何か、2自己決定の支援方法、3効率偏重からの脱却方法、4大学公開講座「私らしさのワークショップ」自己評価、4看護学校授業「情報科学」自己評価、5状況主義的自分らしさを許容するコミュニケーション教育のあり方、6情報処理教育における教師から学生への「介在」のあり方。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 情報処理教育研究集会 | 平成11年度情報処理教育研究集会発表 | ||||||
187 | 1999/11/1 | 若者が集まる公民館にするために−癒しのサンマづくりは公民館の古くて新しい役割 | 1870.pdf | 1870.txt | 1946年の寺中作雄の公民館構想を引き、公民館の公共性や教育機関としての性格については、現代社会においては、社会教育法よりも寺中構想の「伝統」を基盤にした方がよいと論じた。その上で、従来の浅い/深い、素顔の自分/仮面の自分という枠組では理解し得ない現代青年の新しいコミュニケーション形態への対応など、現代的な青少年教育事業のあり方を示した。 | 著書 | C3 | 単著 | 全国公民館連合会 | 『月刊公民館』 | 510号 | B5版 | pp.4-9 | 6p | ||
186 | 1999/10/9 | インターネット・SCSを活用した遠隔教育のあり方 | 1860.pdf | 1860.txt | 1センター(部内)情報収集・提供計画、2「私らしさのワークショップ」におけるインターネット活用、3公開講座をSCSで配信、4遠隔教育のワークショップ化の提唱−ピア(同質の仲間)ではなく、異なる他者との臨床的真実の出会いをめざして。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 第20回大会自由研究発表 | ||||||
185 | 1999/9/11 | 癒しの大学開放−「私らしさのワークショップ」から | 1850.pdf | 1850.txt | 1「私らしさ」のパラドックス、2「後向き」の肯定、3自己決定活動の傷と癒し、4技術屋としての大学への期待−会社のためではなく、自分のため、5裏講座・フリースペースの存在意義、6活動している人の大学開放への期待、7アカデミズムとしてのリベラルアーツ、8臨床的真実との出会い。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本社会教育学会 | 第46回研究大会自由研究発表 | ||||||
184 | 1999/7/20 | 大学の場に心の宝物を分かち合える関係性を−徳島大学大学開放実践センター公開講座「私らしさのワークショップ」報告その2− | 1840.pdf | 1840.txt | 青少年や市民に対する「利他的利己主義」という言葉が与える示唆の重要性について指摘し、担当の公開講座「私らしさのワークショップ」の実践において、この理念がどのように実現されたかについて、受講者の記述内容をとおして自己評価した。しかし、ワークショップの精神的基盤となる支持的風土の形成については、敵意と不満の「自立」社会のなかでの実現の困難さも明らかになった。 |
著書 | C3 | 単著 | 社会教育協会 | 『生涯フォーラム』 | 1190号 | B5版 | pp.2-11 | 10p | ||
183 | 1999/6/30 | 癒しの大学開放−徳島大学大学開放実践センター公開講座「私らしさのワークショップ」報告 | 1830.pdf | 1830.txt | 自己の担当する公開講座について、次の視点から自己評価を行った。1自己中心主義の評価、2他人に関心を寄せるようになることの意義、3他者の幸せを感じるときへの共感の誘発、4自己の価値観への気づき、5「あげる」と「もらう」だけの相互協力の意義、6「裏講座」における多角的交流の意義、7自分の気持ちを相手に伝える能力の育成、8わかってもらう、わかってあげようとすることの意義、9社会に役立つわたしという存在確認、10「わからなければわからないなりにそれなりの答えがある」ということの理解。 | 著書 | C2 | 単著 | 徳島大学大学開放実践センター | 『徳島大学大学開放実践センター紀要』 | 10巻 | B5版 | pp.87-112 | 26p | ||
182 | 1999/6/1 | 住田功一著「語り継ぎたい。命の尊さ−阪神大震災ノート」 | 1820.pdf | 1820.txt | 命を救うネットワークづくり、語り継ぐこと、どうしたら人の痛みを分かちあえるか、などの大切さについて題名通り「語り継ぐ」内容になっている。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本視聴覚教育協会 | 『視聴覚教育』 | 53巻6号 | B5版 | pp.54 | 1p | ||
181 | 1999/5/20 | ネットワーク−ヒエラルキーからピアへ、ピアからネットワークへ | 1810.pdf | 1810.txt | 同一化せずとも『異なる他者』を受容することができるようになるための基本的信頼感多少迷惑をかけあっても折り合いをつけることができるようになるための共感的理解の能力自分らしさを現実のなかで実現するための実践的な自立力 | 著書 | C1 | 共著 | 恒星社厚生閣 | 『みんなぼっちの世界』 | A5版 | pp.133-134 | 2p | 富田英典他編 | ||
180 | 1999/5/15 | 「リカレント教育」「発達課題」「生涯発達」 | 1800.pdf | 1800.txt | リカレント教育については、個人に対しては「過去の文化遺産」にしがみつく生き方から「今を生きる」生き方への転換を可能にする考え方でもあるとした。発達課題については、固定的な発達課題論から脱却し、個々人の多様な発達のあり方を柔軟に受け止める姿勢の必要を指摘した。生涯発達については、たとえば基本的信頼感の獲得という課題について、全生涯過程において継続的に発達し続けることとして新たな枠組みを提示した。 | 著書 | C1 | 単著 | 弘文堂 | 『福祉社会事典』 | A5版 | pp.1011 p812 p490 | 3p | 庄司洋子他編 | ||
179 | 1999/4/20 | 大学でこんな楽しいことをやってもよかったの?−徳島大学大学開放実践センター公開講座「私らしさのワークショップ」報告その1− | 1790.pdf | 1790.txt | 大学公開講座において、@家族関係の病理、A教育システムの弊害、B内なるピアコンセプト(同一化に向かう仲間意識)によって個人が傷つけられ続ける現代日本において、大学授業でも、市民のための大学公開講座でも、真実に気づくことによって、あるいは他者との意味ある出会いをすることによって人間が癒されることの意義は大きい。このことは、市民の自己決定活動などにおける共生への展望や、大学教育におけるリベラルアーツの教育的意義の再評価にもつながる。 | 著書 | C3 | 単著 | 社会教育協会 | 『生涯フォーラム』 | 1189号 | B5版 | pp.2-11 | 10p | ||
178 | 1999/3/31 | 青少年問題に関する文献集第29巻 | 1780.pdf | 1780.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
177 | 1999/3/31 | 青少年問題に関する文献集第29巻 | 1770.pdf | 1770.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
176 | 1999/3/31 | 不幸の手紙からの脱却の方法−ネットワーク型活動への転換を | 1760.pdf | 1760.txt | 行政が支援する市民参画、市民主体の生涯学習事業には、市民の独立型活動とは異なる独自の困難がある。「不幸の手紙状況」に陥る危険性が大きい。しかし、その状況からの脱却の努力は、問題が精神構造にまで及ぶというその困難さゆえに、市民参画や官民パートナーシップの実体をより確かなものにする。 | 著書 | C4 | 単著 | 徳島市社会教育課 | 徳島学遊塾運動『1年間の活動報告』 | B5版 | pp.10-12 | 3p | |||
175 | 1999/3/31 | 地域・公民館活動における現状と未来 | 1750.pdf | 1750.txt | 「地域社会に役立っている私」という住民の存在確認をとおして、コミュニティに癒しを広げる公民館の公的役割を果たすこと、市民への大学開放を推進するために、高等教育内容において7つの転換を図ること、ボランタリズムを活性化し、官民パートナーシップを推進するために、「不幸の手紙状況」から脱却してネットワーク型活動への転換を図ることの必要性を、それぞれ指摘した。 | 著書 | C1 | 単著 | 社会教育協会 | 『生涯学習の未来像』 | A4版 | pp.31-108 | 78p | 西村美東士編 | ||
174 | 1999/3/31 | 私らしさの生涯学習−きらっと輝くかけら− | 1740.pdf | 1740.txt | 「私らしさ」は「かけら」としてときどき表れるものなのではないか。ただし、「教える人は学ぶ人、学ぶ人は教える人」という関係のなかでは、それはきらっと輝く「かけら」なのだろう。 | 著書 | C4 | 単著 | 徳島市社会教育課 | 徳島学遊塾『ぶどうの木』 | 16号 | B5版 | pp.2 | 1p | ||
173 | 1999/3/31 | 市民への大学開放の現状と未来 | 1730.pdf | 1730.txt | 「地域社会に役立っている私」という住民の存在確認をとおして、コミュニティに癒しを広げる公民館の公的役割を果たすこと、市民への大学開放を推進するために、高等教育内容において7つの転換を図ること、ボランタリズムを活性化し、官民パートナーシップを推進するために、「不幸の手紙状況」から脱却してネットワーク型活動への転換を図ることの必要性を、それぞれ指摘した。 | 著書 | C1 | 単著 | 社会教育協会 | 『生涯学習の未来像』 | A4版 | pp.31-108 | 78p | 西村美東士編 | ||
172 | 1999/3/31 | 狛プーの『一年に一回来ればメンバーだ』について | 1720.pdf | 1720.txt | 過去の「義務参加」とは異なる「個々人の自己決定参加」の生み出す一連の淋しさの受容と、そこから始まる能動的な人間関係の努力なくして、現代青年が求める個人の自由の保障と、自他信頼の人間関係との両立はありえない。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成10年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.55-57 | 3p | |||
171 | 1999/3/31 | ボランタリズムと官民パートナーシップとしての生涯学習活動の現状と未来 | 1710.pdf | 1710.txt | 「地域社会に役立っている私」という住民の存在確認をとおして、コミュニティに癒しを広げる公民館の公的役割を果たすこと、市民への大学開放を推進するために、高等教育内容において7つの転換を図ること、ボランタリズムを活性化し、官民パートナーシップを推進するために、「不幸の手紙状況」から脱却してネットワーク型活動への転換を図ることの必要性を、それぞれ指摘した。 | 著書 | C1 | 単著 | 社会教育協会 | 『生涯学習の未来像』 | A4版 | pp.31-108 | 78p | 西村美東士編 | ||
170 | 1999/3/10 | 癒しの生涯学習(増補版) | 1700.pdf | 1700.txt | 「『癒しの生涯学習』その後」の章を設け、次の節を付記した。1三つの学歴社会を打破し、水平異質共生社会へ、2自己決定や共感はしてもしなくてもよいものか、3生涯学習と癒し=内なる敗北主義から抜け出す方法、4自己決定の人生と生涯学習、5レスポンスの獲得方法、6後向きを否定しないで=積極・消極の自己決定の尊重、7受容と共感の態度変容の支援方法、8偶発的学習による態度変容=毒と薬の両面価値の真実、9成人学習者としての度変容、10大人に対する心の教育や指導は可能か、11わたしたちはどんな心をもちたいのか。 | 著書 | C1 | 単著 | 学文社 | A5版 | 172p | |||||
169 | 1999/3/1 | 癒しの公民館−新しき伝統 | 1690.pdf | 1690.txt | 1癒される場としての公民館−寺中構想の再評価 2血縁・地縁から問題縁へ−水平異質共生のコミュニティ 3住民の自治能力を向上させることよりも、まず大切なのは癒しと安心−過去の学校のような集団づくりはもうやめよう 4「地域社会に役立っている私」という住民の存在確認−コミュニティに癒しを広げる公民館の公的役割 |
著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 54巻3号 | B5版 | pp.34-37 | 4p | ||
168 | 1999/2/1 | 土橋美歩著「生涯学習の方法−学ぶ人と援助する人のマニュアル」 | 1680.pdf | 1680.txt | 題名のとおり方法論を骨子としており、生涯学習の形態・方法について網羅的かつ簡潔に説明している。そこでは、生涯学習の基本は一人一人の個人で、個人が創りだす教育(学習)なのであり、与えられる「教育」ではないという考え方に貫かれている。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 日本視聴覚教育協会 | 『視聴覚教育』 | 53巻2号 | B5版 | pp.51 | 1p | ||
167 | 1998/12/1 | 「今しかここだけしか」から「今ここで」へ−中高年みずからが地域の楽しみ方を若者たちに示そう− | 1670.pdf | 1670.txt | 「今ここで」ではなくて、「今しかここだけしか」という絶望的な時代の気分が高校生などの若者たちを支配している今日、中高年こそ、現実の地域と生活に根ざして楽しみ方を示すことができる。地域活動等の自己決定活動に限っては、それはすぐ手の届くところにある。 | 著書 | C4 | 単著 | 徳島市社会教育課 | 徳島学遊塾『ぶどうの木』 | 15号 | B5版 | pp.2 | 1p | ||
166 | 1998/11/1 | 癒しのサンマと若き旅人たち−地域若者文化のはぐくみ方− | 1660.pdf | 1660.txt | 地域若者文化の支援のあり方について次のとおり論じた。1地域に囲い込もうとしないで−若き旅人たちの巣立ちの場、2ノリを押しつけないで−鬱の時代の「個の深み」、3個人としてとらえて−学習は個人的事象、4大人や紳士淑女としてとらえて−青年は保護や管理の対象ではなく自己決定主体、5後向きを否定しないで−積極・消極の自己決定の尊重、6教育っぽくないのが好き−双方向ライブこそ教育や地域若者文化の姿、7中高年みずからが地域文化を楽しむ。 | 著書 | C3 | 単著 | 青少年問題研究会(総務庁青少年対策本部編集協力) | 『青少年問題』 | 45巻11号 | A5版 | pp.34-39 | 6p | ||
165 | 1998/10/1 | 生涯学習と癒し | 1650.pdf | 1650.txt | 「癒しの生涯学習」は、若者の顕在化したニーズを重視する議論とは発想が異なる。人に傷ついたあと、人から逃げるのではなく、人とのよい関係づくりによって、癒し、癒されようとする志向が含まれている。 | 著書 | C4 | 単著 | 国立教育会館 | 『国立教育会館通信』 | 403号 | B5版 | pp.10-11 | 2p | ||
164 | 1998/8/31 | チエちゃんの話−自己決定の人生と生涯学習− | 1640.pdf | 1640.txt | 自己決定の活動をしようとすると、人と出会うことによってかえって自分自身が傷ついてしまったりする。自己決定とは、その前提も含めて決定することなのだろう。 | 著書 | C4 | 単著 | 徳島市社会教育課 | 徳島学遊塾『ぶどうの木』 | 14号 | B5版 | pp.2-3 | 2p | ||
163 | 1998/8/1 | 狛プーと大学のなかでのぼく | 1630.pdf | 1630.txt | 短大2年生の「mito的授業の印象」に関する図を見て気づくように、そのほとんどが、態度や雰囲気に関することである。単位認定に結びつかない狛プーにおいては、なおのこと、それがぼくの存在の意味だったといえるのではないか。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 53巻8号 | B5版 | pp.68-69 | 2p | ||
162 | 1998/7/1 | 心を育てる・・・ええっ、なんということを−成人教育の視点から「心を育てる」をとらえ直す− | 1620.pdf | 1620.txt | 1わたしたち大人自身の心に問題がある、2用語の言い換えだけでは問題は解決しない、3大人に対する心の教育や指導は可能か@非日常的な相互関与を意図的に深める。A指導者自身が、無知と非力を自覚し、なおかつ、受容する。B教育と学習の間に流れる暗くて深い河を認識しつつ、舟を漕ぎ続ける。、4わたしたちはどんな心をもちたいのか | 著書 | C3 | 単著 | 全国公民館連合会 | 『月刊公民館』 | 494号 | B5版 | pp.4-11 | 8p | ||
161 | 1998/7/1 | 江戸川区民カレッジ第2次報告−自分を大切にするボランティア準備者たち− | 1610.pdf | 1610.txt | この事業では、自己実現と社会貢献によって成長し、癒されるサンマ(時間・空間・仲間)づくりをして、自分を再確認するとともに、地域で活動するコツを追求した。その答えは「水平異質交流」である。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 53巻7号 | B5版 | pp.71-73 | 3p | ||
160 | 1998/3/31 | 青少年問題に関する文献集第28巻 | 1600.pdf | 1600.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
159 | 1998/3/31 | 青少年問題に関する文献集第28巻 | 1590.pdf | 1590.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
158 | 1998/3/31 | 狛プーのなかでのぼく | 1580.pdf | 1580.txt | 1狛プーでの6年間の記録集の内容、2たまたま“今、ここで”集まっている人たち、3大学における「mito的授業の印象」から。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市中央公民館 | 『平成9年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.48-50 | 3p | |||
157 | 1998/2/1 | 人と人との出会いのためのマルチメディア−かながわ産業未来展出展報告 | 1570.pdf | 1570.txt | 1情報を外に求めるような気風(オープンマインド)が、地域の商店街や産業界の活性化にとって重要である、2人びとの出会いをより望ましい形で促進する道具としてのマルチメディアの活用が求められている、3展示の制作課程をそのまま見せる、関係者がその場でおしゃべりし公開する機会を設ける、などのライブ感覚の工夫が望まれる。4産業にとって、音楽は今や他の一般的なジャンルをしのぐ大きなマーケットであることを認識し、重視する必要がある。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 53巻2号 | B5版 | pp.68-69 | 2p | ||
156 | 1998/2/1 | 「自由な女たち」にひっかきまわされることによる新教育メディアの活性化を | 1560.pdf | 1560.txt | 「気軽におしゃべりする」ような自然体の水平な感覚で、今後のマルチメディアや通信技術などを「学習ツール」、「新教育メディア」としてひっかきまわして使ってくれると、ニューメディアも人間の匂いのする魅力ある道具に変身できる。身近で小規模な「新教育メディア」をぜひ普及してほしい。 | 著書 | C1 | 単著 | 国立婦人教育会館 | 平成9年度新教育メディア研究開発事業報告書 | A4版 | pp.111-112 | 2p | 国立婦人教育会館編 | ||
155 | 1998/1/1 | 自己革新を阻む者は自分自身−学校に主体的変化・創造を− | 1550.pdf | 1550.txt | 教師自らが楽しく実施できる教育課程を編み出してほしい。それができないのは、権力による弾圧のせいではなく、本質的には、教師自身の中にある「変化を恐れる心」や「自己決定を回避しようとする心」のせいではないか。 | 著書 | C3 | 単著 | 教育新聞社 | 『教育新聞』 | 1893号 | B3版 | pp.7 | 1p | ||
154 | 1997/12/1 | 自己決定や共感はしてもしなくてもよいものか | 1540.pdf | 1540.txt | 自己決定の人生を歩きたい、自他を信頼し、共感しあって生きていきたいという願いは禁欲できない潜在的願望であり、それを「してもしなくてもよいもの」と割り切ってしまおうとする時代の心理の奥底には、暗澹たる敗北感が流れている。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 52巻12号 | B5版 | pp.68-69 | 2p | ||
153 | 1997/12/1 | ニューメディアをひっかきまわす若い母親たち−国立婦人教育会館新教育メディア研究開発事業 | 1530.pdf | 1530.txt | 「気軽におしゃべりする」ような自然体の水平な感覚が、今後のマルチメディアや通信技術などにとって重要である。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 52巻12号 | B5版 | pp.68-69 | 2p | ||
152 | 1997/11/14 | グループ活動はなぜ楽習か−癒しの生涯学習− | 1520.pdf | 1520.txt | 1楽習と共育、2自己決定や共感が失われつつある現代、3信頼と共感の活動を。 | 著書 | C4 | 単著 | 福島県教育委員会 | 『社会教育』 | 299号 | A4版 | pp.2-3 | 2p | ||
151 | 1997/10/1 | 自分らしさってなに?−江戸川区民カレッジの講師として− | 1510.pdf | 1510.txt | 1初回の受講理由、2第一印象ゲーム、3ジェスチャー、4空白のプログラム、5幸せの瞬間とお願いトレーニング、6価値観ゲームとスクエアゲーム。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 52巻10号 | B5版 | pp.106-109 | 4p | ||
150 | 1997/9/1 | 若者が癒され認められる教育を | 1500.pdf | 1500.txt | 1大切な実感の置き忘れ、2犯人への共感的理解、3「幸せの瞬間」における100%共感可能性、4「癒しのサンマ」の存在意義。 | 著書 | C4 | 単著 | 神奈川県青少年協会 | 青少年県民運動広報誌『すくらむふる』 | 36号 | B6版 | pp.3-6 | 4p | ||
149 | 1997/7/31 | 情報化時代のコミュニケーション | 1490.pdf | 1490.txt | 1「新しい民主主義」としての情報化、2自負できるプライバシー、二次利用されたい著作権、3実感に裏打ちされた言葉を求めて。 | 著書 | C4 | 単著 | 神奈川県青少年総合研修センター | 『あすへの力』 | 28号 | A4版 | pp.9-10 | 2p | ||
148 | 1997/7/25 | 狛プーにおいでよ−癒しの生涯学習− | 1480.pdf | 1480.txt | 自分らしくいられるときと場、すなわち居場所を創り出すひとのネットワーク、すなわち異質同士の水平な交流が重要。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市教育委員会 | 『狛江の教育』 | B3版 | pp.1 | 1p | |||
147 | 1997/4/10 | 癒しの生涯学習 | 1470.pdf | 1470.txt | 本書では、青年期の葛藤、自立への煩悶の中で見出そうとしている個の確立への展望を、大学教師と学生という関係の中で、臨床的に明らかにしようとした。また、カウンセリングという具体的で実際的な手法で、「人間はなぜ生きるのか」「どう生きればよいのか」について探る指標を提示しながら、一方では、生涯学習の基本的な問題をパラレルに描き出して、問題解決を意図した。 | 著書 | C1 | 単著 | 学文社 | A5版 | 156p | |||||
146 | 1997/4/1 | ボランティア指導者を『指導』できるのか | 1460.pdf | 1460.txt | ボランティアの望ましい態度変容を促す学習プログラムのあり方について、次のとおり論じた。1ボランティアコーディネータはボランティアを「指導」できるのか、2「個の深み」と出会うコーディネート、3アダルトティーチングのためのティーチング、4態度変容の研修の必要性、5受容と共感の態度変容、6受講者事前アンケートの意味−1%の批判、7偶発的学習による態度変容−毒と薬の両面価値の真実、8ネットワーカーとしての態度変容、9成人学習者としての態度変容、10ボランティアとしての態度変容、11無知と非力の自覚と受容。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 52巻4号 | B5版 | pp.18-26 | 9p | ||
145 | 1997/3/31 | 青少年問題に関する文献集第27巻 | 1450.pdf | 1450.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
144 | 1997/3/31 | 青少年問題に関する文献集第27巻 | 1440.pdf | 1440.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
143 | 1997/3/31 | 社会教育関係者にとっての電子メールの存在価値−自負できるプライバシー、二次利用されたい著作権の誕生 | 1430.pdf | 1430.txt | 1N対Nのコミュニケーションの「道具」としての電子メール、2社会教育職員のメーリングリストの活用、3水平異質共生の出会いによる気づきと癒しの仮想的コミュニティ、4自負できるプライバシー、二次利用されたい著作権。 | 著書 | C1 | 単著 | 財団法人AVCC | 平成8年度文部省補助事業生涯学習関連施設調査研究報告書 | A4版 | pp.94-97 | 4p | 財団法人AVCC調査研究アドバイザー委員会編 | ||
142 | 1997/3/31 | 何にムカツいているのか? | 1420.pdf | 1420.txt | 1仲間とムカツく、2怒りにならない?、3もうがんばれない、4癒しのサンマ5無知と非力の自覚と受容。 | 著書 | C4 | 単著 | 中野区女性・青少年課 | 『えるぶ』 | A4版 | pp.5-7 | 2p | |||
141 | 1997/3/31 | いい世界だよ | 1410.pdf | 1410.txt | 1空虚な「あるべき論」を超える人間的真実、2「告発型」から「提案型」へ、3「今、ここで」集まっている人たちが創り出す共生のサンマ。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市立中央公民館 | 『平成8年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.45-46 | 2p | |||
140 | 1997/3/15 | 個の深みを支援する新しい社会教育の理念と技術(その7) | 1400.pdf | 1400.txt | 1防衛的態度に追い込む家族関係の病理、2奴隷の覚悟と自己決定、3「防衛→批判→主体性獲得」の双方向教育。 | 著書 | C2 | 単著 | 昭和音楽大学 | 『昭和音楽大学研究紀要』 | 16号 | B5版 | pp.43-58 | 16p | ||
139 | 1997/2/1 | パソコンと通信は生涯学習をどう変えるか | 1390.pdf | 1390.txt | 1生涯学習の情報システムの問題点、2使ってほしい情報、3知的水平空間のマルチメディア・ネットワーク。 | その他(対談) | C4 | 共同 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 52巻2号 | B5版 | pp.22-23 | 2p | 山本慶裕 | |
138 | 1997/1/20 | 今とは違う何か | 1380.pdf | 1380.txt | 1企業で取り組むボランティアの意義、2ただのないものねだりにすぎない希望。 | 著書 | C3 | 単著 | 社会教育協会 | 『生涯フォーラム』 | 1167号 | B5版 | pp.35 | 1p | ||
137 | 1996/10/15 | 生活講座−ネットワークのつくり方 | 1370.pdf | 1370.txt | 1奴隷の覚悟をしなくちゃ?−自発性とは何か、2パソコン通信によるネットワークの知−事実よりも真実に接近しようとする人生、3ピアコンセプト=仲間意識って何だ?−協調や仲良しよりも知的水平空間のネットワークを、4枝葉としてのネットワーカーの心構え−積極的積極と積極的消極の連動と連帯、5気づきと癒しのネットワーク−不信と孤立の同質上下競争から、信頼と共感の異質水平共生へ。 | 著書 | C1 | 共著 | 玉川大学出版部 | 『学びのスタイル』 | A5版 | pp.232-252 | 21p | 山本慶裕編 | ||
136 | 1996/10/1 | 生涯学習時代における公運審の役割と課題 | 1360.pdf | 1360.txt | 青少年指導者でもある公民館運営審議会委員について、トップ・ダウン論と「ワン・オブ・ゼム(彼らのうちの一人)論」への傾向に警告を発し、「よきリーダーシップ」の発揮の方法について次のとおり提案した。たとえば教員研修の場合でさえ、「子どもたちのため」や「よい授業をするため」ではなく、「自分のため」といえる教師こそが「本当に必要な研修」をしている教師である。これが学習の本質であり、生涯学習関連リーダーのあり方といえる。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 51巻10号 | B5版 | pp.106-108 | 3p | ||
135 | 1996/8/7 | 主役は市民 強烈アピール | 1350.pdf | 1350.txt | 行政側からの「もう役所だけにまかせておけない」というコピーは、区から動員をかけられ半ば自己犠牲的に参加していた人たちにもいい意味で刺激になったはずである。 | その他(取材) | C4 | 共同 | 神奈川新聞社 | 『神奈川新聞』 | 1996・8・7朝刊 | B3版 | 1p | |||
134 | 1996/6/1 | 生涯学習ブックガイド | 1340.pdf | 1340.txt | 1メディア革命の時代だからこそ青少年と「個の深み」のワンダーランドを遊ぶ、2保護や管理ではなく自由への恐怖を与えよ、若者はその恐怖を受容して楽しみに転化せよ。 | その他(書評) | C4 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 51巻6号 | B5版 | pp.20-21 | 2p | ||
133 | 1996/6/1 | フツーの大人のフツーの青少年育成地域活動をめざして(まとめ) | 1330.pdf | 1330.txt | 1自然体の育成活動を、2地域と人間の真実に出会う、3対象から主体へ、対策よりも支援を、4不幸せな現代社会と大人たち、5フツーの大人たちも幸せになれる育成活動、6フツーだからこそ、ワガママだからこその、自立の地域活動。 | 著書 | C4 | 単著 | 神奈川県青少年総合研修センター | 『神奈川県青少年関係調査研究報告書』 | 18号 | B5版 | pp.84-94 | 11p | ||
132 | 1996/5/25 | 生涯体験活動のすすめ 感動と納得を体験 | 1320.pdf | 1320.txt | 1社会教育の「教育」や「指導」という言葉への疑義、2ワンダーランドとしての生涯学習、3自他肯定の出会いと気づきの体験。 | 著書 | C3 | 単著 | 教育家庭新聞社 | 『教育家庭新聞』 | B3版 | pp.5 | 1p | |||
131 | 1996/5/1 | パソコン通信で生涯学習が広がる、深まる、楽しめる(インタビュー) | 1310.pdf | 1310.txt | 1パソコン通信を利用した生涯学習の可能性、2生涯学習とパソコン利用、3生涯学習時代における情報処理のトレンド。 | その他(取材) | C4 | 共同 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 51巻5号 | B5版 | pp.24-26 | 3p | 三沢昌子 | |
130 | 1996/4/20 | 先生という呼称をやめてみよう(巻頭言) | 1300.pdf | 1300.txt | 1先生という言葉が減ったら、社会教育の場はもっともっと居心地のよい場になる、2東京都社会教育懇話会のよさは、強烈な個性の、かつ大人の集まりであるところにある、3人間は、何といっても、生涯、成熟途中の現役の人間にしかすぎない。 | 著書 | C4 | 単著 | 東京都社会教育懇話会 | B5版 | pp.1 | 1p | ||||
129 | 1996/3/31 | 青少年問題に関する文献集第26巻−文化 | 1290.pdf | 1290.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
128 | 1996/3/31 | 青少年問題に関する文献集第26巻−社会 | 1280.pdf | 1280.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
127 | 1996/3/31 | 狛プーという新しい教育 | 1270.pdf | 1270.txt | この世はいまだ生涯学習社会への移行期であり、学校歴偏重社会の上下競争の価値観という遺物が青年の内面に癒しがたい傷として残っている。そういういま、狛プーの公的・現代的意義は大きい。なぜなら、信頼と共感と自立の水平的人間交流のネットワークのあり方を、狛プーは示しているからである。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市教育委員会 | 『狛江の教育』 | 57号 | B4版 | pp.3 | 1p | ||
126 | 1996/3/31 | 『おうち』としての狛プー | 1260.pdf | 1260.txt | 居心地のよい「おうち」をつくれる環境を、いまの社会が十分に提供できているのなら、その「おうち」づくりは自分たちで勝手にやれと突き放してもいいだろう。だが、不信と孤立の現代社会の状況を考えると、そんなに楽観的なことはとうていいえない。「おうち」は緊急に整備が必要な社会基盤である。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市立中央公民館 | 『平成7年度青年教室活動記録』 | A4版 | pp.53-54 | 2p | |||
125 | 1996/3/15 | 個の深みを支援する新しい社会教育の理念と技術(その6) | 1250.pdf | 1250.txt | 授業による学生の気づきの記述内容から次の特徴と課題を抽出した。1積極的消極のうえでの積極的積極、2若者の巣立ちの場としての地域を地域自身が受容できるか、3自己受容と自己変容、4自罰のデリケ−トと他罰のデリケ−ト、5援助者としての責任と無責任、大学生が学ぶ理由。 | 著書 | C2 | 単著 | 昭和音楽大学 | 『昭和音楽大学研究紀要』 | 15号 | B5版 | pp.127-145 | 19p | ||
124 | 1996/3/1 | 生涯学習社会が大学の授業を変える−高等教育内容7つの転換− | 1240.pdf | 1240.txt | 学内で生涯教育を取り入れることの意義を述べ、「自己決定・自立支援型にする」「双方向・水平交流型にする」「いつ・どこ・だれ・なに型にする」「おもしろ・感動型にする」「課題提起・解決型にする」「生きがい創出型にする」「信頼・共感・癒し型にする」という転換の必要性を論じた。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 社会教育 | 51巻3号 | B6版 | p16-21 | |||
123 | 1995/11/17 | 生涯学習とは何か | 1230.pdf | 1230.txt | 1「発達だけでなく癒しも」 2若者の巣立ちの場としての地域を地域自身が受容できるか 3「積極的積極性とともに積極的消極性を」 |
その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 『第16回大会研究発表』 | ||||||
122 | 1995/10/1 | 生涯学習時代における大学の役割 | 1220.pdf | 1220.txt | 神奈川県の行った大学調査結果から、市民の多様化・高度化するニーズへの対応、高等教育制度の柔軟化と個性化、市民・学生のための大学からの情報発信とアクセシビリティの確保、市民・学生の学習成果への評価と市民・学生からの事業・授業への評価、学内における全体的・総合的な生涯学習推進組織の設置、他大学・他機関との生涯学習ネットワークの形成と地域生涯学習推進計画の実現について明らかにし、「生涯学習理念にもとづく大学の自己革新を」という結論を導いた。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 50巻10号 | B5版 | pp.114-119 | 6p | ||
121 | 1995/9/1 | チ・イ・キなんかが若者の居場所になるの? | 1210.pdf | 1210.txt | 「どこまでも知りたい」という自然な人間の欲望が触発され、充足され、際限なく広がる場のひとつとして地域をとらえ、若者の巣立ちの場としての地域を地域自身が受容できるかと問い、新型キーパーソンの登場を指摘して、未来型生涯学習支援サービスとしての青年教育のあり方を提唱した。 | 著書 | C4 | 単著 | 神奈川県青少年総合研修センター | 『あすへの力』 | 24号 | B5版 | pp.6-8 | 3p | ||
120 | 1995/7/1 | ドキドキワクワクのウキウキ時空間 | 1200.pdf | 1200.txt | 生涯学習は「生きている理由」から発するものだと思うから、「ワンダーランドでなければ生涯学習じゃない」ということができる。大学の授業でも、初回には必ず「なんで生きてるの?」という発問から始めることにしている。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 50巻7号 | B5版 | pp.67-68 | 2p | ||
119 | 1995/6/1 | 初めての人のための『狛プーとは何か』 | 1190.pdf | 1190.txt | 狛江市中央公民館の青年教室事業が公金を支出し、専門職員等を配置して参加者を援助することについて、次の根拠を提示した。本サービスは、ほかの行政分野では困難な役割を果たしている。すなわち、本論の事例分析からともに生きる社会(共生社会)やコミュニティの創造の一端を担っていることがわかる。また、現状否定や告発だけに終始するような受動的な運動とは異なり、生涯学習社会への転換という社会的課題を実質的に達成する提案型の能動的な営みにもつながる。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 50巻6号 | B5版 | pp.71-75 | 5p | ||
118 | 1995/6/1 | かそけき時空間 | 1180.pdf | 1180.txt | 今日の若者のツーショット願望をみると、ひきかえにいっさい異性の友だちを絶つのではなく、ほかの人ともそれなりにウキウキ時空間をつくりだすことのできる自立した者どうしの自信にあふれた関係を提起したい。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 50巻6号 | B5版 | pp.67 | 1p | ||
117 | 1995/5/10 | 若者にとってのネットワーク形成の困難と可能性 | 1170.pdf | 1170.txt | 神戸・杉並の青年意識調査結果を分析し、現代青年の問題の根底に、「みんなが同じことを考えて同じものを好きになること」を自分にも他人にも求めてしまい、そのために、自分を不幸にしたり、他者の個性や自由を蹂躙して迷惑をかけたりしてしまう仲間集団(ピア・グループ)の存在を見いだした。これを親密・淡白・親友不在の3グループの比較によって検討した。 | 著書 | C1 | 単著 | 恒星社厚生閣 | 『都市青年の意識と行動』 | B5版 | pp.155-174 | 20p | 高橋勇悦編 | ||
116 | 1995/5/1 | 先生という言葉をやめてみよう | 1160.pdf | 1160.txt | 「一斉承り学習」の打破をめざす社会教育としては、学習者の前で講師や社会教育主事の名前を「先生」付けで紹介することは、社会教育の将来にとってもよくないことではないか。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 50巻5号 | B5版 | pp.107 | 1p | ||
115 | 1995/3/31 | 青少年問題に関する文献集第25巻 | 1150.pdf | 1150.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
114 | 1995/3/31 | 青少年問題に関する文献集第25巻 | 1140.pdf | 1140.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
113 | 1995/3/31 | 科学研究費総合研究A『都市と世代文化に関する実証的研究』研究成果報告書 | 1130.pdf | 1130.txt | 神戸・杉並の青年意識調査の結果分析から次の結論を導き出した。1知的主体性や自立的価値の要請、2親密・淡白・親友不在の3つの突出グループ、3あてにならない交友関係における「個別性」、4親密型の杉並、淡白型の神戸、5一人暮しによる交友関係の親密化、6スポーツ系の親密、文化系の淡白、無所属の親友不在、7親密の道具としてのダイヤルQ2、8他者や社会を否定する「親友不在型」の不満、9与えられた現実に自ら埋没する「淡白型」のリアルな孤独、10他者や社会の目に追い回される「親密型」の過剰適応コミュニケーション。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 青少年研究会 | B5版 | pp.151-170 | 20p | 藤村正之編 | 「若者にとってのネットワーク形成の困難と可能性」 | ||
112 | 1995/3/31 | 初めての人のための『狛プーとは何か』 | 1120.pdf | 1120.txt | 狛江市中央公民館青年教室の年間講師としての実践から次の諸点について論じた。1ヒエラルキーを蹴飛ばすプータローの「自由な遊び心」、2自分の人生をていねいに大切に生きたいという「ミーイズム」の肯定、3善と悪、薬と毒の混在するアンビバレンツな人間存在への関心、4共生社会創造のための公的サービス、5いい男いい女の支援、6癒しと成長、受容と変容の循環。 | |||||||||||
111 | 1995/3/31 | 練馬に元気と癒しの『サンマのネットワーク』を | 1110.pdf | 1110.txt | 大人の自己成長の場では、個人の自己決定と自己管理が尊重される。どこまでも知りたいけれど、癒されもしたい。だからこそ、仲間と出会う。無理をして「違う自分」を演ずるのではなく、あるがままの自分自身であろうとしている。 | 著書 | C4 | 単著 | 練馬区春日町青少年館 | 『元気が出る講座活動記録集』 | B5版 | pp.28-30 | 3p | |||
110 | 1995/3/31 | 生涯学習時代における大学の役割 | 1100.pdf | 1100.txt | 1市民の多様化・高度化する学習ニーズへの対応、2市民の潜在的学習欲求の顕在化のための学習内容・方法の開発、3高等教育の制度等の柔軟化と個性化、4おわりに−生涯学習理念にもとづく大学の自己革新を。 | 著書 | C1 | 共著 | 神奈川県教育委員会 | 平成6年度神奈川の大学における生涯学習関連事業実施状況調査結果報告書 | B5版 | |||||
109 | 1995/3/15 | 個の深みを支援する新しい社会教育の理念と技術(その5) | 1090.pdf | 1090.txt | 授業による学生の気づきの記述内容から次の特徴と課題を抽出した。1「進路」という社会の事実と真実、2真実追求の辛さはどこにあるか、3自由の辛さはどこにあるか、4知的水平空間における感情表出と「求め学ぶ」学習態度。 | 著書 | C2 | 単著 | 昭和音楽大学 | 『昭和音楽大学研究紀要』 | 14号 | B5版 | pp.101-115 | 15p | ||
108 | 1994/10/1 | 狛プーはどうしてネオ・トラなのか | 1080.pdf | 1080.txt | 狛江市中央公民館青年教室の特徴として、第1に、戦後の「ごった煮社会教育」の面白さ、メンバー間の相互関与の重視等の伝統的側面、第2に、「健全青少年育成」を越えた「善ではない自己」の容認を含めた自己決定主義、権威あるものの支配を内面にまでは受け入れないという「自由性」を指摘した上で、今後のネットワーク社会の担い手の育成ああり方を示した。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 49巻10号 | B5版 | pp.105-107 | 3p | ||
107 | 1994/9/1 | いまを話す−大学・社会教育の現場でユニークな授業を実践する | 1070.pdf | 1070.txt | 1いい男女の自立をめざす出会いの場に、2開放的な心育てるグループ活動、3先生批判歓迎の出席ペーパー、4パワーある地域活動者の発言。 | その他(取材) | C4 | 共同 | 川崎市生涯学習振興事業団 | 『月刊ステージ・アップ』 | 31号 | B5版 | pp.4-7 | 4p | 伊藤眞弓 | |
106 | 1994/3/31 | 特論・楽しい生涯学習施設と楽しいボランティア | 1060.pdf | 1060.txt | 出会いの援助よりも、従来の仕事の安定的な存続を優先する御都合主義と、出会いの援助よりも、経費や人員の削減を優先する御都合主義の双方を批判。 | 著書 | C1 | 共著 | 神奈川教育委員会 | 『特色あるかながわの生涯学習施設』 | A4版 | pp.6-8 | 3p | 蛭田道春 | ||
105 | 1994/3/31 | 青少年問題に関する文献集第24巻 | 1050.pdf | 1050.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
104 | 1994/3/31 | 青少年問題に関する文献集第24巻 | 1040.pdf | 1040.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
103 | 1994/3/31 | まちづくり団体・グループの実態調査 | 1030.pdf | 1030.txt | 1生涯学習時代における民間団体と行政の新しい関係、2会員構成の重層的把握が必要、3参入と撤退を繰り返すネットワーク型運営の活力、4「自分さがし」を実現する団体活動5まちづくり活動と生涯学習。 | 著書 | C1 | 共著 | 社会教育協会 | B5版 | pp.16-25 | 10p | 「団体・グループ活動の新しい魅力としての生涯学習とまちづくり」 | |||
102 | 1994/3/31 | 狛プーはどうしてネオ・トラなのか | 1020.pdf | 1020.txt | 狛江市中央公民館青年教室の年間講師としての実践から次の諸点について論じた。1ネオ(新しい)とトラ(伝統的)、アイデアばらばらなごった煮の年間計画の意義、3狛プーのネオ(新しさ)の所在、これからのネットワーク社会を担う人間の育ち方、本実践の「ノリのよい狛江」以外での展開の意義と方法。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市立中央公民館 | 『平成5年度青年教室活動記録』 | B5版 | pp.68-74 | 7p | |||
101 | 1994/3/31 | 伊奈町生涯学習に関する住民意識調査報告書 | 1010.pdf | 1010.txt | 住民意識調査の分析結果から、伊奈町の生涯学習推進方策について次の課題を導き出した。1都市型生涯学習導入、2義務教育のイメージ脱皮、3こころ重視の生涯学習推進、4「人のつながり」ニーズへの対応、わが町への愛着と誇り、6自己を高める生涯学習、7仕事との新しい出会いを支援する、8生涯学習推進のなかで町民と伊奈町行政との関係をつくる。 | 著書 | C1 | 共著 | 伊奈町 | 『伊奈町生涯学習に関する住民意識調査報告書』 | B5版 | pp.79-102 | 24p | 伊奈町生涯学習推進に関する住民意識調査が示すもの | ||
100 | 1994/3/15 | 個の深みを支援する新しい社会教育の理念と技術(その4) | 1000.pdf | 1000.txt | 知的水平空間においては、自らの意志を曲げてまで、実体のあいまいな「社会のモラル」というプレッシャーに順応して同質化や同一化をする必要はない。むしろ、たがいが異質だからこそ、その異質の交流によって、それぞれが変わり続けること、成長し続けることができる。 | 著書 | C2 | 単著 | 昭和音楽大学 | 『昭和音楽大学研究紀要』 | 13号 | B5版 | pp.59-76 | 18p | ||
099 | 1994/3/1 | 地方自治体における生涯学習計画の実際 | 0990.pdf | 0990.txt | 東京都生涯教育計画前史については、現実と理想の乖離、生涯教育計画の萌芽として、計画準備期については、「コミュニティ・カレッジ構想」の出現、「推進懇談会」の発足、社会教育計画と生涯教育計画の連動の前兆として、開始期については社会教育計画・生涯教育計画・総合計画の「同軸回転」として、各期を理解し、その課題と展望を示した。 | 著書 | C1 | 共著 | 亜紀書房 | 『成人学習論と生涯学習計画』 | A5版 | pp.111-157 | 47p | 倉内史郎編 | ||
098 | 1993/12/20 | 私らしさ咲かせます、楽習のまち栃木県佐野市 | 0980.pdf | 0980.txt | 生涯学習推進委員として関与している佐野市について、次のとおり論じた。1伝統と産業、恵まれた自然と公共施設整備のまち、2私らしさ咲かせます、楽習のまち、3私(わたし)の生涯学習がよりよいまちづくりにつながる、4市長のロマンと現代的リーダーシップ、5生涯学習推進のためのユニークな取り組み事例。 | 著書 | C1 | 共著 | 学文社 | 『まちを創るリーダーたちU』 | A5版 | pp.223-235 | 13p | 福留強編 | ||
097 | 1993/8/1 | 公民館が仕掛ける出入り自由のこころのネットワーク | 0970.pdf | 0970.txt | 「偶像崇拝的」な活動に対する授業中の筆者の批判について、「先生は傷ついたことがないのではないか」という逆批判を受けたことについて考察し、学生が現実原則を働かさなければいけない社会に出ていくために必要な能力の欠如について論じた。そして、公民館の青年教室におけるネットワーク・マインドの「朗らかさと潔さ」の導入が、これを解決すると論じた。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 48巻8号 | B5版 | pp.20-24 | 8p | ||
096 | 1993/7/1 | 「社会教育主事(補)」、「社会教育主事講習」、「青年海外派遣事業」、「長寿学園」 | 0960.pdf | 0960.txt | 社会教育主事については、その職務、設置経緯、資格について説明し、その専門性確保の課題を指摘した。社会教育主事講習については、その法的根拠、開設経緯、受講資格、科目・講習内容について説明し、社会教育指導者研修のカリキュラム編成の課題と展望について論じた。 | 著書 | C1 | 単著 | ぎょうせい | 現代学校教育大事典 | B5版 | 8p | ||||
095 | 1993/6/1 | メディアを利用した学習 | 0950.pdf | 0950.txt | 「学習情報の基盤整備」としては、生涯学習と情報、学習・文化に関わる情報・メディア政策、生涯学習情報の全国的ネットワークの構想について、「ニューメディアの学習利用」としては、生涯学習とメディア利用、新しい教育メディアの活用、マルチメディアの活用事例、ハイビジョンの活用事例、視聴覚教育メディア研修カリキュラムの標準等を紹介した。 | 著書 | C1 | 単著 | ぎょうせい | 日本教育年鑑1993 | B5版 | 8p | ||||
094 | 1993/4/30 | 生涯学習と文化の街づくり | 0940.pdf | 0940.txt | 生涯学習社会のなかでの文化の位置については、「私は音楽はだめです」と平然とは言えない文化風土を、好きだからこそ行う生涯学習・文化活動、それぞれの文化活動の価値には序列がつけられない、と論じ、「文化の街づくりの構想」として、「個の深み」を歓迎する文化の空間づくり、時間づくり、仲間づくりのあり方を示した。 | 著書 | C1 | 単著 | エイデル研究所 | 『生涯学習と学校5日制』 | 四六版 | pp.74-86 | 13p | 岩淵英之編 | ||
093 | 1993/4/20 | 学習情報の提供と相談体制 | 0930.pdf | 0930.txt | 学習情報提供の意義と方法については情報ネットワークの意味、システムの全体像、広域的全国的ネットワーク化の動向、実際の留意点、学習相談の意義については学習相談の意味、特徴、カウンセリングマインドの必要性、ネットワークとしての学習相談の運営方法について論じた。 | 著書 | C1 | 単著 | 学文社 | 『社会教育委員必携』 | A5版 | pp.176-185 | 10p | 福留強編 | ||
092 | 1993/4/10 | 現代青年の意識と行動 | 0920.pdf | 0920.txt | 1若者たちにとっての学校、2若者と恋愛・セックス、3若者文化の危機、4アイデンティティ確立への願望と挫折、5若者たちのコミュニケーション。 | 著書 | C1 | 単著 | 学文社 | 『人生の社会学』 | A5版 | pp.31-46 | 16p | 安藤喜久雄編 | ||
091 | 1993/3/31 | 青少年問題に関する文献集第23巻 | 0910.pdf | 0910.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
090 | 1993/3/31 | 青少年問題に関する文献集第23巻 | 0900.pdf | 0900.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
089 | 1993/3/31 | 科学研究費A報告書「生涯学習時代における文化映像の製作・保管・活用に関する調査研究」 | 0890.pdf | 0890.txt | 1生涯学習の振興を促す国立映像センターの役割、2生涯学習振興法と映像基本法の制定、3生涯学習情報提供事業から見た文化映像の分類・整理の法、4生涯学習時代における大学のあり方と国立映像大学、5映像が生涯学習に与えてくれるもの。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 文化映像研究会 | B5版 | pp.60-68 | 9p | 島田外志夫他 | 「生涯学習の現段階からみた映像活用の課題」 | ||
088 | 1993/3/31 | 青少年の社会参加に関する最近の行政発行資料等の動向 | 0880.pdf | 0880.txt | 毎年発行されている『青少年問題に関する文献集』(総務庁青少年対策本部)作成のために、全国の自治体や関係団体などから1990年4月から1992年3月までの2年間の間に発行された文献を調査し、概要を報告する。 | 著書 | C1 | 単著 | 勤労者リフレッシュ事業振興財団 | 労働省委託事業『勤労青少年野社会参加に関する調査研究』 | B5版 | pp.112-119 | 8p | 坂口順治編 | ||
087 | 1993/3/31 | 狛プーは出入り自由のこころのネットワークだ | 0870.pdf | 0870.txt | 現代青年のネットワークづくりの方法について、次のとおり論じた。1プータローの自由な精神を求めて、2アイデアはバラバラだけれど、そのひとつひとつが宝物、3プータローの自由のつらさ、撤退自由のネットワークにおける「潔い撤退」、5出入り自由の淋しさを受容する、6狛江市にとっての「流入青年」たち、7キャンプは夜だ、8青年が自分のお金を払う時、9空白のプログラム、10狛プーは癒しのネットワークである。 | 著書 | C4 | 単著 | 狛江市立中央公民館 | 『平成4年度青年教室活動記録』 | B5版 | pp.58-66 | 9p | |||
086 | 1993/3/31 | こ・こ・ろ生涯学習 | 0860.pdf | 0860.txt | 本書の構成は次のとおりである。T生涯学習するこころとは何か=1フリーチャイルドの心をとりもどす、2生涯学習理念はなぜ新しいのか、3学校週5日制で問われる大人の主体性。Uこころを開く態度変容の学習=1こころを開いて交流できる仲間づくりの方法、2授業の主体的な楽しみ方、3情報へのネットワーク型アクセス。V主体的学習へのいざない方=1学習相談がめざすもの、2保護や管理ではなく自由への恐怖を与える。 | 著書 | C1 | 単著 | 学文社 | 四六版 | 246p | |||||
085 | 1993/3/31 | 学習内容・方法の特徴的な事例 | 0850.pdf | 0850.txt | 1学習の目標、成果、態度などの高度化、2メディアの有効活用とメディアからの自立、3余暇自体の質的な高度化、4女性の生涯学習のインパクト、5自分自身のこころへの関心、6自分と社会の新しい関係、7集団学習の新たなる展開。 | 著書 | C1 | 単著 | 野間教育研究所 | 野間教育研究所紀要『生涯学習の生態学』 | 37号 | A5版 | pp.19-23 | 5p | 倉内史郎他 | |
084 | 1993/3/31 | 現代的課題に関する学習プログラム作成の視点 | 0840.pdf | 0840.txt | 1学習ニーズの把握と事業成果の評価、2参加対象の設定・限定と「異質の交流」、3学習テーマの設定と表記、4学習内容の設定と「新しい枠組」の提示、5学習プログラム作成上の今後の課題。 | 著書 | C1 | 単著 | 神奈川県教育委員会 | 『かながわの生涯学習事例集』 | B5版 | pp.10-15 | 6p | 蛭田道春 | ||
083 | 1993/3/15 | 個の深みを支援する新しい社会教育の理念と技術(その3) | 0830.pdf | 0830.txt | 授業による学生の気づきの記述内容から次の特徴と課題を抽出した。1授業は勝負だ−ビートたけしに勝つ授業を公言することの意味、2学生の非主体的学習態度への教師のエンカウンター、3教師や他人の自信を不快に思う敗北主義。 | 著書 | C2 | 単著 | 昭和音楽大学 | 『昭和音楽大学研究紀要』 | 12号 | B5版 | pp.49-65 | 17p | ||
082 | 1993/3/1 | 地域の指導組織とどう連携・協力したらよいか | 0820.pdf | 0820.txt | 1指導性の過少と過剰、2啓発・融合・浸透、3学校週五日制における親や大人たちの主体性の獲得への援助を。 | 著書 | C3 | 単著 | 教育開発研究所 | 『小学校教育』 | 180号 | B5版 | pp.46-47 | 2p | ||
081 | 1993/3/1 | 学校の土曜休日2回を大人自身のために | 0810.pdf | 0810.txt | 大人の主体性の獲得を援助しようとする社会教育の立場からの意見 | 著書 | C3 | 単著 | 明治図書 | 『学校運営研究』 | 32巻3号 | A5版 | pp.9 | 1p | ||
080 | 1993/2/15 | 学習相談の意義・方法・課題 | 0800.pdf | 0800.txt | 1学習相談は、従来の日常的相談でも、現在の学習情報提供でもない、2学習相談とは何か、3コンピュータの効果的活用と人間の介在の必要性、4生涯学習の主体としての自立への援助、5ネットワークのなかでともに育つ。 | 著書 | C1 | 単著 | ぎょうせい | 『生涯学習施設ネットワーク化』 | A5版 | pp.272-295 | 24p | 岡本包治編 | ||
079 | 1992/11/25 | 新しい情報収集へのステップ | 0790.pdf | 0790.txt | 次の視点から学生の主体的な学習方法と、その支援としての授業のあり方について論じた。U新しい情報収集へのステップ=過去の知の重力圏からの脱出、本の私有と共有の方法、電子化された情報・映像化された情報への対応、情報とストロークの発信方法。 | 著書 | C1 | 単著 | 恒星社厚生閣 | 『社会学の宇宙』 | A5版 | pp.68-77 | 19p | 川崎賢一・藤村正之編 | ||
078 | 1992/11/25 | 授業の楽しみ方 | 0780.pdf | 0780.txt | 次の視点から学生の主体的な学習方法と、その支援としての授業のあり方について論じた。T授業の楽しみ方=まじめな人の問題点、学生自身の主体の所在への問い、知のヒエラルキーへの対処方法とネットワーク型学習の方法。 | 著書 | C1 | 単著 | 恒星社厚生閣 | 『社会学の宇宙』 | A5版 | pp.13-21 | 19p | 川崎賢一・藤村正之編 | ||
077 | 1992/9/25 | トランスペアレンシー(巻頭言) | 0770.pdf | 0770.txt | トランスペアレンシー(透明)を重んじる成熟したパソコン利用の姿は、情報化の象徴としてとらえられる。成熟時代に重要なものは、本来の「神」であるべき情報、すなわち人間の発信内容そのものであるべきだ。 | 著書 | C3 | 単著 | 全国視聴覚教育連盟 | 『視聴覚教育時報』 | 449号 | B5版 | pp.1 | 1p | ||
076 | 1992/8/1 | 「野外活動・自然体験活動」「野外文化活動」「図書館」 | 0760.pdf | 0760.txt | 「野外教育活動・自然体験活動」としては、自然体験重視の背景、自然体験の不足は何を招くか、社会教育での取り組みの概要、「野外文化活動」としては、用語誕生の経緯、事業のねらい、「図書館」としては、サービス内容、児童サービスの問題、図書館における青年のとらえ方について論じた。 | 著書 | C3 | 単著 | 教育開発研究所 | 『教職研修 キーワード生徒指導』 | 増刊号 | B5版 | pp.239-240、p243 | 2p | 菱村幸彦編 | |
075 | 1992/8/1 | 生涯学習時代に求められている学習相談の考え方 | 0750.pdf | 0750.txt | 1学習相談は、従来の日常的相談でも、現在の学習情報提供でもない、2学習相談の定義と特徴、3求められるカウンセリングマインド、4共感・傾聴・ストローク・エンカウンター、5ネットワークのなかでともに育つ。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 47巻8号 | B5版 | pp.16-23 | 8p | ||
074 | 1992/3/31 | 青少年問題に関する文献集第22巻 | 0740.pdf | 0740.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
073 | 1992/3/31 | 青少年問題に関する文献集第22巻 | 0730.pdf | 0730.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
072 | 1992/3/31 | メディアを利用した学習 | 0720.pdf | 0720.txt | T.生涯学習情報の基盤整備、1生涯学習と情報、2学習・文化に関わる情報・メディア政策、U.メディアを利用した学習活動、1生涯学習とメディア利用、2社会教育施設におけるメディア利用、3パソコン通信による新しい学習、4メディア利用学習の実践的課題。 | 著書 | C1 | 単著 | ぎょうせい | 『日本教育年鑑1992』 | B5版 | 8p | ||||
071 | 1992/3/15 | 個の深みを支援する新しい社会教育の理念と技術(その2) | 0710.pdf | 0710.txt | 授業による学生の気づきの記述内容から次の特徴と課題を抽出した。学生から教師へのストローク、教師から学生へのストロークの反映、授業中の自己の体験の客観視、自己表現の不器用さと表現の解放、強力な幸福願望と自己の幸せについての懐疑、学校教育への怨恨、学習に対する強迫観念的な態度、集団への帰属に対する拒否感、ユーモア・ヒューマニズム、山アラシのジレンマ、共感的理解の能力、ヒエラルキーへの抵抗・正義感、ボランティア意識の新たなる萌芽、アイデンティティの喪失、自分の過去や他人への気づき、自分自身への気づき。 | 著書 | C2 | 単著 | 昭和音楽大学 | 『昭和音楽大学研究紀要』 | 11号 | B5版 | pp.67-84 | 18p | ||
070 | 1992/1/6 | コミュニケーションを求めておののく若者たち | 0700.pdf | 0700.txt | 1ストロークを自分は求めるけれど、人にはあげられない、2現実原則の中でのストロークの自己管理を、3コミュニケーションの成熟化と無力化、4管理や保護よりも自由の恐怖を。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 281号 | B5版 | pp.26-27 | 2p | ||
069 | 1991/12/25 | 社会教育の新しい展開からみた学校週五日制 | 0690.pdf | 0690.txt | 1青少年団体自身が拒否すべき安易な受け皿論、2新しい土曜日の個別性、3新しい土曜日が求める主体性、4ヒエラルキーへの従属からネットワークの主体へ、5「個の深み」とMAZE(社会教育の新しい展開)。 | 著書 | C3 | 単著 | エイデル研究所 | 『季刊教育法』 | 86号 | B5版 | pp.27-33 | 7p | ||
068 | 1991/11/15 | 生涯学習を支援する講義技術 | 0680.pdf | 0680.txt | 1学習者の主体性確保のためのシステム、2集合学習→個人学習→「個の深み」を支援する講義技術、3出席ペーパーに表れた「個の深み」の実態と可能性、4成人学習調査(野間教育研究所)に表れた「個の深み」、5MAZE型支援による主体性の獲得。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 『第12回大会研究発表』 | ||||||
067 | 1991/11/13 | 青少年と生涯学習 | 0670.pdf | 0670.txt | 「生涯学習における少年教育の推進」については生涯学習としての少年教育の特徴、体験・参加・参画のもつ教育力、地域・集団のもつ教育力、「生涯学習における青年教育の推進」については仲間や社会との交流によって深まる青年の個、「個の深み」を尊重し助長するための視点、主体的企画・表現・関わりについて論じた。 | 著書 | C1 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『生涯学習ナウ』 | A5版 | pp.161-181 | 21p | 福留強編 | ||
066 | 1991/11/13 | 学習情報の提供 | 0660.pdf | 0660.txt | 学習情報提供の意義、コンピュータ活用、各種メディアの有効活用、ギブ・アンド・テイクの情報交流について論じた。 | 著書 | C1 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『生涯学習ナウ』 | A5版 | pp.271-285 | 15p | 福留強編 | ||
065 | 1991/11/5 | 地方自治体の役割−学習プログラム作成の視点からとらえる | 0650.pdf | 0650.txt | 「知と健康のネットワーキングを支援するシステム」については過去の団体中心主義と現在の施設中心主義、ピラミッド型からネットワーク型への転換、啓蒙主義の発展的解消としてのネットワーク型問題提起の公的役割、「年間事業計画の作成」については地域実態・行政実態の把握、学習要求の把握、「公的課題」の優先、学習課題の整理、「個別事業計画」については「学習ニーズ」の優先、参加対象の設定、学習目標・学習主題・学習内容の設定について述べ、「公的課題」の本質的解決の方向を示した。 | 著書 | C1 | 単著 | 学文社 | 『社会教育計画』 | A5版 | pp.144-168 | 25p | 倉内史郎編 | ||
064 | 1991/11/1 | 生涯学習と大学を考える | 0640.pdf | 0640.txt | 1学ぶ主体性と生きる主体性喪失、2学習の成立要件としての主体性、3ロンドン大学の事例4アカデミズムと生涯学習。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 46巻11号 | B5版 | pp.28-29 | 2p | ||
063 | 1991/9/20 | 情報化と生涯学習 | 0630.pdf | 0630.txt | 1生涯学習情報の基盤整備、2情報処理の中での学習とメディア・リテラシーの修得、3新しい学習の誕生−パソコン通信にみる可能性、4ネットワークと「個の深み」。 | 著書 | C3 | 単著 | 社会教育協会 | 『生涯フォーラム』 | 1102号 | B5版 | pp.23-25 | 3p | ||
062 | 1991/8/30 | 学習情報提供と学習相談の体制づくりの意義と方法 | 0620.pdf | 0620.txt | 1学習情報提供の意義と内容、2学習情報提供の具体的方法とネットワーク化、3学習相談の意義と方法。 | 著書 | C1 | 単著 | 第一法規出版 | 『生涯学習とまちづくりQ&A』 | A5版 | pp.98-100 | 3p | 岡本包治監修 | ||
061 | 1991/8/19 | 生涯学習を援助する相談事業 | 0610.pdf | 0610.txt | 1学習相談への誤解、2個に対応できる相談、3カウンセリングとしての相談。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 263号 | B5版 | pp.28-29 | 2p | ||
060 | 1991/4/25 | 生涯学習か・く・ろ・ん | 0600.pdf | 0600.txt | 本書の構成は次のとおりであるT「個の深み」への注目、そして、支援=1社会教育における組織と個人、2講義型学習と社会教育、高等教育、3「個の深み」を支援する講義技術。U情報の主体的な受信・発信をめざして=1現代都市青年と情報、2パソコン・パソコン通信と青年、3パソコン通信は生涯学習に何を与えるか。V主体的な学習を個人がとりもどすために=1子どもたちの団体活動、2地方自治体における学習プログラム作成の視点。 | 著書 | C1 | 単著 | 学文社 | 四六版 | 237p | |||||
059 | 1991/4/8 | グループ・団体への援助形態 | 0590.pdf | 0590.txt | 1メンバー個人の成長に注目する2グループ学習の飛躍を誘う、3行政とグループに新しい風を吹かせる、4学習活動の多様性を受けとめる5団体に地域で一役買ってもらう、6自主的な学習ネットワークのための援助を。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 246号 | B5版 | pp.28-29 | 2p | ||
058 | 1991/3/31 | 都市における青年行政の将来(巻頭論文) | 0580.pdf | 0580.txt | 主人公になろうとしない若者たちの内面の理解等から、「対策からサービスへ」として青年教育や青年対策の意義の変容を説明し、青年行政の将来について次のとおり論じた。1「個の深み」とMAZE、2地球規模のコミュニティ意識が都市を変える、3失われつつある自己表現能力を若者が取り戻すために。 | 著書 | C4 | 単著 | 東京都豊島区立青年館 | 『東京都豊島区立青年館25周年記念誌 TAKE OFF』 | B5版 | pp.10-18 | 9p | |||
057 | 1991/3/31 | 青少年問題に関する文献集第21巻 | 0570.pdf | 0570.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「文化」 | ||||
056 | 1991/3/31 | 青少年問題に関する文献集第21巻 | 0560.pdf | 0560.txt | 同担当事項における「青少年問題の文献の動向」の解説を含む | その他(解題) | C4 | 共著 | 総務庁青少年対策本部 | A4版 | 総務庁青少年対策本部編 | 「社会」 | ||||
055 | 1991/3/31 | 学習(文化)情報提供における映像活用の課題 | 0550.pdf | 0550.txt | 「文化」の観点に立ち戻って考えてみても、「文化」をリアルに伝達するための一つの「手段」としての「映像」のもつメリットは、無視しえないわけであるから、「文化」を含む学習情報の提供に映像を有効活用することは、今後の重要な課題になる。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 文化映像研究会 | 科学研究費総合研究A中間報告「生涯学習時代における文化映像の製作・保管・活用に関する調査研究」 | B5版 | pp.47-48 | 2p | 島田外志夫他 | ||
054 | 1991/3/15 | 個の深みを支援する新しい社会教育の理念と技術(その1) | 0540.pdf | 0540.txt | 「講義型学習と社会教育、高等教育」については社会教育のアナロジーとしての高等教育、講義からの「逃避」に隠された弱点−多数者の主体性の支援からさらに「個の深み」の支援へ、「個の深みを支援する講義技術」については、反応・発展の個別化の促進方法、書くことの意義と実際について論じた。 | 著書 | C2 | 単著 | 昭和音楽大学 | 『昭和音楽大学研究紀要』 | 10号 | B5版 | pp.135-150 | 16p | ||
053 | 1991/3/11 | 学習情報提供機能への注目 | 0530.pdf | 0530.txt | 1最近の答申や法に見る学習情報の重視、2学習情報提供の意義と内容、3民間の自由な文化の力を取り込む、4学習情報の提供によって輪と話をめざす、5プライバシー保護の努力、6学習情報を映像化して提供する。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 242号 | B5版 | pp.28-29 | 2p | ||
052 | 1990/11/17 | 学習情報提供の現状と課題 | 0520.pdf | 0520.txt | 1学習情報ネットワークシステム構築の意義を再確認する必要がある、2どんな学習情報を提供すべきか、その範囲を検討する必要がある、3その他、提起された問題。 | 著書 | C2 | 単著 | 日本生涯教育学会 | 『日本生涯教育学会年報』 | 11号 | A5版 | pp.207-212 | 6p | ||
051 | 1990/10/10 | 子どもたちの団体活動 | 0510.pdf | 0510.txt | T.教育とは子どもがワクワクする営み、U.少年団体活動とは子どもの「準拠枠」に迫っていく活動、V.少年団体活動には教育力があふれている、W.子どもにだって「個のふかみ」がある。教育とは子どもがワクワクする営みとして、子どもの「準拠枠」に迫る少年団体活動を提唱するとともに、子どもにも「個の深み」があるとして、同じ「刺激」を全員に与えて、全員から思い通りの「反応」を得ることが集団教育の目的ではないと主張した。 | 著書 | C4 | 単著 | 中央青少年団体連絡協議会 | 『なかまたち』 | 30号 | B5版 | pp.3-6 | 4p | ||
050 | 1990/4/10 | 「コンピュータ」「データ通信」 | 0500.pdf | 0500.txt | 1コンピュータ(定義、活用方法、パソコンの機能の内容など) 2データ通信(定義、機能、活用方法、学習の新しい動向など) |
著書 | C1 | 単著 | 東京書籍 | 『生涯学習事典』 | A5版 | pp.456-459 | 4p | 日本生涯教育学会編 | ||
049 | 1990/2/10 | 学習圏構想によって生み出されるアダチ・アイデンティティ | 0490.pdf | 0490.txt | 1さまざまな生涯学習を行う区民、2区民の一人ひとりに受け入れられつつある生涯学習、3日常の学習圏とより広い学習圏の施設配置、4下町の良さを引き継ぎつつ次代をになうために。足立区における日常の学習圏とより広い学習圏の施設配置を、区民一人一人の生涯学習によるアダチ・アイデンティティの創出基盤として評価した。 | 著書 | C3 | 単著 | 文部省編集、ぎょうせい発行 | 『文部時報』 | 1357号 | B5版 | pp.28-31 | 4p | ||
048 | 1990/2/5 | AV−PUBのサロンで私的交流 | 0480.pdf | 0480.txt | 「AV−PUB」の電子掲示板で生涯学習関係者の書き込みが盛んになってきた。その「私的」な交流には迷路(MAZE)の楽しさがある。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 189号 | B5版 | pp.36-36 | 1p | ||
047 | 1989/12/4 | 個人が生き生きする”しかけ” | 0470.pdf | 0470.txt | 情報と空間と人材を縦横無尽に活用して、「個人」にアプローチするフォーラムの様子。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 181号 | B5版 | pp.36-36 | 1p | ||
046 | 1989/10/10 | 団体・グループの仲間づくりの演出 | 0460.pdf | 0460.txt | 青年にとっての団体・グループの仲間づくりとして、ディスコをいっしょにつくりあげるから「あったかい」、みんながしゃべる会議、寝食を共にする合宿の意義について論じた。ロール・プレイの活用については、てれないこと、実感をともなって見ることによって、「信頼感」を呼びおこすことができるとした。 | 著書 | C1 | 単著 | 日常出版 | 生涯学遊ネットワーク | A5版 | pp.70-76 | 7p | 福留強編 | ||
045 | 1989/10/10 | ロール・プレイングの活用 | 0450.pdf | 0450.txt | 青年にとっての団体・グループの仲間づくりとして、ディスコをいっしょにつくりあげるから「あったかい」、みんながしゃべる会議、寝食を共にする合宿の意義について論じた。ロール・プレイの活用については、てれないこと、実感をともなって見ることによって、「信頼感」を呼びおこすことができるとした。 | 著書 | C1 | 単著 | 日常出版 | 生涯学遊ネットワーク | A5版 | pp.87-90 | 4p | 福留強編 | ||
044 | 1989/10/1 | パソコン通信は生涯学習に何を与えるか | 0440.pdf | 0440.txt | 1「在来型の生涯学習」を支援する、2「新型の生涯学習」とは何か、3アバウト、ミスマッチ、ジグザグ、4コミュニケーション型学習、5ネットワークによる知的生産。パソコン通信が生み出しつつある新しい生涯学習の特性として、インフォーマル・エデュケーション、インシデンタル・ラーニングを挙げ、そこでのレスポンス至上主義を、効果的なコミュニケーション型学習であるとし、ネットワークによる知的生産の意義を高く評価した。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本視聴覚教育協会 | 『視聴覚教育』 | 43巻10号 | B5版 | pp.64-67 | 4p | ||
043 | 1989/8/1 | 青山凾納戸の情報引き出し550 | 0430.pdf | 0430.txt | 1「情報引出し」はコミュニケーション型のアンテナショップ 2情報のネットワークづくりに役立つ 3今後予想されるアウトドアへのニーズ 4成熟化したニーズに対応するために |
著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 社会教育 | 44巻8号 | B5版 | p42-p45 | |||
042 | 1989/8/1 | 高齢者教育の学習課題 | 0420.pdf | 0420.txt | ジェネレーションとライフステージ、個人的課題と社会的課題について論じた上で学習課題の実際の領域を示した。 | 著書 | C1 | 単著 | 第一法規出版 | 生涯学習ハンドブック | B5版 | pp.190-191 | 2p | 山本恒夫編 | ||
041 | 1989/8/1 | レクリエーション的要求の調整 | 0410.pdf | 0410.txt | レクリエーションの重要性、地域課題の導入の可能性について論じた上で、生涯教育の基本方針からみた調整のあり方を示した。 | 著書 | C1 | 単著 | 第一法規出版 | 生涯学習ハンドブック | B5版 | pp.102-103 | 2p | 山本恒夫編 | ||
040 | 1989/7/24 | 13万uまるごと博物館 | 0400.pdf | 0400.txt | 園内のほとんどの「展示」が、さわったりできる「体験型」である。それらが、転入者に対しても市民意識を育てる。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 164号 | B5版 | pp.36-36 | 1p | ||
039 | 1989/6/15 | パソコン・パソコン通信と青年−成熟したネットワークとは何か | 0390.pdf | 0390.txt | 「パソコンの急速な普及と未成熟性」については、青少年から始まったパソコン、パソコンの機能と新しい文化、パソコン文化の未成熟性とパソコン通信による成熟化、「ネットワークを体現するパソコン通信」については、パソコン通信の経済性、新しいコミュニケーション環境、スタンド・アローンのネットワーク、「パソコン通信における新しい知と集団」についてはROMの存在、新しい「知」の誕生と「集団」の形成について論じた。パソコン通信のネットワークについては、フェース・ツー・フェースのコミュニケーションを模擬、増幅、補完する可能性を指摘した。 | 著書 | C1 | 単著 | 恒星社厚生閣 | 『メディア革命と青年』 | 四六版 | pp.109-141 | 33p | 高橋勇悦編 | ||
038 | 1989/5/18 | ヒューマンネットワークと人材活用 | 0380.pdf | 0380.txt | 「地域の組織・団体との連携1地域の組織・団体の今日的意義と公民館」として「公民館と地域組織・団体との協働」の意義を明らかにし、「自主的学習グループ・サークルの育成と援助」及び「グループリーダー養成事業」について、その対象、方法、内容のあり方を論じた。 | 著書 | C1 | 単著 | 東京書籍 | 『現代公民館全書』 | B5版 | pp.266-282 | 17p | 湯上二郎編 | ||
037 | 1989/4/10 | イチ(市)とクラ(蔵)によるモノの拠点 | 0370.pdf | 0370.txt | 「しろうと」でない学習者が増えてきた今日、それを援助する生涯学習関係職員も、西武ロフトのような、高度な学習内容への「こだわり」が必要である。 | 著書 | C3 | 単著 | 日本教育新聞社 | 『週刊教育資料』 | 150号 | B5版 | pp.36-36 | 1p | ||
036 | 1989/4/1 | 生涯学習の原理 | 0360.pdf | 0360.txt | 1生涯学習における個人性の原理、2学習活動の発展段階と援助方法、3生涯学習の方法(類型。 | 著書 | C1 | 単著 | 実務教育研究所 | 『生涯学習の方法』 | A4版 | pp.7-32 | 26p | 白石克己編 | ||
035 | 1988/3/1 | 個としての主張を援助するコミュニティ志向の新しい民間教育事業 | 0350.pdf | 0350.txt | 1BEすなわち個の存在の主張、2若者の街、渋谷の中で、3地域レベルの学習の場をめざす、4新しい時代の要請にこたえる内容とネーミング。東急のカルチャースクール「BE」を、すなわち個の存在の主張であるとし、「教養」より、個性的な文化創造による個の「存在確認」のニーズに応える姿勢を高く評価した。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 43巻3号 | B5版 | pp.28-31 | 4p | ||
034 | 1988/1/11 | パソコン通信の双方向性と相互教育力 | 0340.pdf | 0340.txt | 成熟化としての「透明感」、情報量やスピード以外のニーズ、しろうとからの情報発信、リゾーム型の情報発信、開放と蓄積と発展、自立と相互依存の流動的統合、農業文明と産業文明へのアンチ、アイボールミーティングの可能性、近代的機能集団のなかでのハイタッチ、等の面からパソコン通信を理解し、公的機関の関与の必要性と可能性を指摘した。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 『関東支部研究会』 | ||||||
033 | 1987/11/14 | パソコン通信の双方向性と相互教育力 | 0330.pdf | 0330.txt | 1新しい学習集団の形成2パソコン通信における相互学習の基盤3パソコン通信の知的ツールとしての特性4パソコン通信が与える知的試練5「知」に関する論議の実際の例6相互学習援助の視点から見たパソコン通信の課題7パソコン通信における地域性と広域性の関係。 | その他(発表) | C4 | 単独 | 日本生涯教育学会 | 『第8回大会課題研究』 | ||||||
032 | 1987/8/28 | 「学習情報の提供と活用の実際」 | 0320.pdf | 0320.txt | 各自治体の学習情報提供事業について、縦割行政打破、民間情報の提供、提供できない情報への問題意識、いわゆる「低次元」情報ニーズへの接近、自由で文化度の高いイベントの開催などの面から評価した。 | 著書 | C1 | 単著 | 実務教育出版 | 『学習情報の提供と活用』 | A5版 | pp.95-122 | 28p | 山本恒夫編 | ||
031 | 1987/8/10 | 学社連携の具体的方策 | 0310.pdf | 0310.txt | 1少年団体と学校とが連携を図っている事例−名古屋と横浜の子ども会、2教師から郷土について学んだり、郷土資料の収集・展示をしたりしている事例−埼玉県上尾市・与野市小学校のPTA。 | 著書 | C1 | 共著 | 全日本社会教育連合会 | 『学社連携の理念と方法』 | A5版 | pp.127-146 | 20p | 日高幸男編 | ||
030 | 1987/4/10 | 青少年の動きと育成活動7300日の歩み” | 0300.pdf | 0300.txt | 1国際比較「青少年と家庭」、2青少年の自殺に関する研究調査、3非行原因に関する総合的調査研究、4青少年の健康と体力(旧)、5青少年の健康と体力、6その他。 | その他(解題) | C4 | 共著 | 青少年育成国民会議 | B5版 | 240p | 上村文三他 | 担当個所は右のとおり | |||
029 | 1987/4/10 | 現代都市青年と情報−ヤングアダルト情報サービスの提唱 | 0290.pdf | 0290.txt | 現代都市青年の情報化不適応、青年をとりまく情報の特質、情報の限界、情報能力と情報必要の観点から「青年と情報環境」の実態を把握し、「ヤングアダルト情報サービス」の現代的意義を分析した。その上で、1青年の要求情報・必要情報、2人間の情報、3生活の情報、4連帯の情報、5地域情報と行政情報の5つの情報提供を提唱した。 | 著書 | C1 | 単著 | 恒星社厚生閣 | 『青年そして都市・空間・情報』 | A5版 | pp.115-156 | 42p | 高橋勇悦編 | ||
028 | 1987/4/1 | 資料 目でみるボランティア活動 | 0280.pdf | 0280.txt | ボランティアに関する認識と思考のための問題提起となると思われるものを、社会教育や社会教育施設の「枠」にこだわらずに広く集めた。 | その他(資料紹介) | C4 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 42巻4号 | B5版 | pp.34-49 | 16p | ||
027 | 1987/1/25 | 学習情報提供事業の企画と展開−人間が学習情報を求めている | 0270.pdf | 0270.txt | 「情報過多の加速」「情報能力の阻害」「学習相談の見直し」の問題を指摘し、援助原則のもとでの積極性、新鮮な情報の収集、実際の情報ニーズへの対応、情報領域把握の拡大、地域情報・行政情報の重視、科学技術の活用、教育的機能の発揮、市民自身の手による調査・研究との結合、ともに育つ「しかけ」の配置、ネットワークシステムの中での位置づけを提唱した。 | 著書 | C1 | 共著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育の計画とプログラム』 | A5版 | pp.291-306 | 16p | 岡本包治編 | ||
026 | 1986/3/31 | 生涯学習の推進と学校開放についての基礎研究 | 0260.pdf | 0260.txt | 1自治体における生涯教育計画の現段階の特徴、2コミュニティ・カレッジ論の現段階の特徴とその課題、3成人の学習とコミュニティ・カレッジへの課題、4東京都の生涯教育と学校開放のあり方。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 東京都立教育研究所経営研究部 | B5版 | 40p | 串田稔光編 | 共同研究につき本人担当部分抽出不可能 | |||
025 | 1986/3/31 | 人権尊重思想の普及のあり方についての実践的考察 | 0250.pdf | 0250.txt | カウンセリングへの注目の必要性について論じ、「カウンセリングの本質から学ぶ」として、「対策」ではなく「こころ」、人間関係をつくる、人間を「個性的存在」としてとらえるの3点を指摘した。また、カウンセリングの受容、繰り返し、明確化、支持、質問等のスキルの導入とともに、青年教育としての、情報提供、交流の援助等の関与の必要性を指摘した。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 東京都教育委員会 | 『社会同和教育研究奨励事業』 | B5版 | 14p | 根岸豊、橋立宏子 | 共同研究につき本人担当部分抽出不可能 | ||
024 | 1985/6/1 | 感性にせまる、核心にせまる | 0240.pdf | 0240.txt | 1ほんものの文化にふれる・・・ゼロと一の違い、2現下の課題と、テーマの核心にせまる、3忘れてはいけない、学習援助の視点、4公民館の経営目標に学習援助の視点を、5学習の必要課題の研究が急務、6高齢者教育には固有の意義がある、7学習のニーズから出発する施設整備を。社会教育主事がほんものの文化にふれる体験を持つことの重要性を指摘した。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 40巻6号 | B5版 | pp.17-23 | 7p | ||
023 | 1985/3/31 | 人権尊重思想の啓蒙と社会教育 | 0230.pdf | 0230.txt | 1啓蒙主義の歴史的意義、2教育における「啓蒙」の問題、3社会教育における「啓蒙」の問題、4社会教育における人権尊重の普及のあり方について。啓蒙主義の歴史的意義を指摘した上で、押しつけの啓蒙ではなく、従来の地域コミュニティに存在したカウンセリングの代行機能を果たすべきと主張した。しかし、いわゆる「寺中構想」のもつ啓蒙主義については、「戦後の正当な政治的理想の実現のために貢献した側面こそ評価すべき」とした。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 東京都教育委員会 | 『社会同和教育研究奨励事業』 | B5版 | 10p | 根岸豊、橋立宏子 | 共同研究につき本人担当部分抽出不可能 | ||
022 | 1985/2/28 | 社会教育とマイクロ・コンピュータ | 0220.pdf | 0220.txt | 1新しい文化としてのマイコン、2マイコン文化の新しさ、3マイコン文化の危険性、4コンピュータリテラシー学習の必要性、5社会教育のCMIの必要性、6市民の実践的自治能力の形成。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 東京都教育庁社会教育部 | B5版 | 13p | 根岸豊、小野寺求、信永耕司、桜井通、村上長彦 | 共同研究につき本人担当部分抽出不可能 | |||
021 | 1984/10/1 | 社会教育施設に『関係』のあふれた情報提供機能を | 0210.pdf | 0210.txt | 1「押しつけがましさ」の克服、2情報提供と「関係」、3人間的、生活的、全面的、今日的、「つながり」の情報、4地域情報・行政情報の提供、5カウンセリング・グループワークの位置づけ、6情報提供の個性化とシステム化、7情報の整理と提供がさらに認識を育てる、8社会教育施設が情報提供機能を発揮する役割。「押しつけがましさ」の克服と、人間的、生活的、全面的、今日的、そして「つながり」の情報提供の必要性を指摘した。 | 著書 | C3 | 単著 | 全日本社会教育連合会 | 『社会教育』 | 39巻10号 | B5版 | pp.73-77 | 5p | ||
020 | 1983/3/31 | 乳幼児期における人権尊重意識の涵養について考える | 0200.pdf | 0200.txt | 1人権尊重教育の対象(乳幼児、父母、指導者)、2乳幼児期における人権尊重教育の場(集団保育、家庭、地域)、3乳幼児期における人権尊重教育の方法(自己教育、相互教育、教育的指導性)、4乳幼児期における人権尊重教育の内容。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 東京都教育委員会 | 『社会同和教育研究奨励事業』 | B5版 | 10p | 鈴木三則、藤本隆子 | 共同研究につき本人担当部分抽出不可能 | ||
019 | 1982/9/30 | 情報提供を考える−ヤングアダルトへの情報提供 | 0190.pdf | 0190.txt | 都立江東図書館でヤングアダルトサービスを導入した半田雄二司書にインタビューし、次の指摘を受けた。アメリカの図書館では、従来のレファレンス(参考調査)だけではなく、施設や人まで紹介するリファラル(照会)サービスが行われている。また、10代で取り逃がした利用者は帰ってこない。「ヤングアダルト」を「もう子どもではなく、大人の世界に入ってきた人」としてとらえ、知的自由を保障する必要がある。アメリカ図書館協会は、「我々がサービスするのは、利用者個人であって、その子の親のためではない」と宣言している。大人の目から見て必要と思う本のみを押し付けてはいけない。 | その他(事例報告) | C4 | 単著 | 東京都武蔵野青年の家 | 『しいのみ』 | 32号 | B5版 | pp.2-3 | 2p | ||
018 | 1982/7/31 | むさしのインフォメーションサービス−今までにわかったこと、わからないこと | 0180.pdf | 0180.txt | @さまざまな分野の人から横断的に学ぶこと、A情報提供の意義と課題、B情報整理の方法と工夫について、重要性が明らかになった。そこで、本青年の家では、「むさしのインフォメーションサービス」を意識的に開始した。そこでは、これまでの講師から学んだことを生かし、「ナマ」の「今日的」な情報に重きを置きたいと考えている。 | その他(事例報告) | C4 | 単著 | 東京都武蔵野青年の家 | 『しいのみ』 | 31号 | B5版 | pp.3 | 1p | ||
017 | 1982/3/31 | 私たちと社会同和教育映画 | 0170.pdf | 0170.txt | 1本論のねらい、2「性別役割分担」について、3キャスティングにおける「不美人」差別、4封建的な「イエ」の生涯学習そうの克服について、5あらゆる差別を考える必要性について。 | その他(研究報告) | C4 | 共同 | 東京都教育委員会 | 『社会同和教育研究奨励事業』 | B5版 | 8p | 笠井順一、橋立宏子 | 同和教育映画における部落差別以外の差別について | ||
016 | 1981/12/25 | われわれにとっての情報整理の技術を学ぶ−講座「情報整理の技術」 | 0160.pdf | 0160.txt | 本講座では、特別区協議会資料室の大串夏身司書を講師に招いた。整理のための整理に陥らず、わかりやすく、使いやすく、新しい情報を素早く提供することの必要性を学んだ。また、行政資料の場合は、表紙のタイトルより奥付の内容に従うなどの特別の留意が必要とのことである。さらに、今後の、企業ベース、コンピュータベースの情報提供の展開が、社会教育に大きな関わりをもつことがわかった。 | その他(事例報告) | C4 | 単著 | 東京都武蔵野青年の家 | 『しいのみ』 | 29号 | B5版 | pp.4 | 1p | ||
015 | 1981/11/15 | 行政資料と情報公開−講座「情報整理の技術」 | 0150.pdf | 0150.txt | 本講座では、特別区協議会資料室の大串夏身司書を訪ね、行政資料の収集、整理、提供の方法について学んだ。また、「国民の知る権利」を尊重する情報公開が必要であると同時に、社会教育現場では、利用者名簿を見せるなど、個人のプライバシーを目的外使用する例があるが、「個人に関する情報は、その個人がコントロールする自由をもつ」という基本を守る必要があるという重要な指摘を受けた。 | その他(事例報告) | C4 | 単著 | 東京都武蔵野青年の家 | 『しいのみ』 | 28号 | B5版 | pp.2-3 | 2p | ||
014 | 1981/8/31 | 図書館の役割と情報資料サービス−講座「情報整理の技術」 | 0140.pdf | 0140.txt | 社会教育現場では、氾濫する資料をいかに整理・提供すべきか悩んでいる。しかし、ハウツーだけではなく、情報公開等の大きな課題にアプローチしながら学ぶ必要がある。日野市砂川雄一図書館長へのインタビューでは、「リヤカーで引っ張っても図書館はできる」という考え方から、市政図書室など、市民・職員・議員が同じ情報と土俵の上で議論できるようにしてきたことが指摘された。また、担当者の力量は、レファレンスサービスなど、カウンター業務での市民や行政職員との直接的な関わりのなかで高められていくことがわかった。 | その他(事例報告) | C4 | 単著 | 東京都武蔵野青年の家 | 『しいのみ』 | 27号 | B5版 | pp.4 | 1p | ||
013 | 1981/3/31 | 住宅問題を語るつどい | 0130.pdf | 0130.txt | 青年が成人したとき、結婚したとき、初めて子どもが生まれたとき、まわりの人は心から祝福してくれる。しかし、それは、「生活問題」 が、今まで以上に深刻にのしかかってくるときでもある。その代表が「住宅問題」といえよう。本事業では、容積率の規制などの必要性について学ぶことができた。 | その他(事例報告) | C4 | 単著 | 東京都武蔵野青年の家 | 『しいのみ』 | 26号 | B5版 | pp.6-9 | 4p | ||
012 | 1981/2/1 | 青少年施設とそのリーダー | 0120.pdf | 0120.txt | 田中治彦の取材に応え、「青年の家でディスコを」「2回目からは青年が運営」、「ディスコは不良か」の3点にわたって、東京都青年の家で自ら実施している「ディスコ」に関する主催事業の意義と教育意図について論じた。 | その他(取材) | C4 | 共同 | ユースワーカー能力開発協会 | 『ユースワーカー』 | B5版 | pp.26-27 | 2p | 田中治彦 | ||
011 | 1981/1/31 | 青少年関係施設における指導員としての体験を語る | 0110.pdf | 0110.txt | 1指導性、2対策からサービスへ、3環境醸成、4ジェネレーションギャップ、5いま、青年たちはどうなっているか、6実行委員会形式で感じたこと。 | 著書 | C4 | 共著 | 勤労青少年指導者大学講座 | B5版 | pp.15-21 | 7p | 山内祥二、石指温規、松本清 | 「青年とのつきあいかた」 | ||
010 | 1979/12/17 | ダンスフェスティバル | 0100.pdf | 0100.txt | 実行委員は、人やものごととのめぐりあいから、成長する。とくに、「目立ちたい」、「自分も踊りを楽しみたい」という気持ちとの葛藤に意味があった。踊りの無法則性と、脱集団性については、検討の余地がある。 | その他(事例報告) | C4 | 単著 | 東京都社会教育主事会青年の家ブロック | 『青ブロレポート』 | B4版 | 2p | ||||
009 | 1979/12/1 | 三多摩の70年からの青年教育の流れをとらえるために | 0090.pdf | 0090.txt | 74年12月、昭島に「でく」、75年9月、小金井に「サチ」が、青年や市民自らの手により誕生する。また、国立市公民館では、75年1月に「コーヒーハウス」が開店し、青年学級の性格を一部引き継ぎ、うかもふらりと立ち寄れる「たまり場」を実現した。後者の場合は、赤字が出て青年たちが背負い込むということはあり得ず、「でく」や「サチ」より有利である。公的社会教育は、青年を「型にはめる」のではなく、しかも、「コーヒーハウス」のような目的的な活動を援助する必要がある。また、青年サークル連絡協議会(サ連)の動きは、メンバーまで含めた大衆的な広がりのある交流イベントの開催によって、個々のサークルのリーダーが、サ連などの活動に一人で飛び出ていき、一人で帰ってくるという不毛な繰り返しが克服されつつある。 | その他(資料) | C4 | 単著 | 東京都立川社会教育会館 | 『青年期セミナレポート』 | B4版 | 2p | ||||
008 | 1979/3/31 | あらためて青年教育のありかたを考える | 0080.pdf | 0080.txt | 1目標と目的、2事業の内容について、3事業経過、4「表現と主張」・「大衆性と専門性」、5ふれあいの成果、活動の成果としての発展。 | 著書 | C1 | 共著 | 東京都立川社会教育会館 | 『立川社会教育会館資料』 | 6号 | B5版 | pp.11-24 | 10p | 板谷重武編 | 「視点にそっての横断的分析」 |
007 | 1978/12/1 | ダンスフェスティバル | 0070.pdf | 0070.txt | 実行委員は、組織性、社会性など、知らぬ間にそれなりに成長している。それは、そもそも内に秘めた他者からは把握不可能な営みの場合もあるし、科学的に追跡できる場合もある。後者については、担当者としては努力が必要であった。 | その他(事例報告) | C4 | 単著 | 東京都立川社会教育会館 | 『青年期セミナレポート』 | B4版 | 2p | ||||
006 | 1978/9/30 | 自主事業のひとこま−ダンスフェスティバル進行中 | 0060.pdf | 0060.txt | ディスコについては、社会教育事業のなかでは、いまだ市民権を持っていないが、ディスコを社会教育に位置づけることも、このときのねらいであった。今回のダンスフェスティバルは、「踊りたくてもついていけない」仲間を、フロアに引っ張り出して楽しく踊れるように心がけた。このような「あたたかいディスコ」が必要である。 | 著書 | C4 | 共著 | 東京都府中青年の家 | 『けやき』 | 14号 | B5版 | pp.4 | 1p | 串田稔光、西村美東士 | |
005 | 1978/8/1 | 青年の家についてみんなで考えてみよう | 0050.pdf | 0050.txt | 広域にわたる青年サークルの交流を援助するのは、東京都の大きな役割の一つである。また、そのように遠くから集う場合、宿泊機能をもった施設でないと十分な交流は困難である。サークル連絡協議会が、青年サークルの要求を反映し、東京都の社会教育行政をよりよいものにしていくよう活躍されることを期待したい。 | その他(資料) | C4 | 単著 | 東京都青年団体連絡協議会 | 『大会資料』 | B4版 | 2p | ||||
004 | 1978/3/31 | 新しい青年の家を考える | 0040.pdf | 0040.txt | 1青年の家とは何か、2青年の家の役割、3区市町村社会教育行政と比べて、青年の家の役割は何か、4在学青少年に対する青年の家のあり方。 | 著書 | C2 | 共著 | 東京都教育委員会 | 『東京都青年の家紀要』 | B5版 | pp.55-64 | 10p | 上野公生、布谷孝雄、向山隆昭 | 「青年の家のめざす方向」 | |
003 | 1978/2/1 | 私の職場日記 | 0030.pdf | 0030.txt | 自分の受け持ちの事業でも、職場集団あるいは組織として取り組むべきものであって、その制度としての保障が、起案→承認というプロセスなのだと気づいた。都の青年の家の主催事業は単発的といううらみはあるが、都としての独自の役割を踏み外さないで、しかも青年の手による継続性のある事業をやってみたい。 | 著書 | C4 | 共著 | 国土社 | 『月刊社会教育』 | B5版 | pp.72-77 | 10p | 串田稔光、西村美東士 | ||
002 | 1977/12/8 | 区市町村社会教育行政に対する東京都青年の家の独自の役割とは何か | 0020.pdf | 0020.txt | 東京都の「広域的役割」の実践は困難とともに、危険や緊張をはらんでいる。一歩間違えれば、範囲が一つの区市町村でしかなかったり、区市町村の社会教育と同内容だったりしてしまう。東京都の社会教育が、明確なプロセスをもった広域的な役割を果たし得ていない原因もここにある。しかし、青年の広域的要求に東京都が応えることは、「住民一人一人の生活課題に関す学習要求に直接応える」という市町村第一主義を内実から作り上げていくものだといえる。 | その他(資料) | C4 | 単著 | 東京都社会教育主事会青年の家ブロック | 『青年の家を考える』部会 | B4版 | 3p | ||||
001 | 1977/8/1 | 青年の家についてみんなで考えてみよう | 0010.pdf | 0010.txt | 東京都の「広域的な援助と施設」という役割は必要だが、青年との結びつきは浅くてもろくなる。それは「片想い」と同様である。想う相手と会うことも、話すこともできないとしたら、その片想いはいつか消えて「思い出」になってしまう。青年とつながりを持とうとしない社会教育職員のなかで、青年に敵意ばかり持っている人がいるとしたら、これに該当する。東京都の社会教育行政に対して、しっかり結びつくための道筋を示すことが大切である。 | その他(資料) | C4 | 単著 | 東京都青年団体連絡協議会 | 『大会資料』 | B5版 | 4p | ||||
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